前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

3・11東北関東大震災・福島原発事故ー『日本のメルトダウン』(8日目)を食い止められるか②

   

『日本のメルトダウン』(8日目)ーを食い止められるか
                 
 
前坂 俊之(ジャーナリスト)

18日午後(地震発生から7日目)の状況―

今、国家が総動員体制で行うべきことの最優先事項は福島原発への水散布であり、電源の回復である。これについては自衛隊の空からの燃料棒プール、3号機への注入に必死に取り組んでいる。
枝野幸男官房長官は18日午後4時50分の記者会見で3号機への放水、今日中に再開し、また第1原発での放水作業について「東京消防庁と自衛隊、米国提供の放水車を駆使してやっていく」とも述べた。(産経18日(金)17時23分配信)
この放射線の危険を顧みずの行動も短い時間での交代の作業で、思うに任せない。
 
●なぜなら『原発冷却作業に限界 大量被ばくの危険性も』あるからだ。http://www.47news.jp/news/2011/03/post_20110318114701.html
(2011年3月17日 福島民友ニュース)では真っ暗闇の建屋内をほとんど手探りで進む作業員―東電はなすすべがないのか。原子炉4基がそれぞれ深刻なトラブルを抱える中、作業員たちは大量被ばくの危険ともたたかいながら懸命の作業にあたっている。 
 
 しかし第1原発敷地内は放射線量が高くなっている。16日には毎時10ミリの放射線量を計測。屋外で10時間作業しただけで、放射線作業従事者が緊急時にのみ許容されている年間被ばく量に達してしまう。対策本部内にいてもじわじわと放射線を浴びることになる。」
 
●『日本政府は危機感欠如、不信といら立ち募らす米』(2011年3月18日10時45分  読売新聞)では「民間機関「憂慮する科学者同盟」は17日、記者会見を開き、核専門家のエドウィン・ライマン博士が「日本は絶体絶命の試みを続けているが、もし失敗すれば、もう手だてはない」と指摘、「100年以上にわたって立ち入れなくなる地域が出るだろう」との悲観的な見方を示した」http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110318-OYT1T00344.htm?from=main2
 
●電源の復旧については、毎日は『電源ケーブル敷設に着手 復旧は19日以降に』との見出しで『陸海空3自衛隊に東京消防庁を加えた合同放水作業を実施し、総合的な冷却機能を回復させる方針だ。ただ、復旧するのは19日以降となりそう。回復してもポンプ、配線、機器、パイプがダメージを受けている可能性も高い。「実際はやってみなければ分からない」(東電)』という現状で、遅々として進んでいない。」
●『ウィキリークスが暴露=「日本の原発は安全面で問題」とIAEAが08年に警告―中国紙』(2011年3月18日8時56分配信)内部告発サイト「ウィキリークス」が15日に公表した資料によると、国際原子力機関(IAEA)が2008年、日本の原発は大地震があった場合、極めて深刻な事態に陥ると警告していながら、日本側に重視されなかったことが分かった。中国日報が伝えた。」 http://rchina.jp/article/50032.html
●泣かせる記事も出た。『中国人研修生を避難させた日本人社員が津波の犠牲に、研修生らは全員無事―中国紙』http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110317-00000013-rcdc-cn
『日本の「秩序」疑問視も 中国メディア分析』http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031801000760.html
●この自然災害との戦争に対しては、イデオロギーを超えて「オールジャパン」の最高の参謀・スタッフを集めるべきなのだ。
危機管理の日本第一の専門家の佐々淳行氏の「正論」の提言は即取り入れる必要がある。初代内閣安全保障室長・佐々淳行 震災危機を「管理危機」にするな』http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031603430012-n1.htm
●福島の原発建設に参加した経験を持つ現場監督が、原発工事での手抜きを暴露した文章も、インターネット上で話題になっている。配管専門の現場監督としておよそ20年間働き、1997年に亡くなった故・平井憲夫さんの講演の全文を載せたもので、原発の手抜き工事とこれに伴う危険性を強調した。http://www.iam-t.jp/HIRAI/

 
「私もこの原子力事故に対して、決死の覚悟で最大限の努力を尽くしている。まだ予断を許さない状況だが、そう遠くない時期にはそういう状況から脱却できる。そうした方向に向けて全力を挙げている」(菅首相)

 
 
 

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

最高に面白く、やがて悲しくなる人物史⑪『日本風狂人伝⑦ ー アル中、愚痴の小説家の葛西善蔵』

  2009/06/23  ・日本風狂人 …

no image
『野口恒の原発事故ウオッチ』①ー独立した「原子力規制委員会」と「広域放射能汚染モニタリングシステム」の設置を

『野口恒の原発事故ウオッチ①』   米国のような独立した「原子力規制委 …

no image
速報(178)『日本のメルトダウン』ー『「2号機自発的核分裂」と「JCO事故」の比較』◎『キセノン検出は再臨界の可能性 は多分ない』

速報(178)『日本のメルトダウン』 『「2号機自発的核分裂」と「JCOバケツ臨 …

『NHK(2023年5年26日午後10時-10時45分)放送の『アナザーストーリー”妖婦”といわれた女「阿部定事件」と昭和』が再放送された★『日本恋愛史における阿部定事件ー「私は猟奇的な女」ですか「純愛の女」ですか』

「以下は 2020年12月23日書いた」。 NHKBSプレミアム(2020年12 …

no image
日本メルトダウン・カウントダウンへ(898)「消費増税再延期」-定見もなく「ころころ」変わる「安倍体制翼賛政治の殿ご乱心」優柔不断、決断先延ばし、命令変更、 実行先延ばし、『必敗するは我(安倍)にあり』

 日本メルトダウン・カウントダウンへ(898)   定見もなく「ころこ …

no image
 日本メルトダウン( 977)『トランプショックの行方は!?』●「アジア最大の負け組日本」「第2のBrexit」トランプ大統領の誕生に英国は?『アジア最大の負け組日本」「第2のBrexit」トランプ大統領の誕生に英国は?』●『トランプ氏勝利「オーストラリアにとって最悪」「世界に危険をもたらす」豪州メディア』●『米大統領選、中国の反応「トランプくみしやすし」』●『トランプ人気は「憤怒の政治」 世界のトレンドは脱グローバル化』●『トランプ氏勝利に「投資家」が学ぶべき4つのこと』

   日本メルトダウン( 977) —トランプショックの行方!? 「 …

no image
「世界が尊敬した日本人・「人権弁護士正木ひろしの超闘伝⑥」全告白・八海事件の真相ー偽証を警察から強要された

 ◎「世界が尊敬した日本人―「司法殺人(権力悪)との戦い に生涯をかけ …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(135)』『独 VW事件』ーDefeat dvice、ソフトは世界最大の自動車部品メーカー ボッシュが製作。前会長が深く関わっていたのは間違いないと思います」●「それにしても、トヨタは環境対策技術の開発で、早々とディーゼルを捨て、ガソリンハイブリッドに傾注した慧眼恐るべし」

  『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(135)』 『 …

「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」(2021/9/15 )★『パラリンピックの熱戦が人々に勇気と力を与えた。』★『人間には無限の可能性がある』★『バイデン大統領はアフガン戦争から撤退した』★『日本興亡史のサイクルは77年間』★『「富国平和・軽武装国家」で2回目の興隆サイクルへ』

「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(下)」 パラリンピックの熱 …

no image
『アジア3国の―最新ミステリーとは⑤「シンガポール」「マレーシア」「ベトナム」の謎々クイズだよ、答えは

   アジア3国の―最新ミステリーとは・・⑤   …