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『オンライン講座/日本は新型コロナパンデミックを克服できるのか(下)』★『欧米紙はIOCを「ぼったくり男爵」と大批判』★『「無観客大会」へ 会議は踊る、されど決せず』★『「ホテルに缶詰め、食事はカップ麺と欧州選手団から非難殺到」』★『スペイン風邪の苦い教訓』★『「大谷選手の100年ぶりの快挙」』

      2021/06/28

『オンライン講座/日本は新型コロナパンデミックを克服できるのか(下)』

               前坂 俊之(ジャーナリスト)

  • 欧米紙はIOCを「ぼったくり男爵」と大批判

「米ワシントポスト紙はIOCのバッハ会長を「(金取りの)ぼったくり男爵」と批判して、日本政府に五輪開催を中止して「損切りせよ」との記事を掲載した。このためバッハ会長の5月17日の来日は延期に追い込まれた。IOCは国際機関でもなくヨーロッパ貴族、スポーツ貴族が牛耳る金持ち集団で、開催国の財政を搾取の商業オリンピック団体に過ぎない、と批判。同時に開催国日本のワクチン体制の落第生ぶり、毅然としない態度についても批判している」

「またワシントンポスト紙は「世界的なパンデミックの最中に国際的メガイベントを開催するのは非合理的な決定だ」。

米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)も「スポーツイベントはスーパースプレッダー(感染拡大)になるべきではない。世界的な公衆衛生上の危機の際には、致命的な結果をもたらす可能性がある」と警告。しかし、「金、金、金のIOCなどの主催者は公衆衛生のために自分たちの利益を犠牲にするつもりはない」と五輪開催をに上げている」

  • 「無観客大会」へ 会議は踊る、されど決せず

  • 「無観客大会にする」方針の日本組織員会に対してIOCは「観客の決定は6月まで待っ」と先延ばしに、日本側はやきもきし「1日も早く決定しないと国民が納得しない」「途中経過も説明すべきだ」との声も組織委員会の中から批判もから出ている。しかし、「会議は踊る、されど決せず」の最悪の状態がズルズル続いているわけだ」。

  • 「一番の問題点は五輪開催による参加選手、コーチ、IOC関係者、メディア関係も含めて約10万人を東京に1極集中させて、スーパースプレッダー(感染拡大)を防ぐことできるのか、という点ですね。5月、ブルガリアで開催された世界レスリング大会ではマスク着用を守らない外国選手、審判が多く、日本、韓国チームで何人もの感染者が出たという。出場選手のルールブック、大会関係者のガイドラインにしても入国する何万人に対してどこまで徹底できるのか。これまでのあいまいで不明確な日本ルールでは、東京発スーパースプレッダーを完全に防げるのかとの疑問が残る」。

「その点について、遅まきながら5月13日に出場選手、関係者、IOC関係者、政府招待者が何人ぐらいが入ってくるのか、五輪組織委員会の武藤敏郎事務総長が発表した。入国する大会関係者は、約9万人以下で延期前の計約18万人の半分になる見通しです。約1万5千人の選手数は以前と変わらない。この人数が決まれば輸送、宿泊などのロジスティクス(兵站)がやっと準備できるわけですね。

菅首相はこの約9万人のIOC、各国VIP,プレスの入国者に対しも、①感染防止の行動制限に違反した場合には、大会参加資格を剥奪する強制退去を命じる。

②「一般の国民と違う<動線>で行動してもらい、宿泊のホテルも指定して国民と接触しないようにするなどの厳重体制を対策をとる―と言明している」。

「しかしね。このきびしい行動制限、毎日のPCR検査や、罰則づくめには選手たちも驚き「海外メディアは「ルールブックは疑問だらけ」で大混乱必至と批判の声を上げている。

「チームスポーツで1人の選手が陽性反応を示した場合、チーム全体を隔離するのか」「選手がメダルマッチの朝に陽性反応を示した場合、選手の置き換えはどうするのか」「日本入国後、空港でコロナ検査の結果待ちで5時間かかった」などなど批判が噴出している。

「ホテルに缶詰め、食事はカップ麺と欧州選手団から非難ごうごう」

「今月、東京で開催された飛び込みの選手権では「ホテルに缶詰めで、食事はカップ麺…欧州選手団が怒った五輪前大会の低レベル」

https://news.yahoo.co.jp/articles/70390ba6e89f401d72f68b643c2ef0ed4654d254

で非難ごうごうと伝えているよ。

  • 「空港内で選手をほったらかし」  「大会の運営スタッフがゲートまで迎えに来ず、ガイドラインペーパーも配られず、迷子になった。

  • ホテルでは外出や他の階にも行けない「缶詰め状態」 24時間の監視員つき。選手たちは競技参加どころか精神が病んでしまった。

  • 食事は「揚げ物ばかりの弁当とカップ麺ばかり」 選手に必要なフレッシュな野菜や果物が何もない。タンパク質もない」などなど悪評サクサクで低レベルとして開催国落第点がつけられたのです。

本大会ではこの100倍以上の選手団が入国するわけで果たしてできるのかと疑問が大きくなってきた。それと気になるのは日本側の態度がまるで「やる気がなかった」と受け取られている点です、たしかに士気を著しく低下しているね」。

 

 ●「スーパースプレッダー(感染拡大)についてはスペイン風邪の苦い教訓があるよね。

スペイン風邪は第一次世界大戦下の1918年3月、米国カンザス州の陸軍基地で発症、米軍の欧州戦線投入によりヨーロッパ全土、米国からアフリカ、中東、中国、インド、日本に広がった。これが第1波です。問題は第2波で戦争が終結して各国の兵隊が続々戦線から自国に帰還してパンデミックを世界に再拡大したのですね。この第2波で死者が急増し世界で5億人が感染し、4500万人もの死者が出した。日本でも2400万人が感染し、39万人が亡くなったのです。(速水融著『日本を襲ったスペイン・インフルエンザー人類とウイルスの第一次世界戦争‐』(藤原書店)

東京五輪はこのスペイン風邪の第2波のスーパースプレッダー(感染拡大)となるのではと世界の専門家は警告している」。

「大谷選手の100年ぶりの快挙」

「ここで、ちょっと話題をかえましょうかね、

連日、数字の増減に一喜一憂するコロナ騒ぎの行動制限で私はすっかりコロナうつ病にかかりましてね。そんな憂鬱な気分を一掃してスカッと明るい勇気と元気を与えてくれたのが「二投流」で大活躍している大谷翔平選手(26)です。ベーブ・ルース以来の100年ぶりの快挙を成し遂げ、日本中がわいていますが、私もテレビにかじりついてコロナを吹き飛ばす大谷のホームランに元気モリモリの回復薬ですね(笑)」。

「確かにね。大谷の挑戦は素晴らしい。しかも「2刀流」から「投打走守」4東流の万能選手で大リーグを変えている。日本人に最も欠けているのは勇気をもって挑戦するというベンチャー精神、ですね。米メディアでは「ミケランジェロ」「レオナルドダビンチ」と並ぶ天才との評もありましたが、これは大げさすぎるにしても、大谷が前代未聞の勇気ある挑戦をしていることは間違いない。世界の大舞台に勇気をもってチャレンジする政治家、経済人、青年がもっと出てきてほしいね。コロナでますます内向きになっている日本人に、毎日喝を入れてくれる大谷選手に感謝ですね」

「メジャーリーグでは「野球のデータ革命」が進んでいる。AI、ビッグデータ、テクノロジー、データサイエンス、バイオメカニクスを用いて数値化、可視化して投打の戦術、選手育成、体力強化、経営強化にも活用している。「一方、日本の野球は100年前の甲子園高校野球の発展が母体となっており、投げすぎ、猛練習のスポコン主義。メディアの大谷1点集中の集団的過熱取材がますますエスカレートしている。

かつて、日本メディアの集団的過熱取材によってイチローとマリナーズチームメイトとの間でギャップが生じたといわれる。好漢・大谷選手のためにもこの点をメディアも自戒してもらいたいね。」

「そこがスポーツだけでなく社会政治経済文化の根本的に日本と違う点ですね。米国は多民族多文化国家に対して日本はドメスティックなほぼ単一文化国家で、実力主義対学歴重視社会、IT企業対アナログ企業と大違いだよ。大谷選手のような挑戦する青年、ベンチャー企業がが育たない社会、教育システムです。国際社会で活躍する人材が少ないのが日本衰退の原因の1つですね」

  • 五輪開催・中止の今後はどうなる

「防衛省は5月17日から東京都と大阪府でのワクチンの予約を開始した。電話による通話パンクを防ぐため、インターネットの専用サイトのみで受け付ける。接種は24日から、自衛隊員などによって行われるが、1日の最大接種人数は東京で1万人、大阪で5000人を見込み、全国では1日100万回の接種を行い希望する高齢者(3600万人)に対し、7月末までに2回の接種を終える方針を示している」。

「土壇場に追い込まれた菅首相は政権の命運をかけて起死回生の「ワクチン接種総動員体制」に打って出たのです。

 「私自身が陣頭指揮で、接種加速化を実行し、絶対に7月中に終わらせる」と大号令をかけた。自衛隊を動員し、内閣―厚生労働省―総務省を動員し「地方支援本部」を設置、総務省の課長補佐級以上の職員が一斉に市区町村の首長らに電話し、事情聴取した。 すると、市区町村と地元医師会との連携協力に問題があることがわかり地元の自民党に要請して医師会を動かして昔風の言葉で言えば「挙国一致」の「総力戦」を展開したのです。

「これまでの遅々として進まなかった接種体制作りも、この菅首相の鶴の一声で進展し、 5月12日の時点では全国1741市区町村のうち、約85%が7月末までに高齢者接種を終了できるとの見通しが出てきたのです。これまでのワクチン接種率最低国の汚名が返上できるのか、どうか見ものですね」

 「本誌が出るのは6月15日頃ですね。この1か月前の現在(5月15日)で予測しますと、開催か中止の分かれ目は5月末での感染状況が「「ステージ2」「(漸増)に向かうことがリバウンドを防ぐために重要だ」と尾身茂会長は発言」しているので、5月31日に東京などの数字が下がっていなければ開催中止の世論はますます高まってくるでしょう。

それに加えてワクチン接種のスピード、進捗状況が目標通リ順調に進んでいなければ、国内外で中止論はさらに高まる可能性が高い」

「それに世界でのインドへ変異株によるリバウンドがさらに拡大すれば、そんな感染拡大国へは行かないという五輪不参加国、選手も増えてくる可能性もある。そうすれば無観客大会となるので、五輪を開催しても参加国の少ないさびしい大会となる可能性もある。

いずれにしても、6月初めにはIOCと日本側の最終的な話し合いがあるので、開催場合の参加、不参加国の数も大会ガイドラインの問題なども最終決定されると思います。東京都、組織員会の内部で「開催中止の動きがある」と度々報道されているその実態も姿が見えてくるでしょうね」

「地球環境にやさしい五輪をスローガンに進められてきた東京五輪ですが、今回のコロナ禍の中での開催中止問題をめぐって「金、金の商業オリンピック」「地球環境破壊」「開催国を財政破綻に追い込む五輪」であることが暴露されたね。「経済発展、国家成長追及の開発型五輪開催が終焉を迎えたといえるでしょう。時代はコロナ共生社会に突入しており、従来型の三密主義、東京のように一極集中型の過密マンモス都市の終焉を同時に迎えてきた。「テレワーク社会」「IT分散型、サステナブル社会」(持続可能な社会」)に急速に転換している。もう元には戻れない。時代は変わった。日本はそのことに気が付いていない。この流れからどんどん遅れているよ」

つづく

オンライン講座/日本は新型コロナパンデミックを克服できるのか(上)』★「インド変異株で五輪開催か、中止の瀬戸際に(上)」★『「死に至る日本病」の再来か』★『3度目緊急事態宣言再延長(5月末)』★『死に至る日本病」の再来か』(5月15日までの状況)★『菅首相のリーダーシップとインテリジェンス(見識)』★『SNS上で「玉砕五輪!」「殺人五輪」の非難合戦』

https://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/44571.html        

 - 人物研究, 健康長寿, 戦争報道, 現代史研究

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