前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

お勧めの歴史本1冊―2012年1月号『歴史人』(「日清・日露戦争の真実」特集号)

      2015/01/01

お勧めの歴史本1冊―
2012年1月号『歴史人』(「日清・日露戦争の真実」特集号)
 

12
月から始まった NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』(第3部)の放送に合わせて、雑誌、出版で再び「日露戦争もの」が数多く本屋に並んでいる。その中でもピカイチがこれ。

月刊「歴史人」1月号、保存特集「坂の上の雲」の時代を読む―『「日清・日露戦争の真実」(合計111Pのぶっちぎり)がお勧め、読みごたえ、見ごたえがたっぷりあるよ。


編集方針が

 
① グローバルな編集方針が貫徹されている。
② 複雑な明治の日清、日露戦争への歴史経過を公平客観的にわかりやすく記述している。高校生にもよくわかるというのが同誌の編集方針らしい。
③ 手に取ると、歴史に立体的に迫っている。写真、グラフ、イラスト、CG,グラフィックなどで鮮明、ビジアル、みせる編集技術が優れている。
④ グラフィックでボリュームがあるのに680円と安い

 
以上が理由。

「日清・日露戦争の真実」の目次は次の通り。

 
   日清戦争への道
開国以来、急速な近代化をすすめる日本は、日本に突きつけられた刃・朝鮮をめぐって、清国と抜き差し成らない対立を繰り広げていた。アジアの眠れる獅子と恐れられた清国との初の対外戦争へと突き進んでいく。

   列強の圧力に屈しー富国強兵に邁進した10年
三国干渉で遼東半島を奪われ、「臥薪嘗胆」をスローガンに。欧米列強をめざした日本の行く先にロシアとの決戦が迫る!
 
   ロシア艦隊を撃滅せよ! 連合艦隊出撃!!
 
南下を始めたロシアに対し危機感を募らせていた日本は、明治37年2月、ついにロシアとの全面対決を決意する。連合艦隊が目指したのは、ロシア太平洋艦隊を撃破すること。旅順港をめぐる攻防の幕が切って落とされた――。
   旅順、遼陽を目指すー日本陸海軍の激闘
 
日本初勝利から、金州・南山の戦い、黄海・蔚山沖海戦、遼陽会戦までを追う!
 
   屍の戦場!―旅順要塞と二〇三高地攻略
 
開戦から半年、乃木希典率いる第三軍は、難攻不落の旅順要塞攻略に打って出た!世界で初めての本格的な近代要塞戦で乃木はどのように判断し命令したのか?歩兵による銃剣突撃、28サンチ砲の砲撃、築城作戦など、乃木の戦略と戦果に迫る。
 
   今戦役の関ヶ原」と訓示されたー日露両陸軍の大決戦
 
遼陽でロシア軍を殲滅できなかった日本陸軍は、総兵力を集結させ、ロシア軍が退却していった奉天に向けて北上。大山巌元帥をして「今戦役の関ヶ原」といわしめた日露戦争最大の奉天会戦を、両陸軍の心理と背景を読みながら、事細かに追っていく。
 
   「皇国の興廃、この一戦にあり」―日本海海戦でバルチック艦隊を殲滅す!
 長く続いたロシア軍との死闘は、ついに最大の山場を迎える。世界最大級の規模を誇るバルチック艦隊が、大海を越え、刻々と日本列島へと迫っていた。最高司令官・東郷平八郎は、参謀・秋山真之らとともに、祖国の命運を賭けた大海戦に挑んだ!

   日本はいかにして日露戦争を終結させたのか?―ポーツマス講和条約
大国ロシアが勝利への最後の望みを賭けた大艦隊を撃破しながら、なぜ日本は講和へと動いたのか?不利な戦局にもかかわらず強気な姿勢を見せるロシアをいかにして講和のテーブルにつかせたのか?日露戦争終結への道のりを追う。

 - 現代史研究 , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
速報(126)『日本のメルトダウン』<徹底座談会・フクシマの教訓②>『事故原因、原子力村、事故処理のシステムなど討論(中)』、

速報(126)『日本のメルトダウン』   <徹底座談会・フクシマの教訓 …

no image
「国難日本史の歴史復習問題」ー 「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス⑦」★『山座円次郎の外交力』●『山座が「伊藤公を叩き殺さにゃいかん」と吠え 伊藤はカンカンに怒った』★『即時開戦論に山本権兵衛海相は「貴様のいう通りだが、戦争には二十億の金が要る、金はどうしてつくるか」と逆襲』

 「国難日本史の歴史復習問題」ー 「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパ …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(260)/ 『 日中韓150年対立・戦争史をしっかり踏まえて日本外交はどうあるべきか② 尾崎行雄の日清戦争(明治27)の「清帝の逃走」論を読む

2013/07/02   日本リーダーパワー史(3 …

日本リーダーパワー史(925)人気記事再録『戦時下の良心のジャーナリスト・桐生悠々の戦い②』★『権力と戦うには組織内ジャーナリストでは不可能とさとり、フリージャーナリストとして個人誌「他山の石」(いまならSNS,ブログ)で戦った』★『言論機関は今、内務省と陸軍省の二重の監督下にある。私たちは『三猿』の世界に棲む。何事も、見まい、聞くまい、しやべるまいむ否、見てはならない。聞いてはならない。しやべってはならない「死の世界」に棲まされている』★『「言論の自由を圧迫し、国民をして何物をもいわしめない。これが非常時なのだ」』★『「畜生道に堕落した地球より去る」と 69 歳で壮絶死』

2010年1月26日  日本リーダーパワー史(34) 日本リーダーパワー史(34 …

★『大爆笑、メチャおもろい日本文学史』⑤『アイヌ「ユーカラ」研究の金田一京助はメチャおもろい』講義は人の3倍の情熱、純情一直線の金田一先生』

  2016/02/21 『大爆笑、メチャおもろい日本文学史 …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ ウオッチ(232)』-『3/30午後、東京を代表する目黒川周辺の桜並木は満開の<春爛漫>、ビユーティフル・ワンダーランド』

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ ウオッチ(231)』- 3/30 午後 …

no image
73回目の終戦/敗戦の日に「新聞の戦争責任を考える③」再録増補版『太平洋戦争下の新聞メディア―60年目の検証③』★『記者は国家登録制に、国体観念を養うために練成実施』★『戦う新聞人、新聞は弾丸であり、新聞社は兵器工場へ』★『朝日社報の村山社長の訓示『新聞を武器に米英撃滅まで戦い抜け』(1943/1/10 )』

「新聞の戦争責任を考える③」再録増補版『太平洋戦争下の新聞メディア―60年目の検 …

no image
速報(417)●『安倍外交は粘り腰が必要なところで、オウンゴール。靖国で中韓と紛争を続けるのは愚の骨頂』

 速報(417)『日本のメルトダウン』 ●『安倍外交は柳腰、粘り腰が必 …

 日本リーダーパワー史(824)『日本は今、「第3の国難<日本沈没>の危機にある。』 ★『明治の奇跡・日露戦争を勝利のスーパープロデューサーは児玉源太郎である』★『「国難にわれ1人立たん」の決意で参謀本部をになった児玉の責任感こそ見習うべきで時であろう。』

 日本リーダーパワー史(824)『明治裏面史』 ★   ①   明治の奇跡・日露 …

『オンライン講座/ウクライナ戦争と日露戦争の共通性の研究 ⑧』★『日露戦争勝利と「ポーツマス講和会議」の外交決戦①』★『その国の外交インテリジェンスが試される講和談判』

  前坂 俊之(ジャーナリスト) 日露戦争は日本軍の連戦連勝のほぼ完勝 …