前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

新刊を出版しました『図説 明治の宰相』(伊藤雅人、前坂俊之編著)河出書房 1800円)明治のリーダーシップを学ぶ

      2015/01/01

新刊を出版しましたー

『図説 明治の宰相』(伊藤雅人、前坂俊之編著)河出書房 1800円

                    
                                        
前坂 俊之(ジャーナリスト)
<19世紀後半から20世紀初頭にかけて、世界の奇跡と驚嘆された輝かしい大躍進を
遂げた『明治時代』の宰相たちのリーダーパワーに迫るー今こそ明治のリーダーシップ
を学ぶべきときである>
(内容)伊藤博文、黒田清隆、山県有朋、松方正義、大隈重信、桂太郎、西園寺公望ら7人の宰相は近代国家の確立に尽力した。「明治の宰相」の業績を通した近代日本の姿を豊富な写真とともに解説。

富国強兵殖産興業の中で近代日本を創り上げた宰相7人の政策と政治。

伊藤博文、黒田清隆、山県有朋、松方正義、大隈重信、桂太郎、西園寺公望ら

の業績を通じて、維新から憲法発布、帝国議会、産業革命、条約改正、日英同盟、

日清・日露戦争、天皇崩御までの明治日本の足跡をたどる。

<目次>

 序章 近代国家への船出―内閣制度―明治政府の誕生と伊藤博文、富国強兵と殖産興業、条約改正、征韓論西南戦争、
自由民権運動、明治14年の政変
 
第1章―内閣制度―国会開設の詔勅、華族制度、自由党、福沢諭吉の脱亜論、隣国の近代化(第一次伊藤博文内閣)
第2章―憲法発布―黒田内閣の憲法発布、条約改正、第一次山県内閣誕生
 
第3章―選挙と議会―第一次山県内閣、選挙資格、軍事費増強、第一次松方内閣、ロシア皇太子襲撃の大津事件
 
第4章―日清戦争―第2次伊藤内閣、日清戦争勃発、三国干渉、第一次大隈内閣、田中正造事件、第2次山県内閣
 
第5章―日露戦争―第一次桂内閣
 
第6章 桂園時代―第一次西園寺内閣、第二次桂内閣、第二次西園寺内閣、明治の終焉
 
この中で、私は前書きの部分を担当したが、明治のトップリーダーたちの強力なリーダーパワー(指導力)について、
次のように書いた。
     政治家も軍人も幕末での内乱、国内戦争、対外戦争を体験、指揮し、実戦に参加し『修羅場』を潜った歴戦の勇士たちが多く実戦豊富であったこと。
 
     伊藤、井上馨、山本権兵衛、東郷平八郎、桂太郎、西園寺公望ら大半が『海外留学組』で必死になって西欧の学問、知識、技術を学び、導入して明治国家建設にあった、その海外知識の豊富さなどがあげられる。
 
     この結果、外交戦略と対外交渉術にたけたタフネゴシエイター(強力な交渉人、外交家)が多く、戦争の勝利と同時に講和会議でも力を発揮した。
 
     伊藤、山県、松方、井上馨、大山らの元老による元老会議のチームワークが緊密であったこと。特に幼友達の伊藤と山県は政治思想、外交路線では真っ向から対立しながら、国難、戦争に当たっては一致協力し、国論を統一し、軍を完全に掌握していた。
 
     以上のように『長期的な国家戦略』『インテリジェンス』(情報収集。分析能力、情報戦略)によって、日清戦争をおこし、10年後の国難危機、日露戦争を想定外とせず、満州に居座って撤退しないロシアに対してねばり強く外交交渉を続けたが、ロシアが全く無視したために開戦に踏み切ったが、日露戦争の真相である。
 
その面では見事に成功した『インテリジェンス』『リーダーシップ』といええよう。

 - IT・マスコミ論 , , , , , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
米大統領選挙直前情報(日本時間11/8pm2)ー『クリントン氏勝利の確率は91% CNNの「予測市場」』●『米大統領選、行方占う東岸注目州の投票終了時間は 早期の開票結果、その後の展開のカギに』●『  米大統領選に見いだす一筋の光明 分裂を広げた今年の選挙が無駄にならない理由とは』●『コラム:「ヒラリー大統領」が日本に求めること=熊野英生氏』◎『米大統領選後も円高終わらず、試金石は1ドル=100円の「堅さ」』◎『米大統領選の手引き:投資家は確信持てず-投開票まであと1日』

 米大統領選挙直前情報(日本時間11/8pm2) クリントン氏勝利の確率は91% …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(93)「原発ゼロの今こそ、新エネルギー政策構築を急げ』『オスプレイ日米共同訓練の行方が心配』

  池田龍夫のマスコミ時評(93) ●「原発ゼロの今こそ、新エネルギー …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 世界、日本メルトダウン(1046)>『トランプ氏ロシア疑惑捜査、特別検察官にミュラー元FBI長官』★『「多動性つぶやき症候群」のトランプがウオッチドック(権力の番犬)に追いかけられて、毎日のように問題発言を起こす』●『共和党はなぜトランプを見限らないのか』

 ★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 世界、日本メルトダウン(1046 …

no image
長寿学入門(220)-『危機の社会保障 迫る超高齢化 長期展望を欠く政治の罪』●『アルツハイマー病、治療薬は3年以内、ワクチンは10年以内に実用化の見込み』★『カレーを毎日食べると記憶力が向上、認知症の予防にもなる?』

 長寿学入門(220) 長寿学入門(219)ー日本ジャーナリスト懇話会(2018 …

<F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(205)>『7年ぶりに、懐かしのアメリカを再訪,ニューヨークめぐり(5月GW)③』★『ロウワーマンハッタンのホワイトホール・ターミナルに向かい、ニューヨーク市/スタテン・アイランド行きの無料フェリーに乗船,「自由の女神」を眺めながら、マンハッタンの夜景を楽しむ』』

      <F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(205)> 『7年 …

no image
=日本の新聞ジャーナリズムの発展=

1 静岡県立大学国際関係学部教授 前坂 俊之 1 新聞の始まり 新聞の始まりは紀 …

「パリ・ぶらぶら散歩/ピカソ美術館編」(5/3日)⑦『ピカソが愛した女たちー画家の精力絶倫振りは、超弩級、地球人とも思えません。

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(111)』   「ラ …

「王の子供は王じゃない。王になるのは能力者」=南インド映画「数学の天才・アーナンド先生の教室」(2019年制作)をみて、いたく感動した。インド映画は哲学的、アクション、歌、ダンス、ラブコメディーあり、てんこ盛りで超楽しいよ。

  「王の子供は王じゃない。王になるのは能力者」 このところ、インド映 …

no image
『オンライン講座/日本戦争報道論②」★『ガラパゴス国家・日本敗戦史』⑮『 戦争も平和も「流行語」と共にくる』(下)決戦スローガンとしての『流行語』★『強制標語に対して、人々は「贅沢は敵だ」→「贅沢は素敵だ」●「欲しがりません勝つまでは」→「欲しがります勝つまでは」●「足りん足りんは工夫が足りん」→「足りん足りんは夫が足りん」とパロディ化して抵抗した』

  2014/10/18 記事再録  月刊誌『公評』<201 …

Sayonara Sayonara, Shonan’s Best Seaside Restaurant” – Zushi Nagisabashi Coffee Shop will close on October 16th – it will reopen in the spring of 2023. Here are the 10 best views of Mt. Fuji taken from the same terrace

  「サヨナラ サヨナラ・湘南最高の海辺のレストラン」ー逗子なぎさ橋珈 …