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『私のおススメの鎌倉古寺巡礼①』★『鎌倉駅から3分の本覚寺の「仁王門」の見るべし、約800年前の鎌倉武士の魂にふれる。そのド迫力!に一喝される!

   

鎌倉駅を出て、若宮通りにでて、鎌倉郵便局の横の道を進むと、本覚寺がある。この間、3分もかからない。大半の観光客が小町通りから鶴岡八幡宮に向かうのよりは、よほどの古寺巡礼となるのでお勧めのお寺である。 入るのは妙本寺に向かう夷堂橋の前に本覚寺の仁王門があるので,まず夷堂橋に立つ滑川を見てほしい、

川の両側に緑が生い茂り、古都鎌倉の四季折々の小川の風景が楽しめる。 それから、正面の本覚寺の仁王門に入るのがお勧め。その時、安置している2天王の持国天、毘沙門天をみると、すごい迫力で隆々と力を注入される。

本覚寺。正式には妙厳山本覚寺。開山は一乗日出。永享八年(一四三六)創建。本尊は三宝祖師。日蓮宗。もと身延山久遠寺の末寺。鎌倉・江ノ島七福神のうちの恵比寿。 本寺が建つ地は、源頼朝が幕府の裏鬼門にあたるとして、夷堂を建て守護神の夷神を祀ったところと伝えられる。

1271年(文永八)年、日蓮は竜口の刑場で斬首されかけたが、あやうく難をまぬかれて佐渡へ流罪となった。文永十一年(一二七四)、佐渡流罪から許されて鎌倉に帰った日蓮は、身延山に出発するまでの数十日間、このお堂に止宿したという。その後、日出(1381~1459)が夷堂に住んで日蓮の教えを広めたという。

日出は他宗の迫害や足利持氏に捕えられたりしたが、のちには持氏の厚い信頼を得て、1436 (永亨八)年、本寺を開創したとされる。 日出は他宗の迫害や足利持氏に捕えられたりしたが、のちには持氏の厚い信頼を得て、一四三六(永亨八)年、本寺を開創したとされる。

二世住持の日朝(一四二二~一五〇〇)は幼くして日出に師事し、のちに身延山久遠寺の貫主となった室町時代の代表的な日蓮宗の学僧で、日蓮の未発表の文章(「日蓮遺文」)の収集、註釈などがある。身延山久遠寺十一世の貫主になったが、そのときに身延にあった日蓮の遺骨を当寺に分納した。身延参詣に困難な老人、女性のためで、このため当寺は「東身延」と呼ばれることになった。

また日朝を敬慕する意味で、当寺を「日朝線」ともいう。  本堂に安置されている木造釈迦如来像、文殊・普賢両菩薩坐像は旧夷堂の本尊で南北朝期の作。木造夷神半伽像も旧夷堂のもの。高峰三枝子の若き日の姿を模しだという像もある。境内の基地には、鎌倉に住んで古刀の秘伝を調べ一派を開いた鎌倉時代後期の刀匠、正宗の墓が伝えられている。 なお当寺が若宮大路に背を向けている点に注目。かつて若宮大路に向かって出入口を作ることが禁止されていた名残である。本来の若宮大路は、いまより東方に約一〇メートルほども広かったことを思うと、かつては若宮大路に画して基地があったのかも知れない。

 (参考・奥宮敬之『鎌倉史跡事典』新人物往来社 1999年、ほか参照)

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