前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(514)日清戦争120年①国際法を遵守して勝った日本、無視して完敗した中国、東郷平八郎の国際性

      2015/01/01

  

 日本リーダーパワー史(514


日中韓150年パーセプションギャップの研究-日清戦争120年①

◎『日清戦争(甲午戦争)から120年(7/24

中国では各地で盛大な記念イベントが開催されて

いるが、日本では全く何もされていない。

日清戦争の勝敗は国際法を遵守した日本が国際法

を無視した中国に完勝したのである。

高陞号事件で見せた東郷平八郎の「国際法遵守」

の徹底姿勢が『日本躍進の最初の一撃』となった。

120年後の中国は一体どうか。

相変わらず、習近平中国共産党は国際法を

無視して強引に『海洋進出』し、各国と対立しているが、
再び歴史的な失敗を繰り返すであろう.
 

 

             前坂 俊之(ジャーナリスト)

 

①この落差の根底にあるのは中華思想の自己中心/尊大主義の中国と
被害妄想/恨の韓国。両国は日清戦争を契機に日本に侵略されたという
被害者意識強調する反日キャンペーンイベントを大々的に行っており、
歴史忘却病の日本は歴史の客観的な検証を持続する姿勢に乏しく
、中韓との摩擦をこれ以上おこしたくなくて黙っている
3国の歴史認識ギャップ/ネジレがまたネジレをより深くしている。

それは3国の民族性、民族思想によるギャップであり、ヨーロッパ各国
の歴史と比較しても、この解消にはさらに長年月が必要かもしれない。

➁日清戦争勃発のいきさつをみると、国際主義遵守をめぐる日中
の決定的な対立がある。豊島沖海戦の
高陞号事件(英国籍の貨物船
が清国の傭船となって、朝鮮に向けて1000人の兵士と大砲などを運搬
していた
高陞号を東郷平八郎艦長の「浪速」がだ捕しようとしたが、
中国兵が、英国船長を銃で脅してそれに応じなかったため、
退艦を命じた上に撃沈した事件
)で、国際法を無視した清国側と
国際法を遵守して撃沈した東郷平八郎の差である。
日清戦争では
日本側は国際法の学者を陸軍部隊に専属で配置して、戦線に従軍
させているのである。

③日清戦争から120年後の中国は真に近代化を遂げたのか。現在の習近平
中国共産党は
「中華民族の偉大な復興」をスローガンに尖閣列島問題、
ベトナム、フィリピンとも海洋の領有権をめぐって国際法を無視して、
海洋進出を強引に進めているが、日清戦争時の中国海軍と全く同じ
行動パターンである。

③中国軍関係者は「日清戦争の敗北は」当時の清朝の腐敗体制、
李鴻章、袁世凱らの腐敗体質に責任を転嫁しているが、いまの中国
国家体制も同じでないのか。
いまだに中国の政治体制は「大清帝国」
から、日本側の犬養毅、宮崎滔天、玄洋社など自由民権運動家の
バックアップもありせっかく孫文の『辛亥革命』が成功したのに、
結局、非近代的な遅れた「共産党一党独裁国家」(世界中の多く
ある近代民主主義議会制国家ではない)に成り果ててしまった。
中国の経済面での世界一への躍進は「共産党一党独裁国家資本主義」
の結果であり、民間経済ではない。市民、国民の人権無視の上に築か
れていることを自覚せねばならない。

日清戦争120年の大キャンペーンによって、中国人民の眼を国内の矛盾、
腐敗、環境汚染。人権無視、貧困から目をそらせようとしている
もので、その100年遅れたインテリジェンスは噴飯ものである。

 

◎『中国で沸騰、「なぜ日清戦争に負けたのか?」

http://toyokeizai.net/articles/-/43760

 

 

◎『日清戦争開戦120年 海洋進出 中国強調

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014072602000113.html

 

 

◎『日清戦争120年:王明星氏「清の敗因は軍の分裂」

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/26/2014072600804.html

 

◎『甲午戦争120周年の記念イベントが北京で

http://japanese.cri.cn/881/2014/07/25/201s224318.htm

 

 

●「腐敗のせいで戦争に負けた」…日本に奪われた
大砲展示した中国(1)

http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=188176&servcode=a00&sectcode=a30

 

 

 

日本リーダーパワー史(2) –「タイム」の表紙を飾った
最初の日本人は東郷平八郎

http://www.toshiyukimaesaka.com/wordpress/?p=2018

 

 - 戦争報道 , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー史(875)『日中韓、北朝鮮の三角関係はなぜ、かくも長くもめ続けるのか②』★『本邦の朝鮮に対して施すべき政策を論ず②』(尾崎行雄の対中国/朝鮮論策、明治12年12月)

(尾崎行雄の対中国/朝鮮論策、明治12年12月) 『本邦の朝鮮に対して施すべき政 …

no image
『「申報」や「外紙」からみた「日中韓150年戦争史」(62)『(日清戦争開戦50日後)-『日清戦争―中国の敗北』(ドイツ紙)

       『「申報」や「外紙」からみ …

no image
日本リーダーパワー史(979)ー『トランプ米大統領は5月25日夕、令和初の国賓として来日した』★『140年前、日本初の国賓として来日したグラント将軍(前米大統領)が明治天皇にアドバイスした内容は・(上)』

トランプ米大統領は5月25日夕、令和初の国賓として来日した。 26日には千葉で安 …

no image
『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉚『来年は太平洋戦争敗戦から70年目―アジア各国で戦争犠牲者は約1800万以上

    『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉚ &nbs …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1065)>★『トランプ真夏の世界スリラー劇場・各国の興亡史は外部要因(戦争などの)より以上に、内部要因による自壊・自滅現象である。オウンゴール連発のトランプ大統領はレッドカードで退場か?』★『米デフォルト・リスク、トランプ政権の混乱で「正夢」も』★『トランプに「職務遂行能力なし」、歴代米大統領で初の発動へ?』●『「トランプおろし」はあるか、大統領失職の手続き』

 ★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1065 …

no image
クイズ>国難の研究―誰が日本を潰したのか・東郷平八郎が日米戦争反対の海軍軍令部長をどなりつけた開戦のトラウマ

      &nbs …

『時代は、時代に後れる者を罰する』(ゴルバチョフ)ー今、冷戦崩壊に次ぐ、2020年の「withコロナ」時代、「地球温暖化・第3次デジタル世界大戦」に突入した。この時代の大変革に乗り遅れた国家、企業、個人は,明日の世界で生き残れないだろう。

  2020/10/06 『オンライン/新型コロナ …

no image
知的巨人たちの百歳学(183)/記事再録/『中国の沙漠を甦らせた奇跡の男・遠山正瑛(97歳)』★『やればできる、やらなきやできない。それだけのことですよ。世の中、口ばかりで行動に移さない人間が多すぎるんだねえ』

    2013/09/26 &nbsp …

『リーダーシップの世界日本近現代史』(291)/『陸奥外交について『強引、恫喝』『帝国主義的外交、植民地外交』として一部の歴史家からの批判があるが、現在の一国平和主義、『話し合い・仲よし外交』感覚で百二十年前の砲艦外交全盛時代を判断すると歴史認識を誤る。

    2016/07/07 日中北朝鮮 …

『オンライン講座/日本興亡史の研究 』⑫』★『児玉源太郎・山本権兵衛の電光石火の解決力⑧』★『軍事参議院を新設、先輩、老害将軍を一掃し、戦時体制を築く』★『日露開戦4ヵ月前に連合艦隊司令長官に、当時の常備艦隊司令長官の日高壮之丞ではなく、クビ寸前の舞鶴司令長官の東郷平八郎を抜擢した』

 2017/06/05 日本リーダーパワー史(821)記事再 …