前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

知的巨人の百歳学(133)-『石油王・出光佐三(95)の国難突破力/最強のリーダーシップ/晩年長寿力』⓷『九十歳になっても一向に衰えない元気の秘訣は「強烈な指圧と週一回のゴルフ」で目が悪いのも前立腺、心臓肥大、歯槽膿漏も自分で治したというから驚く』

   

 

 出光 佐三(1885―1981、95歳)は九十歳になっても一向に衰えない元気の秘訣は「指圧と週一回のゴルフ」。指圧は大家から直接指導を受け、前立腺肥大や心臓肥大も自分で治したというから驚く。また、ゴルフは当初毛嫌いしていたが、自分で実際にやってみてとりこになった」など健康について文芸春秋で語っている。

健康の元は指圧にあり

生れた時は育たないんじゃないかと言われたぐらいで、ずうっと弱くてね、目も悪かったし、ずいぶんいろんな健康法はやってみたもんです。四十三の時だったかな指圧の大家に「よくこれで仕事に耐えられるって。ちょうど首の後ろのところに大きなコアがあってね、それがよくない、神経の機能を止めているというんだ。

これを取りますという。しかも手術で取るんじゃ太い、指圧で。指でぎゅうぎゅう押すんです。ものすごく痛い。やってる先生の方が「よう辛抱するね」って感心しながらやってる。完全に取るのに二十年かかりました。それが六十の時でした。以来、丈夫すぎるほど丈夫になってね。

ぼくは歯槽膿漏なんかも、これで治しちまいました。あれは歯の根のうっ血が原因でしょう、じいっと押すと古い血が出る、指を放すと新しい血が入る、ちゃんと理にかなってるんだ。この指圧さえやってりやね、長生きは保証する。九十歳まで生きられる(笑)。

目の手術をしたのは八十八の時でした。米寿の祝いで、全国の支店回って昼は家族会をやり、夜も宴会でね、夜昼なしに二週間続けてたら、右の目が見えなくなった、いい方が。生れつきぼくの目ってのは悪くて、茶色のガラスつけて生れたようなもんで、色がわからなかった。

とうとう決心して慶応病院にいって手術を受けたんです。顕微鏡での難しい手術でしたけど二十分ぐらいで終った。そしたら目から碁石みたいな黒いものが出た。こっちからは茶色みたいなものが出た。先生もこういう例は初めてだ

。手術した直後に岸君(信介元総理)に会うたら、「どこまで見えるか」ちゅうから、「君の腹の黒いのがよく見えるよ」というたら大笑いになったことがありました。

財界最長老とか言われてますが、もう頭の方は大ボケケでね。でも毎日、会社に出てきても、仕事はもうさせてくれないですからね、新聞読んだり、店主からいじめられたり(笑)。

九十歳でもゴルフはできる、今でも過l度はゴルフ

今でも、週一度は必ず、ハーフ回ってますよ。コースに出ると、皆の励みになるらしい。 ハンデ? この老人にハンデ聞くものがあるか失敬なッ(笑)。若い頃は十二までいきましたよ。今は二十四、五でしょう。日本じゃ、九十にもなってゴルフやってるのは、ぼくぐらいでしょうね。

百歳までは・・

 

今、一生でいちばん生きがいを感じてますね。楽しくてしょうがない。この頃つくづく人間の幸福は老後にありということを思うんです。どんな苦しいことがあっても、ああ、いいことをしたと思えば、苦しい感じはない。運命学ではぼくは九十三歳で死ぬと言われてるんだ。それを越せば百歳までは生きるというんだがね。 どうなります・・・。

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本戦争外交史の研究』/ 『世界史の中の日露戦争カウントダウン㊲』/『開戦2週間前の『英タイムズ』の報道ー『昨日、天皇の枢密院は,開戦の際にしか公布されない勅令の草案をいくつか採択した』●『疑問の余地のない平和愛好者である ロシア皇帝がどうして世界を戦争の瀬戸際へ追いやったのか』

 日本戦争外交史の研究』/ 『世界史の中の日露戦争カウントダウン㊲』/『開戦2週 …

「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」(2021/9/15 )★『パラリンピックの熱戦が人々に勇気と力を与えた。』★『人間には無限の可能性がある』★『バイデン大統領はアフガン戦争から撤退した』★『日本興亡史のサイクルは77年間』★『「富国平和・軽武装国家」で2回目の興隆サイクルへ』

「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」 パラリンピックの熱 …

no image
最高に面白い人物史①人気記事再録★「日本の歴史上の人物で、最大の世界的な天才とは一体誰でしょうか>→ <答・南方熊楠こそグローバル・スーパーマンです>

  2015/04/29   発表 「世 …

『オンライン/日本はなぜ無謀な戦争をしたかがよくわかる講座』★『今から90年前に日本は中国と満州事変(1931年)を起し、その10年後の1941年に太平洋戦争(真珠湾攻撃)に突入した』★『その当事者の東條英機開戦内閣の嶋田繁太郎海相が戦争の原因、陸軍の下剋上の内幕、主要な禍根、過誤の反省と弁明を語る』

2011/09/05  日本リーダーパワー史(188)記事再録 日本の …

『Z世代のためのオープン自由講座』★『日中韓500年東アジア史講義①』★『明治天皇のドイツ人主治医・ベルツ(滞日30年)の『日本・中国・韓国』五百年の三国志①<日露戦争はなぜ起こったのか>

<2011/02/27 記事再録> クイズ『坂の上の雲』 アジアの観察 …

no image
知的巨人たちの百歳学(111)-明治の大学者/物集高見、高量(106歳)の大百科事典『群書索引』『広文庫』の奇跡の長寿物語➂→「(人間に必要なのは)健康とおかねと学問・修養の三つでしょうね。若い時は学問が一番、次がおかね。健康のことなんかあまり考えないの。中年になると一番はなんといってもおかね。二番が健康、学問なんかどうでもいいとなる。そして年取ると・・・」

物集は膨大な日記を書いている。 それは「百歳は折り返し点」の自伝の「年表の総まく …

no image
日本リーダーパワー史(739)『大丈夫か安倍ロシア外交の行方は!?』(歴史失敗の復習問題)『プーチン大統領と12/15に首脳会談開催。★『「ロシャに対しては、日本式な同情、理解で 仕事をしたら完全に失敗する。 ロシャは一を得て二を望み、二を得て三を望む国であり、 その飽くところを知らず、このようなものに実力を示さずして 協調することは彼らの思うままにやれと彼らの侵略に 同意するのと同じことだ」 (ロシア駐在日本公使・西徳二郎)』

 日本リーダーパワー史(739) 『大丈夫か安倍ロシア外交の行方は!?』 (歴史 …

『リモートワーク動画/京都世界文化遺産/東福寺ぶらり紅葉旅』★『本堂、講堂、経堂、通天橋へ』★『東福寺方丈の国指定名勝「八合の庭」(重森三玲作)』★『本堂(仏堂)、日本最古の三門』★『臥雲橋(重文)、一華院、大機院、霊雲院、 』

       201 …

no image
日本リーダーパワー史(613) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』⑧日中韓はなぜ誤解、対立,衝突を重ねて戦争までエスカレートさせたのか

 日本リーダーパワー史(613) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』⑧ 『日中韓 …

no image
速報(360)『日本のメルトダウン』●『仏ルモンド紙「日本は疑念の時、沈滞ニュースばかりで国家沈没の危機」と警告

速報(360)『日本のメルトダウン』   ☆『(仏 ルモンド紙の警告) …