日本リーダーパワー史(127)空前絶後の名将・ 川上操六⑱ 国難・日露戦争の勝利の方程式を解いた男

領土拡張主義のゴリゴリの帝国主義時代なのである。
日本の10倍以上の陸軍最強国・超大国ロシアの侵攻を打ち破るため、まさしく『日本のモルトケ、諸葛孔明』となって獅子奮迅の活躍を、
一切秘匿して静かに潜行して、その参謀力を果たしたのである。そのため、政治家のように国民に広く認知されることはなかった。
明治二七年になって日清戦争が勃発すると、川上の采配よろしく日本軍は連戦連勝で清国を打ち破り、アジアにおける日本の躍進を世界に示した。
それは偶然のたまものではなく、川上の用意周到な準備と、桂、川上、児玉の三本の矢、文殊の智恵、日本のトップリーダーたちの
インテリジェンスの賜物であった。
日清戦争では川上が実質的な参謀総長として、陸海両軍を指揮したのである。太平洋戦争での陸海軍の対立、抗争と参謀本部、軍令部の2本だて、バラバラとは大違いの見事な統率力である。
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