『オンライン講座/バイデン氏当選、トランプ大統領往生際の悪さの研究(下)(2020年11月15日までの経過)』★『1月20日以後はトランプ氏は脱税容疑などで逮捕か、自己恩赦か!?』★『波乱万丈の裸の王様物語」のおわり』
2021/01/02
、トランプ大統領往生際の悪さの研究(下)
前坂 俊之(ジャーナリスト)
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米51州の全開票でバイデンが勝利を決定とメディア速報(11月13日)
「11月7日(現地米時間)、大統領戦の勝利宣言をし各国大統領から次々に祝電を受けとり、政策を発表する民主党バイデン候補(77)に対して、「敗北宣言はしない、裁判で徹底抗戦する」というトランプ大統領(74)のにらみ合いが続いていた。すでに米株式市場は7日から連日大幅暴騰し、日本の株式市場も29年ぶりの高値を更新するなど世界はバイデン候補に軍配を上げていた。
11日にはアラスカ州(選挙人3人)でトランプ氏の勝利が確実になり、12日にはアリゾナ州(同11人)でバイデン氏が当確したと米メディアの選挙速報が続いた。
13日、ついにCNNなどが、開票が遅れていた南部ジョージア州(選挙人16人)をバイデン氏が制し、南部ノースカロライナ州(同15人)はトランプ大統領が獲得し、これにより全米51州(選挙人538人、過半数は270人)の開票結果がすべて判明した。この結果、バイデン氏は306人の選挙人を獲得、トランプ大統領は232人で大差でバイデン氏の当選確実が決定的となった。
票数でもバイデン氏7818万票、トランプ氏は7276万票で、約530万票の差がついた。バイデン氏はラストベルト(さび付いた工業地帯)といわれる激戦州のウィスコンシン、ミシガン、東部ペンシルベニアの3州のほか、共和党の地盤のジョージアも28年ぶりに勝利した。バイデン氏はこれまでの勝利をダメ押しした形でしたね」
- 「どちらが勝者か時間がたてば分かる」(トランプ氏)
「ちょうどこの日、バイデン氏の当確発表(7日)後はじめてトランプ大統領はホワイトハウスで記者会見をおこなったが、「次期政権」について質問されると「どちらの政権になるのか、時間がたてば分かるだろう」とナゾの言葉を残しただけで、選挙の不正や裁判については言及しなかった。トランプ氏の弁護団も不正選挙の証拠が見つ次いで撤退している。米メディアによると、トランプ大統領はすでにバー司法長官に選挙不正を調べるよう指示していたが、16人の連邦検事が捜査した結果「実質的な不正の証拠はなかった」と結論したので「不正選挙」の主張は水の泡と消えた、わけですよ」
「トランプ氏は「すでに選挙は終わった」と自身の敗北を十分認識しているのじゃないかな。そのため友人には「(今回はダメだが」次の2024年の大統領選に出馬する」そのためには(7000万もの支持者向けに)FOXTVに対抗して新たなトランプTVを立ち上げる新戦略構想を相談している」とニューヨーク・タイムズ紙はスクープした。負けることが嫌いなトランプ氏は来年の1月20日の最後の日までホワイトハウスに居座るつもりだよ」
「一方、バイデン氏はすでに走り出しており、勝利宣言後の10日にはトランプ氏が切断したEUとの外交関係を復旧するため、英独仏アイルランドの欧州4カ国首脳と相次いで電話で会談「米国が戻ってきた。今後は(外交)ゲームに復帰する」と宣言、菅首相も12日朝にはバイデン候補と初の電話会談を行い日米同盟の強化と日米安全保障条約第5条で「沖縄県・尖閣諸島も適用対象とする」と約束中国の行動にくぎを刺した」
- GSAに対し、正式な政権移行を要求
「また、バイデン氏は政権移行チームをスタートさせた8日には、連邦政府一般調達局(GSA)に対し、正式に政権移行を承認するよう要求した。政権移行法(1963年制定)によると、政権移行ではキャリア公務員が決定的な役割を果たし、期限までに、次期政権の幹部らにデータを提供し、アクセスを与えなければならないと定めている。
その管轄は連邦の建物の管理するGSAで、大統領選の明白な勝者が認定された時点で、移行手続きが本格化する。この時点で次期大統領のチームは状況説明書を入手し、公的資金(数百万ドル)を使い、代表者が政府の諸機関を訪問して事務作業をそっくり引き継ぐシステムだが、トランプ大統領の命令でGSAは選挙結果が明白になるまでは認めないと拒否していた」
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政権移行期での安全保障上のリスクを懸念
「これまで国防省トップを自分の命令に従わないとして何人も首にしてきたトランプ大統領と国防省の対立は極限までエスカレートしており、9日、マーク・エスパー国防長官が解任された。その後、アンダーソン国防次官代行(政策担当)ら高官3人も相次いで辞任しており、政権移行期での安全保障上の混乱と空白のリスクが起きている」
「この事態を危惧したヘーゲル元米国防長官ら元政府高官や軍幹部ら約160人は12日、バイデン候補をを勝者と認定し、円滑な政権移行を可能にする要望書をGSAに提出した。「政権移行チームが国家機密情報にアクセスすることは法律で認められている。政府がバイデン陣営への機密情報提供を遅らせれば、国家の安全に計り知れない結果をもたらす。大統領向けに毎日行われる安全保障ブリーフィングをバイデン陣営が受けられるようにすべきだ。」と警告したのです」
「この安全保障の空白については国際外交の権威・キッシンジャー氏(97)はトランプ氏によって破壊された米中対立で何らかの協力的行動の基盤を見いださない限り、世界はスペイン風邪が大流行した第一次世界大戦並みの惨事へ転がり落ちかねない」と指摘している。百年以上前の旧式のアナログ軍事テクノロジーは現在はデジタルロボットハイテク大量破壊兵器兵器に進化しており偶発戦争のリスクコントロールを一段と難しくしている」と警告しています」
「トランプ対バイデンの綱引きが続き15日朝(現地時間)には、トランプ大統領は「彼は選挙に不正があったから勝利した」「私は何も認めていない!今後の道のりは長い」と再びツイートし、「アメリカファースト」(国益第一)ではなく「トランプファースト」(自己利益)を貫き公務を放り出して毎日、ゴルフ場に出かけてはゴルフ三昧というからあきれ果てるね(笑)」
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1月20日以降はトランプ氏は脱税容疑などで逮捕か、自己恩赦か!?
「でもやりたい放題が許されるのかね、全米メディアによると、来年1月20日のバイデン大統領就任式以降は連邦、州検察による10数件の刑事事件で告発される可能性が高まっているという。大統領特権で守られていた身から,一介の市民に戻った場合、トランプ氏は脱税、レイプ、その口止料、大統領の地位を利用した利益誘導、ロシアゲート事件(偽証、共謀など)など十数件の刑事事件で、検事たちが手ぐすねを引いているというよ。
そのことを自覚しているトランプ氏は多数の顧問弁護士たちをバックに、来年1月20日のホワイトハウスを退出する直前に自分自身に対し前代未聞の「大統領恩赦」を宣言することや、敗北宣言と恩赦の取り引きをバイデン陣営とディテールする計画(!?)も企んでいるといわれる。さらには「大統領特権」を乱発し、検察側の証拠品押収を阻止する詭計も企んでいるというから、「トランプラスト・イリュージョン・マジックショー」はまだまだ続くというわけだよ(大笑)」
「たまたま24日のNHK総合テレビ「たけしのその時カメラは回っていたアメリカ大統領列伝」(午後7時30分―45分間)を見た。ここでは34歳の若き富豪トランプ氏がはじめて全米テレビ放送に登場した時のスクープ発掘お宝映像が流された。女性アナウンサーから「不動産取引について」質問されると「ゲームだよ、誰だってうまくやれるよ」と答え、最後に「若き大富豪のあなたがもし全財産を失ったら何になるのか』と質問された。トランプ氏はしばらく考えて「大統領でもなるかな!」とニヤリと笑った。
37歳になったトランプ氏は1983年にニューヨークの新名所、トランプタワー(58階建て)を建設、一躍、世界一の不動産王にのし上がった。この時の建築設計者が「ビッグマウス」(ほら吹き、嘘つき、おしゃべり)トランプ氏のディールテクニックの秘密を暴露した。彼は同タワーを10階水増しして68階だと発表し、消防庁から警告を受けた。それにもかかわらず別のテレビ番組では「当初は建築階数は77階の権利があった。ニューヨークにホットスポットをつくり、人々に夢を与えるめの建設だった」と語っていたよ。
人間の性格や癖は変わるものではない。若き不動産王はニューヨークの王様となり、40年後についには予言通リに米大統領、世界の帝王にその「ビッグマウス」を駆使して奇跡的にのし上がった。そして4年後の現在、その「ビッグマウス」がたたって、米大統領の地位も危うくなっているわけだ」
「トランプ氏の最後のあがきで「ビッグマウス」で吠えているが、2021年1月20日正午には大統領ではなくなり、法的には一般人となる。「ロシアゲート」など数々の刑事事件で民主党側や司法当局はそれを手ぐすね引いて待っている民主党側や司法当局はそれを手ぐすね引いて待っているというから、最後まで「波乱万丈の裸の王様物語」ともいわれる。それを恐れて「トランプ亡命説」まで流布している。(「落選後のトランプは、恩赦? 逮捕? それとも亡命?」
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