日本風狂人伝⑱ 『中江兆民奇行談』(岩崎徂堂著,明治34年)のエピソード 数々
前坂 俊之
先生はそこでサイフを逆にし、米樽を叩いて次々に窮してる奴を救ってやった、ちょうど二年余で世話した者は何百人もあったけれども、どうした事か一人として出世した者がない。先生そこで大にこれはダメだわいと悟ったので、やがて戸板ほどもある、大きな板へ、
そこで或人が「君もまた装飾を好むのであるのか」と質問した。所が兆民はさもおかしげな顔をしていたが、暫くして答へて云ふのに、「これは決して装飾を好む為めにする訳でない、不意に金銭を要する事がある時にはこれを売って金に換へる用心の為めである、と云はれたさうだが、思えばこれも最もの次第である、所が後ちに金鎖も売って、金煙管も処分してしまった、今は例の金時計しか残って居らない。
其初め東京に帰ったと云ふ事が諸新聞に現われると、居士の門弟や知友は車を飛ばして病床に見舞ふ者引きも切らざる姿であった。先生一々来客に接して筆談を試むるが、余り長くなつても客が気を利かして帰らないと、先生は立ち上がるかと思うと「墓所に行くから失礼する」と言いつつ、己れの書斎に入り込んでしまう。
先生は己れの書斎たる四畳半を墓所として既に千万億土にでも行った積りになって居るそうだが、訪ふ人毎に書斎を指して墓所だと語られておるのは如何見ても尋常人ではない。
関連記事
-
-
『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ(13)』<ポルトガル・リスボン旅行日記②>リスボン見学のスタートは本命のジェロニモス修道院。ヴァスコ・ダ・ガマの新航路発見を記念し、1501年から300年かけ、19世紀に完成。ポルトガル黄金期の象徴。マヌエル様式の最高傑作、壮大、荘厳、優美、堅牢、繊細な建築(12月12日)
『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ(13)』2012/12/22 /記事再 …
-
-
『明治裏面史』 ★ 『日清、日露戦争に勝利した明治人のリーダーパワー,リスク管理 ,インテリジェンス㊸★『日露戦争開戦の『御前会議」の夜、伊藤博文は 腹心の金子堅太郎(農商相)を呼び、すぐ渡米し、 ルーズベルト大統領を味方につける工作を命じた。』★『ルーズベルト米大統領をいかに説得したかー 金子堅太郎の世界最強のインテジェンス(intelligence )』
日露戦争開戦の『御前会議」の夜、伊藤博文は 腹心の金子堅太郎(農商相)を呼び、す …
-
-
★新連載<片野 勧の戦後史レポート>②「戦争と平和」の戦後史(1945~1946)②『婦人参政権の獲得 ■『金のかからない理想選挙』『吉沢久子27歳の空襲日記』『戦争ほど人を不幸にするものはない』 (市川房枝、吉沢久子、秋枝蕭子の証言)
「戦争と平和」の戦後史(1945~1946)② 片野 勧(フリージャーナリスト) …
-
-
『100歳以上の高齢者 全国で9万9000人余 で55年連続で過去最多』★『日本は世界一の百歳長寿者大国で、米国の約2倍、ヨーロッパ各国の6倍』★『 <百歳以上元気で活躍した女性百寿者からの言葉クスリ百選>』
<百歳以上元気で活躍した女性百寿者からの名言(言葉クスリ)百選> 108歳 蟹江 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(198)ー『日本敗戦史』㊱『来年は太平洋戦争敗戦から75年目―『日本近代最大の知識人・徳富蘇峰(「百敗院泡沫頑蘇居士」)の語る『なぜ日本は敗れたのか・その原因』②―現在直面している『第二の敗戦』も同じパターン』
2014/12/03 /『ガラパゴス国家・ …
-
-
★記事動画リバイバル『鎌倉カヤック釣りバカ/筋トレ/海上禅/日記」で百歳チャレンジ!』★『鎌倉ロハス・地産地消・釣ったカワハギを和食の絶品「カマクラ・健康カワハギ茶づけ」にして、100歳めざせ
2014/11/18 百歳学入門(102)記事再録 「鎌倉 …
-
-
世界が尊敬した日本人ー『世界のミフネ』となった国際スター・三船敏郎』★『世界で最も有名な日本人映画監督は黒澤明だが、黒澤とコンビの三船敏郎への評価が日本ではあまり高くないのが不思議である。』
2009/12/27 「世界が尊敬した日本人」記事再録再編集 前坂 …
-
-
日本リーダーパワー史(728)ー1945(昭和20)年8月『終戦』での最も感動的なスピーチー『出光佐三の『玉音を拝して』(8/17)『順境にいて悲観し、逆境にいて楽観せよ』●『活眼を開いてしばらく眠っていよ』
日本リーダーパワー史(728) 記事再録ー日本リーダーパワー史(179) 『国難 …
-
-
『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ㉓ 』『ニューヨークタイムズ』(7/10)が日ハム・大谷投手 を取り上げ日米野球論を展開、すごいね
『F国際ビジネスマンのワールド・ …
