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速報(39)『日本のメルトダウン』54日目ー『後藤政志氏の福島原発最新報告と原発報道(動画ビデオ)』

   

速報(39)『日本のメルトダウン』54日目
後藤政志氏の福島原発最新報告と原発報道(動画ビデオ)』
 
                  前坂 俊之(ジャーナリスト)
 
 
4月30日にメディア総合研究所主催による「原発事故とメディア」の「緊急シンポジューム」が都内で開かれた。広河隆一氏の基調講演『福島原発とチェルノブイリ事故』(1時間)の後、後藤政志史氏(元・東芝、原子炉設計技術者)福島放送記者、砂川浩慶(立教大学準教授)ら4氏による「福島原発事故の報道」についてのパネルディスカッションが開かれた。
私はチェルノブイリを長年取材されている広河氏の講演と、後藤氏の事故の最も新しい見解を聞きたくて、ビデオ取材したので、順次、動画報告する。

●1(動画ビデオ15分)『15分でわかる福島原発事故の真相』
http://www.youtube.com/watch?v=3tVNGlVZXeI


●2(動画ビデオ6分)『メディアの報道について』
http://www.youtube.com/watch?v=z-c1cNp38Cc

 
●3(動画ビデオ5分)『4月30日現在、福島原発ははどうなっているのか
http://www.youtube.com/watch?v=yd5AVuw9rnA

  < 4月14日に後藤氏は、国会で院内集会で『福島原発の現状』に関して説明した>
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/338.html

この報告内容は専門家による最も詳しいのでそのポイントは以下で転載させていただいた。
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/338.html

『福島原発の現状』(4月14日現在)の後藤政志氏の報告の概要

① 国際的評価―格納容器に放射能が閉じ込められれば大事故ではなかった。漏れ出てしまったことに一番の問題。 現在はチェルノブイリの1割とか言われているが、海や地下水に出ているものは測られていないので、正確さはない。だんだんより大きい数値に訂正される可能性がある。
② 事故の概要と再臨界阻止のためのホウ酸水投入

事故時、地震によって、送電線が切れて、外部電源を失い、津波によって非常用ディーゼル発電機が止まって、全電源喪失事態に陥った。このため全ての電源ポンプも止まったが、1号機だけ非常用の復水ポンプが作動し、8時間ほど回っていた。 1号機では地震により、運転が止まった。核分裂反応は止まったが、崩壊熱が発生し続けている。そのため12日に原子炉格納容器の圧力が異常上昇し、ベントを開始した。その直後に、水素爆発が起こった。その後、炉心に海水とホウ酸の注入を開始。

③ 内部はぐちゃぐちゃーその場合、燃料と燃料の間に水が入ると、再臨界を起こす可能性がある。それだけは絶対に起こしてはならない。それでホウ酸水を入れている。水素が出て爆発する可能性がある、溶融物が出てきたら、水蒸気爆発が起こりうる、再臨界を起こしたら最悪だ、これが3原則だ。 ホウ酸水を注入しているのであって、それをしながら再臨界がないなどというのは詭弁だ。絶対に起こしてはならないから入れている。

④ ECCS(非常冷却装置)が動いたらー1時間に千トンの水を入れられるのであっという間に冷える。しかしこれが動かないので、消火系から水を入れているが、これは1時間から2トンから10数トン。原子炉が冷えないと、その温度は格納容器にいく。そうなると格納容器が壊れないようにベントしなければならない。そのため圧力と温度の双方が問題になる。これは明日、明後日に終わる問題ではなく、月単位以上、かかる問題としてある。

⑤ 1号機に十分な水が入っていない可能性― 今日、一番、お話したいのは次の心配だ。これは私だけの意見ではなくて、他の技術者の方の意見を聞いて考えたものだ。なぜこんなに長い時間、1号機だけ冷えないのか。 炉心を水漬にする必要があるのだが、どのように水が入ってくるのかというと、いったん外側から水が入ると、すぐに炉心に入らない。

それで再循環ポンプという経路を通って入るという回路を経る。その途中で漏れてしまっていると、ほとんど炉心にこなくなってしまう。そのため水を入れていて、冷却できていると思いたいが、実は水が届いていない可能性がある。 水素爆発については、小さなことでもありうる。地震が来て、金属がすれて火花が散ると着火しうる。そのため火種はどこにでもある。そうなると問題は水素の濃度ということになる。

⑥ ベントに見られた矛盾 ―格納容器の圧力があがったので、ベントした。しかしこれは本来あってはならず、設計上もつけてはいけない毒ガスが出るバルブだ。当時は過酷事故などないと考えてこうしたものはつけなかった。スリーマイル島事故があり、過酷事故を考えるようになり、半端な弁がつけられた。 ヨーロッパでは毒ガスを出す弁になるので、非常に重厚なフィルターがついている。日本は建前で進んだ。「起きるかもしれないけれど、そんなことは考えなくていい」とした。そのため国や安全委員会はフィルターをつけることを、電力会社に義務づけていない。

⑦  4号機プールについて その使用済み燃料プールの温度が84度になり、爆発が起こり、3階で火災が発生した。ここがまた90度になったと言われている。これも非常に危機的な問題だ。 プールの水位が低下すると、燃料棒が損傷し、放射能が出てくる。長期冷却ができない状態にある。燃料集合体の数を見てみると、炉心に1号機は400体、2号機は548体、3号機も548体ある。4号機は炉心にはないが、プールを見てみると、1号機292体、2号機587体、3号機514体に対して、4号機は1331体もある。もの凄い本数で、もの凄い熱量がある。 そこに水を入れているが、センサーが壊れていて、水位がよく分からない。その状態で水を入れているが、水温があがっていく。これは非常にゆゆしきことだ。

⑧ チェルノブイリよりも、日本の方がはるかに危険

持っている危険物の量がめちゃくちゃに多いからだ。それが破局的な爆発にいたっていなくて、まだ漏れが少ないというのが現状だ。そうした危険なものを、技術でコントロールできることを前提にしている。しかし「想定外」を口にするような人たちがやっていることは私は絶対に信じてはいけないと思う。想定外などありえてはいけないのだ。

⑨ 現状を再度見ると―原子炉の冷却に失敗した。現状では非常に少ない水量で冷却をおこなっている。これでは完全に冷やせないが、止めるとメルトダウンしてしまうので、続ける以外に選択がない。原子力は安全だということが崩壊している。今回は、止めることはできた。しかしこれまで制御棒の事故はなんども起こっており、地震で制御棒が必ず入るとは言えない。

⑩ 確率的にごく低いからといって、事故の可能性を容認してはならない
止めるに続いて冷やす、閉じ込めるが安全原則として言われてるがこれも失敗した。2号機、3号機の原子炉圧力は、大気と同じになっている。密閉性が明らかにない。
普通では原子炉圧力容器に穴が開いているのは、尋常ではない事態だ。しかも格納容器まで損傷している。放射能が5重の壁と突破して出てきている。格納機能が全部突破されている。実際に起こりうることは起こると考えて対策を立てるのが、安全上の原則だが、原子力を進めている人たちの考えで信じがたいことは、起こりうるけれど、確率的に低いからいいといって簡単に切ってしまうことだ。

⑪ 確率が小さいからといって、切っていいレベルではないー。原子力をまだ進めるという人と、私のように止めるべきだというものとの違いはここだと思う。確率的にあることを無視してもいいと考えるか、無視してはいけないと考えるかの違いだ。

⑫ 最悪では東京まで深刻な被害がいくかもしれないーそうしたシーケンスを認識しないとまったく勘違いしてしまう。地震一つ見ても、今回の余震ですら女川で、設定条件を超える揺れがきてしまっている。ふざけるんじゃないといいたい。日本で地震のないところなどない。本当にそのことを考えてほしい。そうでないと日本は壊滅する。だから考えて欲しい。心からそう思っている。それが一番、大切だと思う。

⑬ 格納容器の修理は不可能、そこに危機の本質がある ―タービン建屋に汚染水がたまっている問題がある。
これもどこから出ているかが分からないことに最大の問題がある。分かっていれば、そこを止めれば問題は終わる。しかしそれが分からない。だから対処療法で、水を移すことなどやっている。やらなければならない状態にある。緊急に水を貯める必要があるならば、船を持ってきて、そこにいれればいいのだ。ところがメガフロートを持ってくる間に「低レベル」を捨ててしまった。なぜか。こんなのは国際問題になるのが当たり前だ。責任問題だ。

 格納容器について、どこから漏れているか分からなくなっているが、格納容器の周りは厚いコンクリートで覆われているので、外から見ることはできない。運転を止めて中から見るしかないが、今はそんなことは絶対にできない。

だから格納容器が漏れている場所は発見できず、修理ができないというのが結論だ。これが原子力が危険なことの一つの根拠だ。今回も、どこまでいくか、非常に危機的な状態だ。しかも2号炉はすでに格納容器が損傷している。 これがどうなっているかが分かるのは10年後で、それからさらに10年かけて、どうしてそうなったのかが調べられるだろう。

 
 
 

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