前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

百歳学入門(69)「真珠王・御木本幸吉(96歳)の長寿、人生訓」エジソンは人工真珠の発明を世界一と高く評価した。

      2016/05/26

 百歳学入門(69


「真珠王・御木本幸吉(96歳)の長寿、人生訓

御木本幸吉(18581954)はミキモト創業者で、エジソンは人工真珠
の発明を世界一と高く評価した。

    

      前坂俊之(ジャーナリスト)

 

<人生訓>

  わしは天才でも、超人でもない、世界の大海師だよ。

  世界の女性の首を真珠で巻いてみせる

  「ホラを吹くが嘘はつかぬ」「ホラを吹いて吹き当てよ」が口ぐせ。

90歳からの座右の銘は「智・運・命」

 

<健康法>70歳のころの生活。

 

① 40年間を通じて毎朝5時に起床。水浴を欠かさず。夜は8時に就寝、その前10分間、床の中にて上腹部より下腹部に向って、さすり下ろすこと数十回。

② 六十歳までは、主食はムギ飯3杯、サツマイモ1杯。61歳よりはムギ飯1杯に減じた。副食は、朝は味噌汁1杯、タマゴ1個。昼は野菜物。夜は魚、トリ、梅干1個。

③ 酒、タバコは飲まず。ウドン、センベイ、イワシの素干す、味噌汁好き。

④ 盛夏でも腹巻を離さず腹を冷やさない。逆に冬はシャツを着ずに薄着主義。

⑤ 夜の宴会を好まず。いかなる場合にも午後10時で終わる。

⑥ 寝室は2階、高台を選び、通風の良き場所を好む。

  風呂は一番風呂を使用し、一年に数回健康診断を受ける。

 

 幸吉が水風呂をやめて、ぬるま湯にしたのは、欧米の旅行から帰った十一歳の頃からであるが、その頃から健康にいちだんと留意するようになり、新しい健康法として、朝の六時と夕方の六時と、一日に二回入浴するので、その際に足で湯を掻き混ぜる運動を百回、時間にして約十分、都合二十分の体操を欠かさなかった。

 幸吉は、若い頃は、相当暴食したが、年と共に少食になっていった。

とえば九十歳頃の朝食は

 

米は茶碗に半分、サツマイモをに鰹節をかけて煮たもの。味噌汁に真珠貝の身を切って入れることもある。

昼は、小さなパン三つ。夜は、米茶碗に半分、サツマイモ2切れ、菜っばや小魚。

細かい魚は活籠に生けてあるからいつも新しいのが食べられる。

 幸吉は、朝食よりも夕食をすくなめにしているのは、胃腸と共に休み、胃腸と共に寝るためだといっている。

 そのために「朝は3分目、昼は2分目、夜は「旨い物は2箸残す」といっている。

 ただし、悪いクセがあった。アラレが無類に好きだった。見ているとタバコ好きがひっきりなしにタバコを吸うように、アラレをカンに入れて持ち歩き、所構わず、人前でも平気でポリポリと食べるのである。アラレはもち米をついてノシもちをつくり、それからつくった。

 

 - 健康長寿 , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

長寿学入門(221)『96歳、平和でなければ走れない。人々に感謝し、走り歩くことが万病の薬となる』★『走る高齢者たちーオールドランナーズヒストリー』(福田玲三著、梨の木舎2020年6月刊)を読んで』★『『佐藤一斎(86歳)『少(しよう)にして学べば、則(すなわ)ち 壮にして為(な)すこと有り。 壮(そう)にして学べば、則ち老いて衰えず。 老(お)いて学べば、則ち死して朽ちず』★『作家・宇野千代(98歳)『生きて行く私』長寿10訓ー何歳になってもヨーイドン。ヨーイドン教の教祖なのよ』

『人々に感謝し、歩くことは万病の薬となる』 『走る高齢者たちーオールドランナーズ …

『リーダーシップの日本近現代史』(323)★『日本の「戦略思想不在の歴史⑯』まとめ記事『世界史の中の元寇の役(文禄の役、弘安の役)6回』★『『元寇の役のヨーロッパ史での類似性』●『元寇の役では西国だけでなく東国からも武士たちが加わって、日本全体が一致協力して戦い、初めて国家意識が生れた』

    2017/12/12 &nbsp …

『オンライン日本史の現場を訪ねる動画散歩』★『鎌倉五山、北条政子が眠る「寿福寺」のもみじの晩秋を拝観』★『鎌倉幕府を作った北条政子が眠る「寿福寺」のお墓にお参り』

鎌倉五山、北条政子が眠る「寿福寺」のもみじの晩秋に拝観(2022年12月19日) …

『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画録』⑲★『コロナパニックなど吹き飛ばせ』★『10年前の鎌倉沖は豊饒の海だった』「釣れない・恋れない・釣りバカ日記③」 ★ 『自然に帰れ』―母なる海に抱かれて、魚と戯れる、また楽しからずや」 『鎌倉沖プライベート・シーで、同窓会ラブを思い出したよ』

  2010/07/03  「釣れない・ …

no image
知的巨人の百歳学(144)ー「玄米食提唱の東大教授・二木謙三(93歳)の長寿法『1日玄米、菜食、1食。食はねば、人間は長生きする』

    2015/03/28/百歳学入門(54)記 …

no image
 日本メルトダウン(1025)『3・11東日本大震災・福島原発事故から6年』ー『l  ウエスチングハウス破産申請か 東芝に問われる保証責任』◎『福島原発事故から6年 「アンダーコントロール」からほど遠い現状、海外メディア伝える』★『3・11とメディア 福島 もう一つの真実』●『原発事故から6年。食品の汚染度は低下するも「食の安全」は本当に取り戻せたか?』◎『国の東芝支援はあり得ない…「ゾンビ企業」を保護する日本に海外メディアが苦言』★『廃炉措置機関の創設で国が責任を持つ体制に変えよ 福島事故6年目、ガバナンスの根本改革にとりかかるときだ』

 日本メルトダウン(1025) 『3・11東日本大震災・福島原発事故から6年』 …

SEMICON JAPAN2018(12/12)-『人機一体ロボット』のデモ、身長4m「巨大人型重機」が人と機械の新たな未来を開く

SEMICON JAPAN2018(12/12、東京ビッグサイト)-『人機一体ロ …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(102)』「パリぶらぶら散歩」②モンパルナス地区のカラフルでアートな商店街を楽しむ

  2015/05/11   記事再録 …

no image
知的巨人たちの百歳学(176)記事再録/「東洋のビール王」「大日本麦酒創業者」(アサヒ、サッポロビールの前身)・馬越恭平【88歳) 「健康10ヵ条」ー「2つの養生<体の養生と財布の養生とは怠るな>」 「四気の保持を忘れぬこと―元気、勇気、長生き(気長の意味) 、腹の落付き(沈静)の四つ」

  2015/09/16   &nbsp …

『リーダーシップの日本近現代史』(158)再録/『幽翁』伊庭貞剛・住友精神を作った経営哲学<三菱財閥・岩崎弥太郎を超えた明治のナンバーワン経営者>『部下を信頼して「目をつぶって判を押さない書類は作るな」』

前坂 俊之(ジャーナリスト) 住友家総理事・伊庭貞剛(1847.弘化4.2.19 …