前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など 外国紙は「日韓併合への道』をどう報道したか ⑧ 「英タイムズ」(1907(明治40)年7月22日付> 『朝鮮の危機ーー日本の政策』

      2015/09/02

「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など

外国紙が報道した「日韓併合への道』の真実 ⑧ 

 「英タイムズ」(1907(明治40)年7月22日付>

                                                 『朝鮮の危機ーー日本の政策』

東京で発表された公式報告により,次のことが明確になった。

第1に,韓国皇帝の退位は統監により助長されたものでは全くなく,統監は超然的立場を注意深くとっていたということ。

第2に,日本部隊は,皇帝が詔勅を出し,すでに深刻なものになりそうだった騒ぎを防ぎ鎮める役割を日本部隊に委託するまで投入されなかったということだ。

当地で信じられているのは,日本の政策は,現王朝を維持する形をとるだろうが,同時に,現在の制度の非実際的な特色を排除し,朝鮮の真の利益のために今後は知的に情勢に対処できる権限を日本人に付与するような方向に条約を改正するだろうということだ。このことが遠成されれば,伊藤侯爵は日本に戻るものと予想されている。

「退位の詔勅の本文」ソウル 7月19日

以下は皇帝の退位を通告する詔勅の本文。「朕はわが祖先から受け継いだ玉座に44年間あり,多くの困難に遭遇した。朕は自ら望むところを達成できなかった。大臣たちがしばしば不適格な人物であり,進歩が正しい人々によってつかさどられていない一方で.時代が自然のことの成行きに反している。

民の生命にきわめて切迫した危険が生じ,国家の進歩は以前に増して危機的な状態にある。朕は.氷の上を渡る人に降りかかるような危険を恐れている。幸いにも,朕には生来輝かしい徳を持ち政府発展を計画する任に十分ふさわしい息子があり,その者に古き時代からの慣習により認められて朕が継承したものを伝える。

よって,しかるべきことが行われ次第,朕が国事をわが代理として皇太子にゆだねることを知らしめよ」

「現地人部隊の暴動」ソウル 7月19日

本日,将校を除く韓国軍兵士多数が反乱を起こし兵舎から脱走した。彼らは大通りの警察署を襲撃し,数度の一斉射撃を行った後に四散したが.なおも散発的発砲を行い個々の日本人を攻撃していた。この反乱兵には石や棍棒を持った民衆も加わった。10人の負傷者がすでに日本人街の病院に収容されたが,日本人街には日本人が避難所を求めて群がってきている。私自身は通りで日本人7人と朝鮮人4人の死者,日本人3人と朝鮮人2人の負傷者を見た。長谷川将軍は,警察の増援に騎兵の分遣隊を徒歩で派遣しようとしている。警察は反乱兵の捜索に当たっており,軍隊はすでに出動している。

市内は夕方には平静になり,今は軍隊が通りをパトロールしている。反乱勃発に次いで激しい雨の降ったことが群衆を四散させるのに大いに作用した。

すべての交通は止まり,日本人商店は護衛されている。警察によれば,暴動で日本人25人が死傷したが.朝鮮人の死傷者数については不明だという。日本側の公式報告は,この騒動の原因を将校たちが管理できなかった朝鮮人兵士に帰している。

銃声と死傷者の情報にひどく不安を感じた皇帝は.法務大臣を伊藤侯爵の元に遣わし,彼の愚かな臣民がこのような暴動を引き起こしたことを遺憾とする長い謝意の言葉と,侯爵に騒動がこれ以上広がるのを防ぐ処置をとるよう依頼する言葉を伝えさせた。

統監はすでに長谷川将軍に市を軍隊の管理下に置くよう指令し,諸外国の領事館の保護に部隊が提供されている。

『暴徒は日本人警官に追い散らされる』 7月20日

昨日午後に首相の屋敷を包囲していた暴徒は,砲兵の支援を受けた日本人警官によって追い散らされた。首相は宮殿に避難し,他の大臣たちは日本統監府に退去していた。小銃の発射音が継続して聞こえていた ので,日本人警官と朝鮮人兵士の間に衝突があったと思われる。

昨夜10時に陰謀のうわさが伊藤侯爵に報告された。その内容は,前皇帝の密命にょり近衛隊が真夜中に宮殿に入り,前皇帝の退位に責任のある内閣の全閣僚を殺害することになっているというものだった。これは日本兵が宮殿を守備していることの公式説明なのだ。皇太子の皇帝即位式は今朝10時に挙行された。招待に応じて.日本

人80人と,幕僚を1人を連れた伊藤侯爵を含む役人たちと総領事の多くが,本日午後4時半に謁見した。皇太子の即位の後,前皇帝が内閣に告別した。長谷川将軍の部隊は依然として宮殿を守備している。すでに当地に早る第20連隊の増援に平壌から1個連隊が到着した。

首相邸焼かれる

今朝発表された公式報告によると,昨日の暴動で日本人10人が死亡し,30人が負傷した。朝鮮人の犠牲者の数は報告されていない。

今日の午後2時には全閣僚を殺害しようとする集中的な試みが行われた。2000の暴徒が天の寺(TempleofHeaven)で長広舌を聞いた後,首相邸や他の大臣たちの邸宅まで行進し,略奪と放火を行った。軍部大臣の邸宅で暴徒たちは日本人護衛の、反撃に出くわし,多くの死傷者を出した。今日午後5時に,住民に各自の家にとどまるよう警告する布告が出された。

「ドイツ各紙の論評」ーベルリン 7月21日

一部の新聞は,新体制下の朝鮮におけるドイツの通商利益の将来についての懸念を表明しているが,ケルン新聞は,日本が揺るぎない決意をもって同地域における条約上の権利を主張していることに情け深く称賛の念を公言している。

このライン地方の機関紙はベルリンからの電報で,日本人のアメリカとの対応における慎重な自制と,ハーグへの朝鮮代表団派遣に続いたソウルでの急速な一連の事態の進展とを比較している。

この比較が示す差異は次の見解を裏づけるものとして解釈されている。つまり,日本の最重要勢力圏は明らかに西方のアジア大陸上に存在し,日本の評価では,これらアジアの大陸の利益は,アメリカとの意見の食違いに付随する感情的および経済的な問題よりもはるかに重要だということだ。

日本人は現実的であり,国民的自尊心にどれほど触れようとも,アメリカと係争中の地域的問題を国家の福利にとって本質的なものとして扱うことはない。

そして次のように付け加えて言う。「日本の西方に向けて進んでいる発展は.高度に政治的な問題だが,カリフォルニアでの係争はスコールに過ぎず,発生と同じようにたちまちやむことだろう」

(注)ロイター通信経由

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『オンラインクイズ/全米の女性から最高にモテたファースト・イケメン・のサムライは誰でしょうか!?』★『イケメンの〝ファースト・サムライ〟トミー(立石斧次郎)は、全米に一大旋風を巻き起こ、女性からラブレター、ファンレターが殺到し、彼をたたえる「トミーポルカ」という歌までできた』★『ニューヨークではサムライ使節団を一目見ようと約50 万人の市民がマンハッタンを埋め尽し「トミー!こっちを向いて!」「トミー、バンザイ!」の大歓声。ジャパンフィーバー、トミー・コールが続いた(『ニューヨーク・ヘラルド』1860 年6 月17 日付) 』

『今から160年前の1860年(万延元年)2月、日米通商条約を米ホワイトハウスで …

no image
日本リーダーパワー史(874)『日中韓、北朝鮮の関係はなぜ、かくも長くギグシャクともめ続けるのか➀』★『130年前の朝鮮をめぐる日中の対立・戦争が今回の件も含めてすべての根源にある』★『憲政の神様・尾崎行雄の名解説「本邦の朝鮮に対して施すべき 政策を諭ず」を読む』★『日本公使館を焼き打ちした壬午軍乱の賠償金40万円(現在の金に換算して約5兆8千億円)を朝鮮発展のために還付した日本政府の大英断』

日本リーダーパワー史(874) 平昌オリンピックを前に日本と韓国、北朝鮮、中国の …

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ ウオッチ(230)』-『35年ぶりに、懐かしのイスラエル第3の都市・ハイファを訪ねた。②』★『テルアビブへ行く途中、世界遺産カイザリアの遺跡が忽然と現れ、現在も大規模な遺跡群を発掘中でした。』

『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ ウオッチ(230)』 ・ハイファ〜エル …

no image
日本リーダーパワー史(804)『明治裏面史』★『「日清、日露戦争に勝利』した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、 インテリジェンス⑳『ローゼンが旅順でアレキシェフ極東総督と協議』★『ロシアの対案出る―日本案を否定、日露交渉は、その第一歩から正面衝突した』

 日本リーダーパワー史(804)『明治裏面史』 ★『「日清、日露戦争に勝利』した …

F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(24)』「プラハ(チェコ)は「ヨーロッパの魔法の都」「建築博物館の町」をぶらり散歩、その美の街に 息をのんだ①『「カレル橋からプラハ城へ」』

2015/06/19  『F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッ …

no image
日本興亡学入門⑥ 「インテリジェンスゼロは≪ガラパゴス日本≫の伝統病」

日本興亡学入門⑥                             200 …

no image
★『世界日本史/歴史メモ➀』-『西郷隆盛(南洲)のおもしろエピソード』★『お妾さんを囲うのではなく、猟犬2頭を飼っていた西郷どん』★『元勲となっても長屋に住む』

  藤田東湖と橋本左内を高くい評価した西郷隆盛   西郷隆盛 …

日中韓150年戦争史(81)ー終戦/戦後70年、『辛亥革命から104年」の歴史原点を再検証する

日中韓150年戦争史(81)  (記事再録)「終戦/戦後70年、『辛亥革命から1 …

no image
日本リーダーパワー史(655) 『戦略思考の欠落』(48)日清戦争敗北の原因「中国軍(清国軍)の驚くべき実態ーもらった「売命銭」分しか戦わない➡中国3千年の歴史は皇帝、支配者の巨額汚職、腐敗政治で「習近平政権」も続いている。

日本リーダーパワー史(655) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(48)   …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(58)』『巨大地震の前兆か、全国各地で深海魚が多数、定置網にかかる異変』

       『F国 …