前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

<鎌倉古寺巡礼>『竹庭、石庭が有名で「竹の寺」の報国寺はスパイシー・スペースじゃ☆4』

      2015/01/01

<鎌倉古寺巡礼>
 
竹庭、石庭が有名で「竹の寺」の報国寺は癒しスペ☆4
 
前坂俊之(ジャーナリスト)
 
 
竹庭と石庭が有名で、「竹の寺」と呼ばれる報国寺(鎌倉市浄明寺2丁目7)
 
 
このお寺の庭もユニークで一見の価値がある。同じ金沢街道の並びにある五百鎌倉最古のお寺「杉本寺」や「浄妙寺」と一緒にお参りすれ鎌倉仏教の一面がよくわかる。女性に特に人気のお寺である。
 
 正式には功臣山建忠報国寺。宅間ガ谷にあったので古くは宅間寺といわれていたが、いまは「竹ノ寺」と呼ばれる。
 山門を入ると、すぐ右手に瑠璃の大原石があり、鐘楼脇には元弘三年(1333)5月12日、北条高時に殉じた幕府軍将士の基という五輪塔群がある。永享十年(1438)乱で敗れた鎌倉公方足利持氏が翌年二月十日に永安寺で死ぬと、その子足利義久も、同二月二十八日、11歳で当寺で自刃している。本堂背後の竹庭と石庭は有名で、そのため当寺は「竹ノ寺」と俗称されるが、その庭の前方の崖中腹のやぐらには、足利家時墓、足利義久基という石塔がある。ノーベル文学賞を受賞した川端康成が、「山の音」執筆時に用いたという小机が本堂にある。

 
竹林が特に有名になったが、さして広いものではない。竹林の中の十字の小道から360度の竹林が日中の刻々と変わる光線の加減でしなやかに伸びきったブルーの青竹と節くれの模様が何とも言えない陰影とシンフォニーを奏でて、見あきない。
竹林にカフェがあるので、ここから眺めてもいいが、女性客の嬌声が雰囲気を壊している。ゆっくりと竹林を回ることをお勧めしたいので、平日にこそいくべきお寺であろう。
寺の歴史は諸説ある。寺伝などによれば、開基は足利家時、開山は天岸慧広、開創は建武元年(1334)という。

本尊は南北朝期の作の木造釈迦如来坐像。室町期には諸山に列せられた臨済禅建長寺派。
 貞事二年(1685)成立の『新編鎌倉志」は、「源尊氏の祖父伊予守家時の建立なり。家時を報国寺殿義恩と号す」とある。元禄十五年(一七〇二)成立の「本朝高僧伝」の相州浄妙寺沙門慧広伝には、「建武元年、伊予守源家時、報国寺を建つ」とある。文政十二年(一八二九)成立の「鎌倉攬勝考」は、開基は尊氏将軍の祖父伊予守家時の建立、法号を報国寺殿義恩と称す。当寺の開基を足利家時とすることで、江戸期の諸書は一致する。家時の法号が、その根拠だった。

 
 しかし「足利系図」の家時の項には、母修理大夫重房女、文保元年六月二十五日切腹、35歳、報国寺殿と号す。法名義恩、贈従三位。とある。文保元年(1317) に死んだ家時が、建武元年(1334) に当寺を建立できるわけはない。
 なお文保元年には、尊氏は十三歳。そのとき、祖父の家時が三十五歳というのは矛盾が大きい。家時の自刃は弘安八年(一二八五)十一月の霜月騒動加
担が原因だったらしいから、三十五歳で報国寺内にある足利一族の書死んだときが弘安八年だったと見れば、祖父と孫との年齢差の矛盾は解消される。

 
足利氏の鎌倉での氏寺である浄妙寺に葬られなかったのも、北条氏を愕ったからだと考えれば、納得がゆく。しかし家時が報国寺の開基である可能性は、ますます薄くなる。
 同じく江戸期の成立ではあるが、「寛政重修諸家譜」の宅間洗上杉氏初代の重兼について、『上杉兵庫車憲房が養子、実は勧修寺宮津入道道宏が二男、母は憲房が養女御かか局、建武二年、報国寺を建立して隠栖す 』とある。「上杉系図」重兼の項にも、報国寺を建つ。法名道序。とある。そして欠年「報国寺文書」の「報国寺記」にも、 上杉重兼序庵主、建武元年、報国寺を建立。とある。そして重兼が宅間流上杉氏の初代であり、報国寺が宅間ガ谷にあることを思えば、報国寺の開基は足利家時ではなく、宅間流上杉重兼とするべきであろう、奥宮氏はいう。
(奥宮敬之『鎌倉史跡事典』新人物往来社 1999年、ほか参照)

 - 湘南海山ぶらぶら日記 , , , , , , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『鎌倉カヤック釣り日記(8/11)』『今夏最高、38度!―幻想的な濃霧の中で鎌倉沖で静かに「魚クンと遊んだよ」

 『鎌倉カヤック釣り日記(8/11)』 ●『今夏最高、38度―濃霧の中 …

no image
『鎌倉通―鎌倉紅葉チャンネル』ー鈴木大拙師、終の棲家「松岡文庫」のある東慶寺は曼荼羅的な日本禅美①(12/02)」

   『鎌倉通―鎌倉紅葉チャンネル』 ≪冬の鎌倉・ …

★『鎌倉カヤック釣りバカ快楽日記』★『アシと羽根のはえた巨大古代魚ホウボウ(43㎝)を釣った巻』★『ホウボウのさばき方・料理法・おいしい鍋を食べる男の台所も』

2013/02/06 <鎌倉カヤック釣りバカ日記>記事再編集&nbsp …

『リモートワーク/外国人観光客への『姫路城』全動画中継(2015/04/01)』ーほぼ満開のサクラに包まれた美しい白鷺城を一周、場内も見学した』②

•2015/04/01 春らんまんの『白鷺城』   東京から姫路駅に新 …

no image
記事再録「知的巨人の百歳学」(143)ー日本の食卓に長寿食トマトを広めた「トマトの父」・カゴメの創業者蟹江一太郎(96歳)の 長寿健康・経営10訓①

2013年4月10日の百歳学入門(70) 日本の食卓に長寿食トマトを広めた「トマ …

百歳学入門(248)-動画で認知症予防法『鎌倉カヤック釣りバカ日記』/『ビッグ・フイッシュ、開高健に捧ぐ』★『10年前は豊饒の海・鎌倉海は、今や<死の海>と化しつつある』

  2011/09/24 ブログ再録『鎌倉カヤック釣りバカ日記』 &n …

『 オンライン講座/ス-ローライフの研究』★『元祖ス-ローライフの達人・仙人画家の熊谷守一(97歳)のゆっくり、ゆっくり、ゆっくり』★『小学校の時、先生はいつも「偉くなれ、偉くなれ」というので、「みんなが、偉くなったら、偉い人ばかりで困るのではないか」と内心思った』

  2019/06/12 /知的巨人たちの百歳学(116) …

no image
『百歳・生涯現役・超人カヌーイストへの道-鎌倉海で「海上禅」の寒中修業・ブルブル!の巻―』

<鎌倉釣りバカ、カヤック日記>   『百歳・生涯現役・超人カヌーイスト …

no image
<鎌倉聖地巡礼>=鎌倉歴史超絶景スポット☆★『まんだら堂と150のやぐら群=700年前の鎌倉時代にタイムスリップ』

<鎌倉聖地巡礼>=700年前の一大やぐら群(墓地)   鎌倉歴史超絶景 …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(110)』 「パリ・ぶらぶら散歩/ピカソ美術館編」(5/3日)⑧ピカソが愛した女たちードラ・マール

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(110)』 「パリ・ぶらぶら散 …