池田龍夫のマスコミ時評(111)◎「脱原発」の意見が9割も―エパブリックコメント」(5/29) ◎『-尖閣周辺の軍事緊張が心配』(5/26)
2015/01/01
◎「脱原発」の意見が9割も――エネ計画の
パブリックコメント(5/29)
◎『領土問題–尖閣周辺の軍事緊張が心配』(5/26)
池田龍夫(ジャーナリスト)
安倍晋三内閣が4月に閣議決定したエネルギー基本計画をつくる際、国民に意見を募った「パブリックコメント」で、脱原発を求める意見が9割を超えていた可能性のあることが明るみに出た。
行政機関が規制の制定などを事前に公表して国民から意見や情報提供を求め、フィードバックする制度で、1999年から全省庁に導入された。一般には聞きなれない用語だが、国民の意向を確かめ、行政に反映させる制度だ。
朝日新聞5月25日付朝刊が報じた「エネ計画パブリックコメント」の作為的発表に驚かされた。同紙によると、経産省が昨年12月6日に示した計画原案に対し、約1万9000件の意見が集まった。同省は2月に代表的な意見を発表したが、原発への賛否は集計しなかったという。残りの案件の開示の可否は9月までにまとめるそうだが、〝隠蔽体質〟のお役所仕事と思えてならない
同紙が入手した原発に関する内容を点検したところ、再稼働反対や廃炉を求める「脱原発」は2008件で96・2%もの高率。「原発の維持・推進は33件で、1・6%。賛否の判断が難しい「その他」が68件で3・2%だった。
政府は先に発表した「新エネ計画」には「原発は重要ベースロード電源」と位置づけ、再稼働を明示している。経産省は原発に関する国民の意思を早急に明確にすべきであり、マスコミは厳正に監視してほしい。
◎『領土問題–尖閣周辺の軍事緊張が心配』(5/26)
尖閣諸島が位置する東シナ海で中国海空軍の行動が活発化しているとの報道。また南シナ海ではベトナム漁船との衝突が伝えられるなど領土・領海問題の行方が心配だ。
そんな折、防衛省は「東シナ海公海上空で5月24日午前11時と正午ごろ、海上自衛隊のOP3C画像衛星収集機と航空自衛隊のYS11EB電子測定機が、中国軍のSU27戦闘機2機の異常接近を受けた」と発表。数秒間だったが、約50~30㍍にまで接近したとことに驚愕した。
防衛省によると、東シナ海中央部の日本の防空識別圏と、中国が昨年設定した防空識別圏が重なる空域だったというから、〝領空侵犯〟が避けられたのは幸いだった。
陸海空3自衛隊の離島上陸訓練は5月18~23日の6日間、沖縄東方沖と奄美群島の2カ所で実施した。明らかに〝離島奪還〟を想定したもので、国内での3自衛隊上陸訓練は初めてという。約1330人が参加、22日には奄美大島南の無人島・江仁屋離島(鹿児島県瀬戸内町)でも訓練が行われた。
オバマ米大統領は「日米安保の適用範囲」と言うが・・・
4月末、来日したオバマ米大統領は安倍晋三首相の〝願い〟を入れ、「尖閣諸島は日米安保の適用範囲」と明言。「反中国」に凝り固まっていた人は大喜びしたが、額面どおりにはいくはずがない。記者会見で大統領は「米国は中国と非常に密接な関係を保っており、中国の平和的台頭を支持している」と語っており、「領土問題では、どちらの側にもつかない」との姿勢が感じられる。同盟国の米国でさえ、中国と共存共栄を図らなければならないグローバル化の時代を反映したものであろう。
「日本のイスラエル化」の見方も
日中紛争について、寺島実郎氏の「周回遅れの日本」との論評(毎日新聞5月20日付夕刊)の切れ味は鋭かった。「米国には今『日本と中国の戦争に日本が巻き込まれる懸念』が芽生えています。
ワシントンの一部研究者やジャーナリストの間では『日本のイスラエル化』と呼ばれているという。米国には「同盟国・イスラエルがイランと武力衝突したら、中東での戦争の泥沼に米国が引き戻される」との危機感が強い。「イスラエル化」とはこれまでは「好ましく都合の良い同盟国だった日本が、「厄介な同盟国」になり始めたことを意味する」との寺島氏の分析には、特に感銘した。
三沢基地に米軍無人機を配備
米軍の無人偵察機グローバルホーク(GH)が5月24日朝、在日地米軍三沢基地(青森県三沢市)に飛来した。朝日新聞24日付夕刊が報じたもので、防衛省によると、米軍は週2回程度の飛行になる予定。グアムは5~10月に台風に見舞われることが多く、三沢を拠点にして稼働率を高めるための措置という。
いずれにせよ「尖閣周辺波高し」の現状は危険きわまりなく、日中両国の外交努力が望まれる。
関連記事
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(106)記事再録<日本の最も長い決定的1週間> ●『東西冷戦の産物として生れた現行憲法』★『わずか1週間でGHQが作った憲法草案 ➂』★『30時間の憲法草案の日米翻訳戦争』
日本リーダーパワー史(357) &nbs …
-
-
『Z世代への遺言』★『『2009/1/21/オンライン最終講座・静岡県立大国際関係学部教授・前坂俊之(65歳)最終講義』★『ガラパゴス日本の没落』★『『グローバリズムで沈没中の<ガラパゴス・ジャパン>は2030 年、生き残るか』』
国際コミュニケーション論・最終講義(15回)2009 /1/21 前坂俊之 …
-
-
『日本の運命を分けた<三国干渉>にどう対応したか、戦略的外交の研究講座⑫』『1894(明治27)年12月9日 『ニューヨーク・タイムズ』の仰天ニュース/日清戦争の未来図―「日本に世界を征服してもらえば中国もヨーロッパも悪政下に苦しむ一般民衆には福音となるだろう」.
『「申報」や外紙からみた「日中韓150年戦争史」日中韓の …
-
-
日本リーダーパワー史(242)『150年かわらぬ日本の弱力内閣制度の矛盾』(日本議会政治の父・尾崎咢堂のリーダーシップ)
日本リーダーパワー史(242) <日本議会政治の父・尾崎咢堂 …
-
-
野口恒のインターネット江戸学講義(19) 『エピロ-グ 江戸のネットワ-ク社会に学ぶ 日本のノマド学』(終)
日本再生への独創的視点<インターネット江戸学講義(19) ●『エピ …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史(18)記事再録/「STAP細胞疑惑』『日本政治の没落』の原因である 「死に至る日本病」『ガラパゴス・ジャパン』『中央集権官僚主義無責任国家』 の正体を150年前に報道した『フランス新聞』<1874(明治7)年5月23日付『ル・タン』―「明治7年の日本政治と日本人の特徴とは・・」
2014/04/21/日本リーダーパワー史(494) & …
-
-
『オンライン/ウクライナ戦争講座⑨』★『ウクライナ戦争勃発―第3次世界「見える化」SNS大戦へ(上)』★『植民地時代の恫喝・武力外交を相変わらず強行するロシアの無法』★『テレビ戦争からYoutube・SNS戦争へ』★『無差別都市攻撃・ジェノサイドの見える化」の衝撃』』
ウクライナ戦争―第3次世界「見える化」SNS大戦へ(上) 前坂俊之 …
-
-
「日本スタートアップ・ユニコーン史」★『アメリカ流の経営学を翻訳・マネする前に、明治のスタートアップ起業者魂に学ぼう』★『グリコの創業者 江崎利一(97歳)『 「私の座右銘は、事業奉仕即幸福!。事業を道楽化し、死ぬまで働き続け、学び続け、息が切れたら事業の墓場に眠る」』
2012/03/12 /百歳学入門(35)記事再録再編集 長寿経営者 …
-
-
世界リーダーパワー史(940)ー注目される「米中間選挙」(11/6)と「トランプ大統領弾劾訴追」はどうなるのか、世界がかたずをのんで見守る(下)
注目される「米中間選挙」(11/6)と「トランプ大統領弾劾訴追」はどうなる(下) …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(76)『核のゴミ、米国も新たな最終処分計画を公表』 ◎『ボーイング787型機事故原因の究明』
池田龍夫のマスコミ時評(76) ◎『核のゴミ、米国も新たな最終処分 …
