速報(146)『日本のメルトダウン』『半年経過した<フクシマ原発事故>安全性を告発してきた『良心の技術者』・小倉志郎、後藤政志氏に聞く』
速報(146)『日本のメルトダウン』
『半年経過した<フクシマ原発事故>について一貫して
安全性を告発してきた『良心の技術者』・小倉志郎、
後藤政志氏に聞く』
安全性を告発してきた『良心の技術者』・小倉志郎、
後藤政志氏に聞く』
前坂 俊之(ジャーナリスト)
3/11から半年たった9・16日に原発技術、関連技術者の小倉志郎氏、後藤政志氏の2人からビデオ取材したので、すべての内容を情報公開する。
3/11、福島原発事故が発生してから、私は日本全体の大被害につながると原発の設計、技術、関係者を取材してきたが、最初に取材した小倉さん、その友人の後藤さん、田中三彦らのほか、この半年たっても、新しい原発告発の技術者は残念ながら現れていない。それだけ日本の村社会での閉塞感、企業、大学、組織での「原子村」体制は強固であると言える。異論を排し、反対する者を村8分、差別、いじめる封建的な村社会、陰湿な人間関係が未だに続いている。
原子力の研究者、原発の専門家、研究者は世界中に何万人もいる。しかし、いったんメルトダウンした原発を収束させる技術の専門家は1人もいない。アレバ社もそんな技術はない。
原子力の研究者、原発の専門家、研究者は世界中に何万人もいる。しかし、いったんメルトダウンした原発を収束させる技術の専門家は1人もいない。アレバ社もそんな技術はない。
小倉志郎氏、後藤政志氏のキャリアは月刊誌「世界」(2011年7月号)の「安全な原発などありえない」によると、今回の問題の一番の専門家といって違いない。半年経ってもそれを痛感した。
小倉志郎さんの経歴は一九六七年に大学を卒業と同時に原子力産業に就職し、定年までの三五年間、原発関連の仕事をする。原子炉周辺のポンプを担当。日本駐在のGEの原子炉を同技術者の承認の下で製造して、現福島第一原発では一号機、二号機、三号機、五号機、六号機の原子炉系機器の購入技術取りまとめ業務を行った。
八三年四月、商業運転開始後の原発の定期検査工事を初担当。放射能で汚染された現場での作業の実態を初めて体験する。福島第二の三号機で再循環ポンプが事故では、現場調査と復旧の担当者として働く。
福島第二原発では「運転サービス」という仕事も担当。運転中の原発に駐在、東電の運転員からの質問に即応する仕事。毎日、原発の中のパトロールをし、原発がいかに複雑で全貌を把握が困難か実感。いくら厳重な防護をしても、原発は安全に仕事ができない場所との認識に達した。
後藤政志さんは四〇歳で東芝に入社。
その1989年に福島第二原発三号機の再循環ポンプの事故があり、この体験が強烈な印象に残る。その後、原子炉格納容器の設計を担当。スリーマイル島原発事故(一九七九年)とチェルノブイリ原発事故(一九八六年)の後だったので、原子力の安全性に対する心配はあった。
当時、技術者の中でも脚光を浴びるのは原子炉本体の部門であったが、一九九〇年代半ば頃から放射能を外に出さないために格納容器の重要性が高まった。 後藤さんは設計では福島に関わっていないが、女川、柏崎、浜岡の一部のプラントについて関係。主たる研究は炉心が破壊されるような過酷事故が起きた時、格納容器がどこまで持ちこたえられるかであり。二〇〇九年、東芝を定年退職した。
2人は長年の体験から、「安全な原発などありえない」と良心から告発しており、原子力研究者、原発技術者の大半が口を閉じている中で、その勇気と真実への希求は敬服に値する。そこで、半年後のフクシマ原発の真実を再度取材することにした。
-「福島第1原発事故から半年が経った現状はどうなのか」は福島第1原発:京都大原子炉実験所・小出裕章助教に聞く(毎日新聞、8月29日)によると、
① 世界最悪「レベル7」の事故は、半年を経ても放射性物質の放出が止まらず、現場では被ばくの危険と隣り合わせの作業が続く。
② 事故は現在進行中で、大量の放射性物質が外に出た。ただ、大量の放射性物質が、原子炉と使用済み核燃料プールの中にまだ残っている。今後もっと大量の放射性物質が環境に出る可能性がある。
③ 1号機については溶融体が原子炉建屋の床を突き破って地面に潜り込んでいる事態もありうる。海洋や地下水に放射性物質が拡散しているかもしれない。溶融体が地下水に接触しないよう「地下ダム(遮水壁)」の建設を進めるべきだ。
④ もし炉心に水があって完全に溶融していない場合、冷却に失敗すれば2、3号機で水蒸気爆発が起きる可能性がある。もし水蒸気爆発が起きれば、圧力容器は破壊され、外側の薄っぺらい格納容器も破壊される。
⑤ 原子力を推進しながら、安全を担保できるかのように言うことは間違いだ。つまり、原子力をやめる以外に安全の道はないというのが私の主張だ。
⑥ 少しでも危険だと受け取られる情報は隠すべし、というのが国の姿勢。国が恐れているのはパニックであり、住民の安全は二の次だということが今回の事故ではっきりした。
⑦ 今も人々を被ばくさせ続けている当事者が、情報でも何でも一元管理しているのはあり得ない話だ。国も東電もふんぞり返って「データをやるぞ」という態度。とんでもない話だ。
⑧ メルトダウンした燃料をどうやったら回収できるのか、私には想像すらできない。米スリーマイル島原発事故(79年)では、燃料が圧力容器にとどまっていたため何とか回収できた。これだけでもずいぶん大変だった。しかし、福島の場合は核燃料が地面にまで潜り込んでいる可能性があり、回収には10年、20年単位の時間が必要だろう。私たちは人類史上、遭遇したことがない事態を迎えている。
こうした疑問点を心得たうえで、2人の証言を、自分自身の原発リテラシーにてらし合わせて見ていただきたい。
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