北斎は1760(宝暦10)年9月、江戸本所割下水で石工の子に生まれた。本所はもともと葛飾郡に属しており、のちに葛飾の姓を名のった。「われ幼少よりものの刑状を写すクセあり」と書いているように、5,6歳のころから絵心があり、19歳で浮世絵界の大物・勝川春草に弟子入り、役者絵などを学んでいます。はじめは、絵はあまり売れず、貧乏暮しが続き、唐辛子や暦を売り歩いたりしたこともありました。
ちょうどその頃、北斎は三十代の半ばに達していましたが、画狂への道を歩むことになるエピソードが伝えられている。「ある人から子供の端午の節句のお祝いに鯉職(こいのぼり)の絵を頼まれて描き、金2両を得た。貧乏暮しの身にこれを無上の宝物と受け取り、ここで一念発起した、というのです。
飯島虚心著『葛飾北斎伝』によると、北斎はたちまち志を一転し、生涯画工として世を終ることを誓い、それからというもの、朝はやくから筆をとって人の寝静まる夜更けにおよび、腕が萎え、眼が疲れるまで仕事を続け、ソバ2杯を食べてから寝るというぐあいで、この夜食のソバ2杯の習慣は死ぬまで続いたという。39歳で北斎を名乗り、浮世絵から大和絵など幅広いジャンルを手がけ、滝沢馬琴とコンビを組んだ挿絵で売れっ子となりました。その後も常に新しいジャンルへの研鑽、技巧の研究に余念はなかった。
美人画で有名な喜多川歌麿は北斎より若かったが、54歳と若くして亡くなった。一方、北斎は齢五十をこえてますます円熟期に入り、まず「北斎漫画」(絵手本)を完成しました。これは人間、歴史、風俗、風景から動物、植物、生物など森羅万象3191点にのぼるスケッチ集。いわば『イラスト版、マンガ版大百科事典』とでもいうべきもので、北斎の本質をつかむ的確なデッサンカが示されています。
ヨーロッパに輸出された『日本陶器』の梱包材として、浮世絵がたくさん入っていたが、1856年(安政3)にフランスの石版家ブラクモンがパリでこの1冊を目にして大きな衝撃を受けた。一躍「ホクサイスケッチ」として、ヨーロッパ中に広がり、北斎の名を世界的なビッグネームにし、フランス印象派には大きな影響を与えました。
続く
ところが、40年たった現在は煙突からの排気ガスは全くなく、美しい富士山だけが、クリーンに高画質で新幹線車窓から眺めることができる『環境大国』へと日本も180度変わったのである。
Youtuberの私は早速、この富士山動画を「外国人のための新幹線から富士山を撮影する方法」と題してアップしたが、アクセスは数多くあった。
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