前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『鎌倉カヤック釣りバカ日記』最終編『バンクーバーでカヌーのスローライフを見て以来、釣りバカ暮らし50年に』★『40㎝巨大サバが連続ヒット、最後に大物、そんなに引っ張るなよ』★『海はドラマチック、魚クンや海洋生物と遊ぶと、身も心もリフレッシュ。筋トレにもなるよ』

      2025/02/01

  2013/07/04  『鎌倉カヤック釣りバカ日記』回想録
45歳の時にカナダ・バンクーバーに旅行。シーカヤックを乗せた車が街中を行きかい、静かな海でカヌーを楽しむ人々のスローライフに目からウロコが落ちた。『よし、鎌倉でカヤックフィッシングのハマちゃんになるで』と、一艇買って、釣りバカ暮らし50年が始めった。

 前坂俊之(ジャーナリスト) 

年を取ると、子供時代にかえるのか

齢(とし)とともに、故郷がますます懐かしくなり、子供の頃の遊びに戻るのは、人の常なのか。サケが誕生した川をくだって大海で育ち、最後に生まれた川に帰りついて、産卵して生涯を終える行動と何とも似ていると思う。

1943年生まれの私は昭和二十年代(一九五〇~)の小学生時代、父親に連れられて、故郷の岡山で毎週のようにつり船にのって瀬戸内海で釣り楽しんだ。今の瀬戸大橋付近(岡山―香川県坂出)の海である。キス、ハゼ、ベラ、クロダイ、マダイなど釣れた魚を、船頭が早速、船上でサシミや鍋、塩焼にして食べる。白砂青松,多島海のすばらしい瀬戸内海の風景をバックにその何とも旨かったことか、今でも舌に焼き付いている。

四十歳前に新聞社で東京本社転勤になった際、モーレツ新聞記者を降りて窓際族を志願し、思い切って海の近くの神奈川県逗子市に引っ越した。無性に子供時代の楽しみだった釣りがしたくなったのである。

 それ以来、休みは家族、子供もほったらかして相模湾で遊漁船にのって一人でタイ釣りに興じ、夏は早朝5時から貸しボートで鎌倉材木座沖の海へ漕ぎだした。

近くに江の島、遠く富士山を眺めながら『ククッ―』『ガガッー、キューン』と静寂の海からキスの鋭角的な魚信が伝わる。一週間、脳にたまりにたまったゴミ箱いっぱいのストレスが一瞬にしてクリーンアップされる。午前七時には帰って、釣ったキスを塩焼き、サシミにして朝食をかけこむ。

そして東京への通勤電車に乗るという“半漁半サラ生活”を何年も続けた。まさに,先に亡くなった三国連太郎、西田敏行主演『釣りバカ日誌』のハマちゃんである。

 45歳の時にカナダ・バンクーバーに旅行した。カヤックを乗せた車が街中を行きかい、静かな海でカヌーを楽しむ人々のスローライフに目からウロコが落ちた。


『よし、鎌倉でカヤックフィッシングのハマちゃんになるで』と、一艇買った。それから三十年、毎年毎年、春夏秋冬、正月も欠かさず海に出る「釣りバカ生活」を続けてきた。

カヤックをやっているというと、誰もが驚いて「ひっくり返りませんか」と聞いてくる。とんでもない、カヤックほど安定したものはない。カヌーは吃水線が低い。波の上に座り浮かんでいる感じで、ミズスマシのようにスイスイ進む。

Kamakura Big Fishー40㎝巨大サバが連続ヒット、最後に大物、
そんなに引っ張るなよ②

そのころ保育園児の娘2人とよく見た宮崎駿のアニメ「トトロ」の海版である。ある日、トトロのような巨大魚が釣れた。移り住んで、すぐの頃である。遊魚船での釣りだったが、鎌倉沖で80センチ、6キロという巨大マダイをつり上げたのだ。

竿が折れんばかりの強烈な引きで上がるまで20分ほど格闘した。これ以来、病み付きとなった。日本有数の高級リゾート「逗子マリーナ」(現在リベエラ)の防波堤から目と鼻の先で30センチ弱の巨キスが釣れた。何と、逗子小坪漁港のすぐおきにイルカがすみついて、わがカヤックの回りを悠々と回遊したこともあった。

鎌倉沖2キロほどの海上でカヤックのすぐ近くでイワシの数十万匹という大群がピシャピシャと波間を乱舞して、盛り上がり、それに回遊魚が襲いかかる。イワシの大群は狂驚して、黒い塊となってピョン、ピョン銀色の魚塊を太陽にキラキラ反射させながら猛スピードで逃げ回り、それをシーラ、イナダ、カツオが追い回して丸呑みする。まるでケニアのサバンナでシマウマの大群にチーターやライオンが猛スピードで襲いかかる弱肉強食の世界の海上版である。

いきなり、静かなガラスの海でカヤックの前に突然、ハネのはえた魚が飛び出してきて、水面すれすれに50m以上も飛行する。トビウオである。かとおもえば逗子沖で大きな海ガメと遭遇して、たまげたこともある。カヤックのあとにはいつもカモメがついてくる。釣り上げた小魚を空に放り投げると、あちこちからカモメが跳んできて奪い合いのケンカになる。

海は毎回ドラマチックである。この海に抱かれて、魚クンや海洋生物と友だちになると、身も心もリフレッシュする。それに、カヤックーの中では両足を延ばして座って、両手でパドルをこぐので、腹筋、両腕の筋肉には結構いい筋トレになるよ。「鎌倉版老人と海」である。

 - 人物研究, 健康長寿, 湘南海山ぶらぶら日記

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(1074)> ★『第2次朝鮮核戦争の危機は回避できるのか⁉④』★『「クリスマスまでに…」トランプが安倍首相に告げた北朝鮮危機限界点』★『アメリカは北朝鮮の「先制攻撃」を、いまかいまかと待っている 国連安保理の制裁決議で起こること』★『北朝鮮より大きな危機が、5年以内に日本を襲う可能性 中国に「乱世」がやって来る』

★『地球の未来/明日の世界どうなる』 < 東アジア・メルトダウン(1074 …

[ 知的巨人たちの百歳学(143)』★『世界の総理大臣、首相経験者の最長寿者としてギネスブックに登録された昭和天皇の叔父の東久邇稔彦(102歳)』★『終戦直後の東久邇宮稔彦首相による「1億総ざんげ」発言後に54日間で、首相を辞任」★『敗戦の責任をとって直宮家以外の皇族は全員皇籍を離脱すべきだ、と主張』★『1947年10月の皇室改革で皇籍離脱し、やっと念願の庶民になった。』

2015/12/12 知的巨人たちの百歳学(143)記事再編集   前 …

no image
日本リーダーパワー史(852)-「安倍自民党対小池希望の党」 の戦(いくさ)が始まる。』●「安定は不安定であり、不安定は安定である」★『恐るべし!小池・前原の策略に<策士、策に溺れた安倍自民党>』

 日本リーダーパワー史(852)-   トランプ対金正恩の『世界スリラー劇場』は …

no image
<まとめ>頭山満について-『玄洋社』(頭山満)を研究することなくして、明治・大正裏面史を解くことはできないよ

 <まとめ>頭山満について  『明治維新から昭和敗戦史』 ま …

no image
百歳学入門(46)原安三郎(98歳)「いつでも平常心を持って急迫の事態にも冷静に対応し、判断せよ」長寿10ヵ条とは

百歳学入門(46)    原 安三郎(98歳)1884・3・10-19 …

『リモート京都観光動画』/『日本史大事件の現場を歩くー『敵は本能寺にあり』、織田信長死す(1582年6月21日)』★『★京都『本能寺』へぶらり散歩ー寺町界隈には歴史と伝統の『老舗』が並ぶ』

  日本史大事件の現場を歩くー『敵は本能寺にあり』、織田信長死す(15 …

no image
知的巨人の百歳学(118)ー『米雑誌「ライフ」は1999年の特集企画で「過去1000年で最も偉大な功績をあげた世界の100人」の1人に葛飾北斎(90歳)』(下)★『北斎の生き方を尊敬し、「Silver Yutuber」となってビデオ片手に鎌倉、全国をぶらり散歩しながら1日1万歩目標に「現代版富嶽百景」を撮影、創造力アップ、長寿力アップに努力』

知的巨人の百歳学(118)   知的巨人の百歳学(117)ー『米雑誌「 …

no image
日韓両国の対立が激化、韓国が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を一方的に破棄した。このニュースを見ながら、吉田茂の次の言葉が浮かんできた。★『 (外交の鉄則)「およそ列国間の関係に百年の友なく 又、百年の敵なし、 今日の敵を転じて明日の友となすこと必ずしも 難(むつかし)からず』

 『昭和の大宰相・吉田茂のリーダーシップと先見性、国難突破力』 ①『( …

『Z世代のための日中韓外交史講座』⑮』★『『ニューヨーク・タイムズ』(1895(明治28)年1月20日付』★『朝鮮の暴動激化、東学党の乱、各地の村で放火、税務官、住民を殺害』★『朝鮮王朝が行政改革を行えば、日本は反乱鎮圧にあたる見込み―ソウル12月12日>』

2011/03/16 2018/02/05/『ニューヨーク・タイムズ』「東学党の …

no image
『リーダーシップの日本近現代史]』(21)記事再録/『山岡鉄舟の国難突破力⑤『金も名誉も命もいらぬ人でなければ天下の偉業は達成できぬ』

    2011/06/22 &nbsp …