日本リーダーパワー史(866)『2018年の世界、日本はどうなる』★『2018年に予防戦争に踏み切ると死者は日韓米で約140万人だが、問題を先送りしてもいずれ「偶発的核戦争」が起こり、5倍の犠牲者がでる、結論は予防戦争に踏み切る』★『一度も民主主義を経験していない中国の先進国化はありえない』
2018年の世界、日本はどうなるのか。
『英エコノミスト誌』(2018年1月号)の特集「2018年 世界はこうなる」では
➀とりあえず好調な世界経済「経済大国の景気はどこも底を打つ」
②中国に賭けた結果は?「中国は経済で米国を抜けない」
③「北朝鮮の核問題はー戦争か、金正恩政権は崩壊に向かうか
④未開の空~ドローンの商業利用「2018年に注目すべき国は日本だ」⑤「1984年が現実に、ITで監視する中国」などの予測記事が並ぶ。
『東アジアと中東は紛争が起きる可能性が高い』
国際政治評論家のイアン・ブレマー氏は「私利私欲むき出しの世界に」(日経12月15日付)になるとして「トランプ氏は国内の政治に関心があり、東アジアへの関心は低い。このため米中インド日本も巻き込んだ争いが激化する。東アジアと中東は紛争が起きる可能性にある重要な地域だ」と指摘する。
『一度も民主主義を経験していない中国の先進国化はありえない』
「世界的ベストセラーの「銃・病原菌・鉄」の著者ジャレド・ダイアモンド(地理学者)は「人類史から見る通す近未来」(日経11月28日付)で「フォームの終わり中国はさらに強大になるだろう。
だが、米国のような軍事的、経済的、政治的権力を獲得する見込みはない。彼らは歴史上、一度も民主主義を経験していないのが致命的だ。一党独裁による国の意思決定のスピードは速い。だが、民主主義国家のように新しいことを試すことが難しい。総合力で米国に追いつく可能性はない」
という。
『週刊現代』(12月30日付)は「4月、アメリカが北朝鮮を空爆、金正恩はロシアに亡命する」「トランプ大統領『暗殺』に気を付けて」などの物騒な見出しが躍る。
では、実際に米朝戦争勃発の可能性はあるのか。ー
「選択肢は予防戦争しかない」との見方が強い。
米外交専門誌「ナショナル・インタレスト」(電子版)はの「選択肢は予防戦争しかない」のレポート(サンケイ、12月19日付)が目を引いた。
「2018年に予防戦争にふみきった場合の日韓米の死者は約140万人だが、問題を先送りし開戦を回避してもいずれ「偶発的核戦争」が起こり、約770万人の犠牲者がでる」というショッキングな内容である。
このレポートは米シンクタンク「科学国際安全保障研究所」が➀「核抑止戦略」(北の核保有を認めて戦争を防ぐ)と②「予防戦争」(北朝鮮が核攻撃能力を持つ前に、軍事力で無力化する)の二者択一をシュミレーションしたもの。
北朝鮮は現在20キロトンの核弾頭25発を所有、今後毎年4発を製造する。今後数年間で250キロトンの核弾頭を搭載し、米国全土を射程に収めたICBMを実戦配備する。
その前にたたく予防戦争に2018年に踏み切った場合は日本と韓国で140万人の犠牲者が出ると予測する。広島、長崎での原爆死者(23万人)を上回る大惨事となるため日韓、世論は猛反対で、この実現は難しいとみられる。
そのため、やむを得ず➀「核抑止政策」を選択して、危機を先送りして話し合いでの「核抑止の均衡、核の下での恐怖の平和」を選んだ場合でも年間2%の「偶発的核戦争リスク」は残るという。
1962年の米ソのキューバ危機の際も核発射ボタンを握る中佐らの判断ミス、情報の誤認によって2回も全面核戦争の危機一髪から救われたという。
核警報システム、コンピューター、機械の誤作動と核搭載潜水艦、地上ミサイル発射などでの核ボタンを握る指揮官の判断ミスによって年間2%の核戦争危機は避けがたいと計算する。
この偶発戦争リスクは年ともに高まると同時に、北朝鮮の核能力を向上し戦争となった場合の被害もますます甚大化する。
2020年の戦争勃発では360万人、48年で3420万人が死亡、今後30年間の年平均では750万人の死者につながる、との結果がでた。
ただし、これはあくまで軍事的なシュミレーションであり、国連や中ロの働きかけの外交的変数、経済的、文化的な変数などは含まれておらず、「恐怖の平和」か「戦争勃発」かはどちらに転ぶかわからない。
いずれにしてもトランプ、金正恩の手の上に、米韓日の運命が握られていることだけは間違いない。
ここで、これまで人類数千年の戦争の歴史を振り返る。人間は生存競争ために殺戮と戦争を繰り返してきた動物なのである。人類史に刻まれた100の血なまぐさい殺戮を調べたマシュー・ホワイト著「殺戮の世界史」(早川書房2013年)は驚異の書である。
それによると、戦争による死者数の第一位は第2次世界大戦で6600万人②チンギス・ハン4000、毛沢東4000万人、④英領のインド飢餓2700⑤明王朝滅亡2500⑥太平天国の乱、スターリン2000⑧中東の奴隷貿1850⑪アメリカの北米征服1500、第一次世界大戦1500、㉔べトナム戦争420㉚朝鮮戦争300、北朝鮮の虐殺300万人などとなっている。だろう。
偶発核戦争が避けられたケースとしてキューバ危機を例に
挙げたが、2011年の3・11福島原発事故でも、
類似のケースがあった。
「福島原発4号機の使用済燃料プールに水があった」ため、冷却機能が失なわれず、3号機のような爆発を免れることができる幸運に恵まれた。このため、東京都民を含む関東の5000万人が避難するという「最悪のシナリオ」は避けられた。
菅直人氏のブログによると原子炉側の水がプールゲートを超えて4号機のプールに流れ込んだために、プールが干上がることが防がれた、という。これは偶然の奇跡であった。
関連記事
-
-
知的巨人の百歳学(143)知的巨人たちの往生術から学ぶ②-中江兆民「(ガンを宣告されて)余は高々5,6ヵ月と思いしに、1年とは寿命の豊年なり。極めて悠久なり。一年半、諸君は短命といわん。短といわば十年も短なり、百年も短なり」
2010/01/21/百歳学入門②ー知的巨 …
-
-
アルジャジ―ラの戦争報道―One Opinion The Other Opinion
1 東京新聞2003年10 月7 日夕刊文化面掲載 前坂 俊之(静岡県立大学国際 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(159)再録/知的巨人の百歳学(113)ー徳富蘇峰(94歳)ー『生涯現役500冊以上、日本一の思想家、歴史家、ジャーナリストの健康長寿、創作、ウオーキング!』
22018/12/01知的巨人の百歳学(1 …
-
-
『Z世代のため百歳学入門』★『平櫛田中(107歳)、鈴木大拙(96歳)の教え」★「六十、七十 はなたれ小僧、はなたれ娘、人間盛りは百から、百から」 平櫛田中』★『人間は過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる。老人は過去から、未来に生きるスイッチに切り換えなさい」(鈴木大拙)』
2024/06/02 記事再編集 <写真は25年5月7日午前7時に、 …
-
-
日本リーダーパワー史(634)日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(27) 『川上操六参謀次長の田村怡与造の抜擢②<田村は川上の懐刀として、日清戦争時に『野外要務令』や 『兵站勤務令』『戦時動員」などを作った>
日本リーダーパワー史(634) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 …
-
-
『オンライン現代史講座/日本最大のク―デター2・26事件はなぜ起こったのか』★『2・26事件(1936年/昭和11年)は東北大凶作(昭和6ー9年と連続、100万人が飢餓に苦しむ)が引き金となった』(谷川健一(民俗学者)』
『2・26事件(1936年/昭和11年)は東北大凶作(昭和6ー9年と連続、100 …
-
-
最高に面白い人物史②人気記事再録★勝海舟の最強の外交必勝法①「多くの外交の難局に当ったが、一度も失敗はしなかったヨ」『明治維新から150年の近代日本興亡史は『外交連続失敗の歴史』でもある』
日本リーダーパワー史(499)勝海舟の外交必勝法ー「多くの外交の難局に当ったが、 …
-
-
終戦70年・日本敗戦史(69)大東亜戦争開戦 「海軍航空隊、真珠湾の米艦船を猛爆」昭和16年12月9日 朝日(夕刊)
終戦70年・日本敗戦史(69) 大東亜戦争開戦日の「朝日新聞紙面」 「海 …
-
-
『オンライン講座/日本興亡史の研究 ⑱ 』★『日本最強の外交官・金子堅太郎のインテリジェンス』★『ルーズベルト米大統領をいかに説得したか] ★★『ルーズベルト大統領だけでなく、ヘイ外務大臣、海軍大臣とも旧知の仲』★『外交の基本―真に頼るところのものはその国の親友である』★『内乱寸前のロシア、挙国一致の日本が勝つ、とル大統領が明言』
2011年12月18日日本リーダーパワー史(831)★『ルーズベルト米大統領、全 …
