前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉚『来年は太平洋戦争敗戦から70年目―アジア各国で戦争犠牲者は約1800万以上

      2015/01/01

  

 『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉚

 


『来年は太平洋戦争敗戦から70年目―

太平洋戦争と米国に命名された<アジア・太平洋

戦争>でどれだけの犠牲者、被害が出たのかも

まだ十分調査されていないー

無視され続けたアジア・太平洋戦争の全被害』②

アジア各国での犠牲者は約1800万以上

 

 

 

                前坂 俊之(ジャーナリスト)


 ここではポツダム宣言から敗戦までの約3週間で、日本政府は国体護持だけに時間を空費して、国民の犠牲は顧みず原爆投下、空襲の市民の犠牲、住宅家屋の財産被害などの出し続けた数字を明らかにする。

『ガラパゴス国家・日本敗戦史』の連載でも見たが、天皇国家の保持(護持)のためのみに、延々と決断できない会議を続けて、市民を犠牲にし続けた<非民主主義国家、軍国主義国家(市民の命を大切にしない、人命無視>の数字を見ていく。

 

 

(6)太平洋戦争でのアジア各国の犠牲者≫(約1800万以上)

 

 

   国、地域名   戦争犠牲者数()           出典、参考資料

 

・ タ     イ       8,000     ( 図説ユニバーサル新世界史資料(帝国書院)

・ シンガポール・マレーシア    100,000以上 (キーワード日本の戦争犯罪(林博史ほか著)

・ インドネシア     4,000,000 (サンフランシスコ講和会議でのインドネシア政府見解)

・ ベ ト ナ ム     2,000,000          (1945年のベトナム独立宣言から)

・ 中     国   10,000,000以上  (中国国務院「中国の人権状況について」から)

・ ミャンマー(ビルマ)   150,000              (キーワード日本の戦争犯罪)

・ 韓 国・北朝鮮    200,000             (キーワード日本の戦争犯罪)

・ フ ィ リ ピ ン   1,110,000                (フィリピン政府調査から)

引用及び表作成の参考:中日新聞(2005.8.7) 中日サンデー版

        世界と日本大図解シリーズ№695「戦後60年アジア太平洋戦争の戦跡」

 

 

◎<第二次世界大戦の犠牲者

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E
4%B8%96%E7%95%8C%E5%A4%A7%E6%88%A6%E3%81%AE%E7
%8A%A0%E7%89%B2%E8%80%85

 

http://www.toyamav.net/~fc9/sPDF/78-9.pdf

 

(3)<なぜ広島に原爆は落とされたのか>

 

『戦略爆撃』とは実働部隊ではなく、戦略的な要地、都市、工業地帯や交通拠点に爆撃を加え、生活基盤、産業基盤を破壊する事などで、相手国の経済力や国民の戦意を削ぐ爆撃。無差別爆撃。現代では誘導爆弾や巡航ミサイルなどを用いた爆撃である。

 

『戦略爆撃→無差別爆撃→原爆投下→劣化ウラン弾、クラスター爆弾へ』

<第一次大戦で> 飛行機、戦車、毒ガスの大量殺戮兵器の登場

  37年4月26日―スペイン内戦 ドイツ軍によるゲルニカを空爆 1600人以上死亡

 

<日中戦争から太平洋戦争まで>

 

1939年5月―43年8月、日本軍による重慶(四川省各地)爆撃 218回、1万5千人、
負傷者2万人、損壊家屋1万7千棟

1940510日―ドイツ軍によるロッテルダム爆撃  4千人死亡、3千人負傷

④1944年615日 中国四川省・成都からルメイ指揮の米B29が北九州・八幡製鉄を初爆撃

④1945年21314日、米英によるドレスデン爆撃 3万5千人から13万5千が死亡。

 

<太平洋戦争>

 

同年310日 米軍による東京大空襲 死亡8万、負傷4万人 被災家屋:26

⑥同年525日 米軍による東京大空襲、死傷者は7415人、被害家屋約22万戸。

同年8月6日  米軍による広島への原爆投下 死者十数万―30万人

⑧同年8月9日 米軍による長崎への原爆投下 約74千人―15万人が死亡、

 

<ベトナム戦争>

1970年  ベトナム戦争 米軍によるホーチミン・ルートへの爆撃 、アメリカ軍による北爆

 

<湾岸戦争>

1991年1月17日-228日、湾岸戦争、米英軍は95万発(劣化ウラン320トン)を使用。米軍兵士だけでも43万人が放射能汚染地帯に入り、劣化ウラン粒子で被爆した。25万人が治療を求め、18万人が「疾病・障害補償」を請求し、すでに9600人以上が死亡。「隠されたヒバクシャ」004月)。劣化ウラン症状は白血病や肺がん、腎臓や肝臓の障害、関節痛などで、彼らの子どもたちの間には先天性障害を抱えた子も多い。米・英は原因不明の「湾岸戦争症候群」として、劣化ウランの被害を認めない。

1999年3月 コソボ紛争 NATOによるセルビア全土への空爆。ボスニアで約1万発、コソボでは約3万発の劣化ウラン弾を使用

 

<イラク戦争>

20033月、米軍による空爆で劣化ウラン弾500トンが使用。劣化ウランによる白血病やガン、経済制裁による伝染病や栄養失調で、湾岸戦争のあと160万人の子どもが命を落としている。

 

 

 

                                              つづく

 

 

 

 - 戦争報道 , , , , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー史(927)北清事変(義和団の乱)で見せた日本軍のモラルの高さ、柴五郎の活躍が 『日英同盟』締結のきっかけになった』★『柴五郎小伝(続対支回顧録、1941年刊)』

増補版/ 日本リーダーパワー史(775) 北清事変(義和団の乱)で見せ …

no image
『日本戦争外交史の研究』/『世界史の中の日露戦争』(英国『タイムズ』米国「ニューヨーク・タイムズ」,外国紙はどう報道したかを読む  1903(明治36)年4月23日付『ノース・チヤイナ・ヘラルド』 『ロシアと日本』

  『世界史の中の『日露戦争』ー露清協定の撤兵期限 (明治35年10月 …

no image
日本近代史の虚実「山県有朋の外交音痴と明石元二郎伝説➀」ー「安倍/プーチン/ロシア外交と100年前の山県外交との比較インテリジェンス」★『戦争に備える平和国家スウェーデンのインテリジェンス』

  「日本の政治を牛耳った山県有朋の外交音痴と明石元二郎伝説」     …

no image
日本リーダーパワー史(636)日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(29) 『川上操六の日清戦争インテリジェンス② 『広島大本営」設置と「ワンボイス」で陸海軍を指揮したリーダーシップと決断力「山県有朋を解任」

日本リーダーパワー史(636) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(29)   …

no image
『 地球の未来/世界の明日はどうなる』-『2018年、米朝戦争はあるのか』⑥『「米朝戦争」の可能性は、なくなっていないこれから考えられる2つのシナリオ』★『 焦点:消えぬ米朝戦争懸念、トランプ政権にくすぶる先制攻撃論』★『元自衛艦隊司令官が警告「米朝戦争、空爆はこの時期に実行される」そのとき、在韓邦人は…』★『「米朝開戦の可能性は100%」元外交官がこう断言する理由金正恩政権「滅亡の日」は近いのかも…』

『2018年、米朝戦争はあるのか』⑥ 「米朝戦争」の可能性は、なくなっていないこ …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(1)記事再録/日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(元寇の役、ペリー黒船来航で徳川幕府崩壊へ)ー日清、日露戦争勝利の方程式を解いた空前絶後の名将「川上操六」の誕生へ①

    2015/11/18 /2015/11/2 …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < アメリカ・メルトダウン(1059)>トランプ大統領半年間のお笑い暴走暴言運転の支離滅裂。「ロシアゲート事件」「パリ協定離脱」で世界から見捨てられ空中分解、 墜落過程に入った。

★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < アメリカ・メルトダウン(1059) …

『Z世代のための米中日のメディア・SNS比較検討史』★『トランプフェイクニュースと全面対決する米メディア』★『習近平礼賛の中国共産党の「喉と舌」(プロパガンダメディアと厳重監視されるSNS』★『言論死して日本ついに亡ぶ-「言論弾圧以上に新聞が自己規制(萎縮)した日本メディア』★『闘うメディア、SNSが日本を復活させる』

2020/07/22  『オンライン/日本ジャーナリズム講義 …

『オンライン講座/日米戦争開戦の真珠湾攻撃から80年⑫』★『 国難突破法の研究⑫』★『東日本大震災/福島原発事故発生の3日前の記事を再録(2011/03/08)』★『ガラパゴス/ゾンビ国家になってはいけない』★『ロジスティックで敗れた太平洋戦争との類似性』★『1千兆円の債務を抱いて10年後の2020年以降の展望はあるのか?」

    2020/01/23『リーダーシップの日本近現代史』 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(262)/ 『明治陸軍の空前絶後の名将・川上操六参謀総長④『徳富蘇峰による人物評「細かいことに気のつく人は、大きいことには気がつかぬが、川上大将はよく大方針(日清戦争の勝利、日露戦争の準備)を定め、有能な人物を適材適所に用いて縦横無尽に活躍させて<坂の上の雲>を達成したリーダーパワーは傑出していた』

・ 2010/02/04 記事再録<クイズ『坂の上の雲』 明治陸軍の空 …