前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『Z世代のための日中韓(北朝鮮)外交史講座⑥』★『福沢諭吉の「脱亜論/日清戦争開戦論」を読む』(10) 『英ファイナンシャルタイム紙』(3月2日付)『金正男氏殺害の「大胆さ」に中国の影?』●『北朝鮮は基本的に中世の絶対君主制国家。中世イングランドのプランタジネット朝やオスマン帝国のスルタンを思わせる殺人』

   

2017/03/05 2017/03/09/日本リーダーパワー史(776)記事再録編集

金正男事件は発生後3週間を経過したがマレーシアが北朝鮮が国家ぐるみで関与したとみて、北朝鮮大使を国外追放処分にしたが、事件解明は頓挫している。
「マレーシア政府、北朝鮮大使を退去処分 正男氏事件巡り」

今後、この問題はこれまでの北朝鮮の一連の暗殺、テロ事件同様に北朝鮮は『でっち上げ』と反論して、時間経過を待って,相変わらずのミサイル発射、核開発を続けて国内的には粛清、弾圧の強化をより徹底するであろう。
『英ファイナンシャルタイム紙』(3月2日付)は、この問題をとりあげて
[FT]金正男氏殺害の「大胆さ」に中国の影?

•① この「暗殺」されたセンセーショナルな事件。これは大半の文明人にとって不可解だ。
• ② 兄殺しに見えるこの行為を理解する第一歩として、北朝鮮は基本的に中世の絶対君主制国家だということを認識する必要がある。これは中世イングランドのプランタジネット朝やオスマン帝国のスルタンを思わせるような殺人だった。
と、これまで半世紀にわたり金王朝で続けてきた蛮行を理解できていないことを示している。
FT紙は「これは大半の文明人にとって不可解だ」と書いているが、これも地理的に遠い欧米人にはやむを得ないことかもしれないが、日本以外のマレーシア(北朝鮮とは親密国だった)
アジア諸国でも、かつて社会主義独裁国だった国が少なくなく、北朝鮮の「テロ国家」「最悪の人権抑圧国家」であることの認識レベルは低い。
文明国対野蛮国、未開国というかつての19世紀の文明カテゴリーでいうと、北朝鮮は「最悪の野蛮国」(かつてのカンボジアのポルポト政権と同じ)であり、
それを支援している経済的には大きくなったといっても現在の『中国』も文明国の基礎点である「個人の自由、人権、平等、博愛」の面では、インターネットから国民を遮断して情報閉鎖監獄国家の強化している点では『文明国』のレベルにまだ達していない。
社会主義国を標榜する国は、独裁、人権抑圧国家に陥りがちである。

こうした北朝鮮(李氏朝鮮)の状況を132年前に的確に見抜いていた福沢諭吉

ちょうど今から、132年前に福沢諭吉は時事新報で「脱亜論」を唱えて、朝鮮、中国は『野蛮国』と断定し、「中国」『朝鮮』よりも、欧米の文明国を友人とする『脱亜入亜』論を唱えた。
この福沢の主張に対して、「福沢はアジア差別主義者である」との批判が、歴史家の中からもでて、論争が巻き起こった。
今回の事件をみても、一連の北朝鮮の行動をみても、福沢の主張に理があることがよりはっきりとわかってきた。結局、日清戦争は福沢の脱亜入欧の戦いであったいえよう。
★5日本リーダーパワー史(776)ー 『アジア近現代史復習問題』 福沢諭吉の「日清戦争開戦論」を読む』(9)『金正男暗殺事件をみると、約120年前の日清戦争の原因がよくわかる」

『(日本軍の出兵に対して)彼等の驚愕想ふ可し』は現在の日中韓北朝鮮外交 に通じる卓見、戦略分析である』
★『近年、日本のアジア政略は勉めて平和を旨とし事を好まず、朝鮮は明治十七年の甲申事変以来、 殆んど放擲し、清国関係には最も注意して事の穏便を謀り、言ふべきことをいわず、万事円滑 を旨としたのは、東洋の平和のため』★『傲慢なる清国人らの眼を以て見れば、日本人は他の威力に畏縮して恐るに足らずと我を侮り、傍若無人の挙動を演じている』

★『アジア近現代史復習問題』・福沢諭吉の「日清戦争開戦論」を読む(3)ー「北朝鮮による金正男暗殺事件をみていると、約120年前の日清戦争の原因がよくわかる」
★『脱亜論によりアジア差別主義者の汚名をきた福沢の時事新報での「清国・朝鮮論」の社説を読み直す』
★『韓人の治安妨害』(「時事新報」明治27年4月19日〕』★『 朝鮮国王の指令で次々に4人の刺客を日本に送り込み、 日本の主権を侵し金玉均、朴泳孝の暗殺を実行した』★『朝鮮政府に対し不法なテロ事件の真相を究明し、国際談判を開き、黒白を明にして国家の治安を擁護すべし』

日本リーダーパワー史(768)『金正男暗殺事件にみる北朝鮮暗殺/粛清史のルーツ』福沢諭吉の『朝鮮独立党の処刑』(『時事新報』明治18年2月23/26日掲載)を読む②『我々日本の人民は今日の文明において治にも乱にも殺戮の毒害を見ず、罪を犯さざる限りはその財産、生命、栄誉を全うしているが、隣国の朝鮮を見れば、その野蛮の惨状は700年前のわが源平の時代を再演している』

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
<クイズ>-世界で最ももてたイケメンの日本人はだれでしょうか③トミーの愛称の立石斧次郎

<クイズ>-世界で最ももてたイケメンの日本人はだれでしょうか③   活 …

no image
『知的巨人の百歳学(158)記事再録/吉川英治創作の宮本武蔵の師・沢庵禅師(73)の『剣禅一致』 <打とうと思わず、打たじとも思わず、心海持平(しんかじへい) なる時、前に敵なく、後ろに物なし。ここが無の境地じゃ>

百歳学入門(73)   前坂 俊之 (ジャーナリスト)   …

no image
速報(183)『日本のメルトダウン』☆『3/11福島原発の半年後の真実-リアリズムと文明論の複眼を持て(上)』

速報(183)『日本のメルトダウン』   ☆『3/11福島原発の半年後 …

no image
日本メルトダウン脱出法(757)「日本の若者の貧困化が「パラサイト・シングル」を増加させる」●「世界で最も稼ぐユーチューバー1位は年収14億円」●「習近平主席訪英の思惑「一帯一路」の終点」

  日本メルトダウン脱出法(757)   日本の若者の貧困化が「パラサイト・シン …

no image
★(まとめ記事再録)『現代史の復習問題』『ガラパゴス国家・日本敗戦史④』

★(まとめ記事再録)『現代史の復習問題』『ガラパゴス国家・日本敗戦史④』 &nb …

no image
近現代史の重要復習問題/記事再録/2011/04/06 日本リーダーパワー史(137)-『関東大震災での山本権兵衛首相、渋沢栄一の決断と行動力に学ぶ』★『関東大震災直撃の日本には「総理大臣はいなかった」』★『平成の大失敗/3・11で全く無能を証明した日本のリーダーたち』』

日本リーダーパワー史(137) 関東大震災での山本権兵衛首相、渋沢栄一の決断と行 …

『オンライン講座/ウクライナ戦争と日露戦争の共通性の研究 ⑧』★『日露戦争勝利と「ポーツマス講和会議」の外交決戦①』★『その国の外交インテリジェンスが試される講和談判』

  前坂 俊之(ジャーナリスト) 日露戦争は日本軍の連戦連勝のほぼ完勝 …

no image
速報(159)『日本のメルトダウン』ー『すべての勝負は情報力・フリー・オープン・リッチコンテンツ』

速報(159)『日本のメルトダウン』   『すべての勝負は情報力・フリ …

no image
ガラパゴス国家・日本敗戦史』➉大東亜戦争下の毎日新聞の言論抵抗・竹ヤリ事件の真相③―東條首相は「毎日」の廃刊を命令

   長期連載中『ガラパゴス国家・日本敗戦史』➉ &nbsp …

no image
 日本リーダーパワー史(761)-『日韓朝歴史ギャップの研究」●『金正男氏暗殺は正恩氏の指示 北朝鮮専門家ら分析』★『朝鮮暗殺史の復習問題ー福沢諭吉、犬養毅、玄洋社らが匿った親日派の朝鮮独立党・金玉均を上海に連れ出した暗殺事件が『日清戦争の原因』ともなった』

 日本リーダーパワー史(761) 北朝鮮の金正男暗殺事件がまた起きた。 『北朝鮮 …