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現代史の復習問題/「延々と続く日韓衝突のルーツを訪ねる⑥ー日清戦争敗北後の中国紙『申報』1895(明治28)年2月21日付『『日本が中国と講和すべきを建議す』

      2019/02/13

2011年3月15日記事再録中国紙『申報』が報道する『日・中・韓』戦争史

 

『申報』1895(明治28)年2月21日付(光緒21年乙未正月27日)<日清戦争敗北後の中国紙の主張>『日本が中国と講和すべきを建議す』

 

試みにアジアの全体を見回してみると、ロシアの国土は.興安嶺より東側で海に接し西側はわが国の新彊地方よりも向こうにあって.その地形はまことに広大だ。

これに反して日本は.国の4方を海に囲まれていて.これ以上領土を広げることはできない。
これはあたかも.平原にいて堅害の地を利用できない虎のようなものだ。ところでわが国はというと.21の省を合わせ持っており.総計するとその面積は地球の10分の1を占め.人口はヨーロッパ全土に匹敵している。そして.産業を興せば西洋に比べて安価で生産することができ,学校を設置する際にも.文字が西洋と建って共通なので教育に有利だ。

したがって世の中が平和なときには.物も財産もますます豊かになる。このように.天のもたらす機会、地の利、,人の和という3つの大綱からわが国を論じるならば.もとより大事をなしとげられるはずだ。

それなのに長く積もってきた悪い習慣に慣れてしまい.思いきって変法自強の策を講じなかったので.ここ50年の間に何度も他国から侮辱を受けるという結果になってしまった。またこのたびは,日本にまで欺かれてしまい.戦争に負けて軍隊・領土の双方を失い・2度と立ち上がれないほどたたきのめされてしまった。

そのため今回は特使を派遣して和睦を求めることにした。現在,和戦の行方はまだ定められていないが.最終的には必ず決着する日が来るだろう。

このたびの制裁を受けてからというものわが国は・心を人れ替えて精神をふるい起こし,邁進しよう声としている。こうして日に日に国も豊かになり,軍隊も強大になる。そしてまた英邁な皇帝は.威をふるい恥をそそぐために,まず軍隊を東方に移動させ,倭奴征服の態度を示して.今日の仇に報いようとしておられる。

考えてもみたまえ.国が小さく民が貧しい島国が.富強な大国と張り合うことができるだろうか。
その結果は4方を軍艦にぐるりと長期間囲まれて・困ってしまうだろう。また試しに聞くが.もし救いを他国に求めたとしても.ヨーロッパ諸国のどの国が軍隊を派遣してこれを助けようと思うだろうか。このときになって日本人は.先のはばかることない横行が,全くもって行き過ぎだったと悔やむことだろう。

そして,その罪を戦端を開いた人になすりっけようとするだろうが.それももう手遅れなのだ。ただしわが国は.小国を慈しむのを国是としているので.決してその土地を併合しようなどとは思っていない。
そして.わずかながらも成功を収めれば.国療法に基づいて処理、をし.軍隊の威厳を行使をしようなどとは思ってはいない。これこそ,一見難しいようだが実は簡単であり.また一見失っているようだが.かえって獲得しているということなのだ。

さて朝鮮は.東・西・南の3方が海に接しており.東北の片隅でロシアと江を挟んで境界線を形作っている。
そしてロシアは.アジアで思うままに振る舞おうとしているので.朝鮮のことを無視できないでいる。5大陸の中でロシアは広大な国だから.イギリス,フランス,ドイツ.アメリ、ヵの4国は.そろってロシアに恐れを抱いている。

ところが.ロシアの欠点はというと,軍艦のための便利な港がないことだ。そこで以前∴西方のトルコの領土を獲得しようとしたが.失敗に終わったので.代わりに南方のぺルシアを手に入れようとした。ところがまたこれも失敗したので,今度は東方の朝鮮を手に入れようと狙っているのだ。そのために.東方にあるシベリアの経営に着手した。

まさにロシアの領土拡張の野望は.計り知れないほどだ。朝鮮とわが国とは.国土が隣接していて互いに密接な関係にあるだけでなく.朝鮮は国初に臣服して以来,代々,臣下の礼を受け継いで.一家のようだった。

たとえば.朝鮮に飢饉が起これば食糧を運んで救ってやり.内乱が起これば出兵して平定してやった。
このように.朝鮮ほど属国として好遇している国はない。ロシアは朝鮮と通商しているが.なお気兼ねするところがあって.あえて戦争の首謀者になろうとはしていない。ところが日本人は.ついに狡猾な策略をめぐらして朝鮮の内乱に乗じ.にわかに出兵してその王を虜にし.その都を破壊した。こうしたやり方は.国際的な世論の是非を顧みないもので.いわゆる「先んずれば人を制す」といった行動だ。

ひと言言わせてもらうが,このたびの日本人の行動は.勢いに任せたものであり道理にかなったものではない。
つまり.目前の虚名にとらわれて,きたるべき実禍について深く考えていないのだ。これでは目算を誤ってしまうだろう。ところで.何を虚名と言うのだろうか。朝鮮においては.君主より臣下の方が力が強く.一方人民は先々のことを考えていないのせ,国が2つの勢力に分かれて長い間いつも内紛の状態にあった。

そして今現在,日本と手を結んでいるのは.日本の強さを恐れを抱いているためだ。もし日本より強い国が現れて.日本人と朝鮮について争うことになったとしたら,朝鮮人は必ず日本を捨ててさらに強い国と手を結ぶだろう。

まして日本が朝鮮を統治することになったとしたら.計り知れないほどの国の財政を浪費するということは.言うまでもない。
これはあたかも,自分の田を捨てて他人の田を耕すようなものだ。これこそ虚名ではないか。さてまた何を実禍と言うのだろうか。わが国は朝鮮のために軍隊と食糧を浪費し,人民は塗炭の苦しみを味わうこととなった。その災いの原因をたどってみると.すべて日本に責任がある。

目下、わが国は日本に脅迫され.甚だしいほど無礼な振舞いを受けている。こうした仕打ちに対しては,将来必ず報復しなければならない。それは,東方を経略してその土地を収めて省を置き.自主権を奪って、すべてわが国の措置に従わせるということだ。

こうした措置は自然の理法に基づいたもので.人知では推し測ることができないものだ。ところで.イギリス,ロシアの2国は.以前から朝鮮をうかがっている。特にロシア人は狡猾であり,シベリアの東側を開拓して国境を朝鮮まで広げた。そしてまた.18の小島より成るクリル【千島】列島と.日本の領土たる蝦夷島の全土を交換して,地利的有位に立ったので.朝鮮を攻め取ることなどはたやすいことなのだ。

それにもかかわらず.今ロシアが遅々として出兵しないのは,わが国が朝鮮の後ろに控えているからだ。ところが今日本は,わが国を顧みず明らかに国際法に違反して口実を作って朝鮮に攻め入り.国王を脅迫して国中のすべての政治を改め,ただ日本の命令のとおりに従わせたのだ。

外国人は.日本のこうしたやり方を聞いて,皆が皆冷笑している。そして,最も不満の意を表しているのはロシア人なのだ。
現在日本とわが国との戦いの行方はまだ決着がついていないし,ロシア人もしばらくの間は高みの見物を決め込んで.これに干渉はしていない。そして.後日戦後処理が決定した後に.朝鮮がわが国に属するならば.ロシア人は異議を申し立てることはしないだろう。

 

ところが逆に.もし朝鮮の自主とは言いながら.実際は日本に帰属することになったとしたら,ロシア人は絶対に不満と思うに違いない。そして将来の軍務・商務において.言いがかりをつけて騒ぎ出し.武力によって威圧し.威勢を利用して脅しつけるだろう。

以前、大阪や樺太で起こった災いが.今日再現されるのは必定だ。その際には,わが国もこの機会に乗じて,軍隊を派遣すべきだ。そして.日本ののど元を締めつけて糧道を遮断し,その戦略をつぶして4島の中に閉じ込め.イギリス,ロシアの2国とともに日本を分割し.総督を派遣して統治することとしよう。こうなれば日本は滅亡してしまうだろう。これこそ実禍ではないか。

以上を踏まえて日本人の立場に立って考えてみれば,北には強いロシアが,中南には極大な中国があり.形勢.土地.人民のすべてにおいて敵に回すべきでないのがわかるだろう。そしてまた.つまらぬ朝鮮のことにかかわって.わが国とロシアに対して罪を犯すべきでないことがわかるだろう。遠くまで侵略するといった虚名を求めて.滅亡という実禍を受けるよりは,以下のようにする方が得策だろう。

 

すなわち,この和議の機会を利用して.早急に軍を引き.わが国と講和して共にアジアの平和を保ち.両国が平和な時期に興亜の会を設け.わが国の才人・学士と互いに協議して.富国強兵の技術と通商し侮られない方法とを考えるということだ。

そして.兄弟や手足の関係のように気脈を通じて.偽ったり背いたりすることがなければ.互いに頼りにしあうようになって,自然と不敗の地に立っことができるだろう。このように私は.日本人が全大局を顧みて,早めに和議を結ぶことを願っている。

眼前の利益をむさぼって.恒久な平和を忘れてはならないのだ。以上.卑見を申し上げてみた。あとはただ採用されることを願うのみだ。

 

 

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

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