前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『Z世代のための  百歳学入門』★『日本超高齢者社会の過去から現在の歴史②』★『80年前までは人生わずか50年だった日本』★『創造力は年齢に関係なし、世界の天才老人、夭折の天才少年の年齢調べ』

      2024/10/19

 百歳学に学ぶ健康長寿

前坂俊之(静岡県立大学名誉教授)

昭和最高のジャーナリスト・立花隆(80歳)の話では

「立花隆もその読書論で言っていますが、百歳になると脳の機能が相当低下していると思われるでしょうが、そうではないんです。これは個人差が大きく、健康な人の脳は、六十代の脳と変わらない。もちろん老化はあります。物忘れは激しくなったり、人の名前が出てこなかったりするのはごく小さな脳硬塞が起こっているからです。

しかし、脳は精緻な構造なので小さな脳硬塞はすぐにバイパスが通って機能が保つ。使えば使うほどそういうバイパスができる仕組みで、脳はとことん使うほど、老化しないのですね。教訓は、脳は惜しまず使えって言うことですね。平櫛翁の、<実践、実践、また実践。挑戦、挑戦、また挑戦・・>ではないが、脳を使って使って、使いと倒せ、知恵をしぼって絞って、しぼりつくせというのが、知的『セントナリアン』の秘訣というところですね」

『たしかに、その要素は大きいですね。年輪を重ねることによってますます円熟する、若い天才のインスピレーションから、それをまと整理する巨大な作品は年令の積み重ねによって生まれてきます。体力は衰えても、精神力はますます熟成して、巨木になるのです。

科学分野でも、73歳でなくなったダーウィンも最大の事業「種の起源」を出版したのは50歳のとき、最後の重要な論文『ミミズの土(その土壌の改良作用』)は亡くなる1年前の72歳です。

78歳という長寿だったガリレオ・ガリレイは17世紀の自然科学に大きな影響を与えた地動説の『天文対話』を68歳で出版、それ以上に科学史上画期的な「新科学対話」を最晩年の74歳で発表していますね。いずれも遅咲きの天才で、条件反射で有名なパブロフは八十七歳で亡くなるまで、二十代の情熱と勇気を最期まで持続させたといわれます』

  • 創造力は年齢に関係なし、世界の天才の年齢調べ①
  •  
  • ダビンチから音楽家、カントまで

『まだまだあるよ。ミケランジェロがサン・ピエトロ大聖堂を設計したのは八〇代になってからだが、88歳で死ぬ前日まで彫刻をしていといわれる。91歳でなくなったピカソも絵画から、陶芸、彫刻、その融合とジャンルを広げて、一段と高い境地から3万点以上という驚くべき多作を、特にその晩年から死ぬまで多数の作品を残したことは知られているよね。

イタリア・ルネサンス期の巨人・万能の天才 レオナルド・ダ・ヴィンチが「モナ・リザ」を書いたのは五十四歳、ミケランジェロの最大の構想はレンブラントの傑作も五十歳以後のものである。日本でも広重(62歳)、雪舟(87歳)、北斎(88歳)富岡鉄斎(87歳)など、高齢において名作を残し、横山大観(1868―1958、79歳)の大作「生々流転」も55歳の時の作品ですよ。

音楽家はモーツアルトのような確かに、夭折の天才も多いですが、高齢でも名曲を作った作曲家も少なくない。ヘンデルは名曲「メサイア」を56歳で作り、ハイドンの傑作「創造」は六十四歳の時、トランンペット狂想曲も六十九歳の時。

ベートーヴェンの代表的な交響曲は、四十五歳から亡くなる五十七歳の12年間に、耳が全く聞こえなくなる中で連続的に創造力が泉のようにあふれ作曲しています。ヴェルディ(イタリアオペラ作曲家 88歳没)の「アイーダ」は六十歳すぎ、ワグナー(69歳没)の「パージファル」は68歳の時の作です。決して若いときに名曲が出来るものではなく、人生の円熟期にこそできるのです。

●創造力は年齢に関係なし、世界の天才の年齢調べは(2)

世界文学でも同じで、ゲーテが『ファウスト』の第二部を完成したのは、晩年で亡くなった82歳の翌年に発表している。セルヴァンテスが「ドン・キホーテ」を完成したのは57歳、イプセンも最高の戯曲を書いたのは60歳をすぎてからで、ユーゴー、ゲーテ、トルストイ、ヴォルテールらの文豪も晩年になるほど名作、代表作を書いています』

『ドイツの哲学者イマニエル・カント(1724-1804)は80歳で亡くなっていますが、日本の哲学にも一番影響を与えた人物ですよね。彼は毎日夕方、一定の時間に、一定のコースで町を散歩して、その道は「哲学の道」と呼ばれました。カントの散歩は時計の時間に合わせたように正確で1分もの狂いもないといわれたほど。森や、戸外に出て散歩して、気分転換すると頭もスカッと爽快になって、新しいアイディアや思索が次々に沸いてくる。

彼はもともと虚弱な身体で散歩は健康を保つために規則正しく継続されて、夜は午後十時の十五分前に仕事を止めて、必ず十時に就床して、睡眠もたっぷりとる生活を習慣化していたといわれています。彼の健康長寿の秘訣はこの散歩とその間の思索、熟睡だったのです。歩いて、散歩する。足と頭は連動して血液の循環が活発となって頭に刺激を与え、脳の働きを向上させるんですね。
そうした晩学、晩成によって、四十六歳でケーニヒスベルク大学の教授となり、五十七歳で『純粋理性批判』、六十四歳『実践理性批判』、六十六歳『判断力批判』の哲学三部作の名著はライフワークを著作しているんですね。

映画王・「喜劇の天才」とうたわれたチャーリー・チャップリン(88歳)と長寿ですが、晩年まで、元気で旺盛な制作欲を示して、63歳で名作『ライムライト』では音楽まで作曲し、68歳で『ニューヨークの王様』最後の作品は監督だけですが『伯爵夫人』〔カラー作品〕を78歳で完成させていますよね』

o以下の資料写真は「鎌倉小町通り」=鶴岡八幡宮への寺町通りです)

 - 人物研究, 健康長寿

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『 地球の未来/2018年、世界の明日はどうなる』ー「2018年はAIが最重要になる」(MITメディアラボの伊藤穣所長)★『人工知能やロボットには奪われない「8つの職業」』★『AIが人類を超える意味—カーツワイルの予言』★『 レイ・カーツワイル 「加速するテクノロジーの力」(動画)』★『 レイ・カーツワイル:今後現れるシンギュラリティ(動画)』

 『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 2018年の世界経済、社会はどうなるか …

no image
日本リーダーパワー史(493)『長期化する日中韓の対立を 百年前の『アジア諸民族の解放の父』-『犬養木堂伝』を 読んで考える」

       日本リ …

昭和戦前期に『言論の自由」「出版の自由」はあったのか→谷崎潤一郎の傑作「細雪」まで出版を差し止められた『出版暗黒時代』です①

昭和戦前期に『言論の自由」「出版の自由」はあったのか→ 答えは「NO!」ーー19 …

no image
日本メルトダウン(943)『人口減少、移民受け入れ拒否で、あえて死を待つ日本』●『労働人口減と移民受け入れ』●『「日本経済の問題は人口問題」移民受け入れ以外に成長不可能と海外紙』●『誰が「円」を殺したか? これから日本国民が味わう塗炭の苦しみ』●『移民ビジネスの経済効果は20兆円!? 専門家に聞いた』●『若者の精子減少が深刻化、親世代の半分か…原因はサラダ油などの植物油、生殖機能低下』

日本メルトダウン(943) 労働人口減と移民受け入れ https://vpoin

no image
日本リーダーパワー史(73) 辛亥革命百年⑫インド独立運動を助けた頭山満(ジャパンタイムズ評)

日本リーダーパワー史(71) 辛亥革命百年⑫インド独立を助けた頭山満 <ジャパン …

no image
日本リーダーパワー史(402)●『原発廃炉国難に当たり<原発ゼロ>にリーダーパワーを発揮できるのは小泉元首相しかない

    日本リーダーパワー史(402) …

百歳学入門(215)-「ジャパンサッカー『新旧交代の大変身』★『パスは未来(前)へ出せ、過去(後)でも、現在(横)でもなく・』(ベンゲル監督)★『老兵死なず、ただ消え去るのみ、未来のために』(マッカーサー元帥)

2018/10/31 日本リーダーパワー史(951)再録、改変 老生はもうとっく …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(142)再録★『異文化コミュニケーションの難しさ― 「中華思想」×『恨の文化』⇔『ガマン文化』の対立、ギャップ➃『『感情的』か、論理的か』★『中国の漢民族中心の「中華思想」華夷秩序体制)」 ×韓国の『恨の文化』(被害妄想、自虐 と怨念の民族的な情緒)⇔日本の『恥の文化』『ガマン文化』 『和の文化』のネジレとギャップが大きすぎる』

2014/06/17  /月刊誌『公評』7月号の記事再録 中国の漢民族 …

no image
 日本リーダーパワー史⑭ 明治以来の初めての本格的な政権交代、民主党の誕生と3年前の小泉ミーイズム劇場の・・・

  明治以来の初めての政権交代、民主党の誕生と3年前の小泉ミーイズム劇 …

no image
「少子超高齢社会」は「青少年残酷・老害社会」ー横井也有の<江戸の老人8歌仙と老害>で自戒する

 百歳学入門(83)   ▼「江戸の老人8歌仙と老害」 &n …