前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『リーダーシップの日本近現代史』(256)/ ブリヂストン創業者 ・石橋正二郎(87歳)の『「 よい美術品を集める」「庭を作る」「建築設計をやる」この3つの楽しみを楽しむことが私の一番の健康法』

   

 

 

  知的巨人たちの百歳学(115)記事再録

石橋正二郎(87歳)の

①子供の時の弱かった体をいたわることで、今日の健康をかちえた。

②「 よい美術を集める」「庭を作る」「建築設計をやる」この3つ「楽しみを楽しむ」これがいちばんの健康法

 

ブリヂストン創業者 ・石橋正二郎

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%A9%8B%E6%AD%A3%E4%BA%8C%E9%83%8E

石橋正二郎と社会事業

http://www.ishibashi-foundation.or.jp/founder/

 

 石橋正二郎 (明治二十二年・1889八八九~昭和五十一年・1976) は、ブリヂストンの創業者。17歳の時に足袋(タビ)類の仕立物業「志まや」を継いでから、世界トップのタイヤメーカーであるブリヂストンへと発展させるまでの苦闘は、いまや伝説化している。

「私は、いままでいったん手を結んだ取引銀行をかえたことはない。損をしても借りたカネは返し、金利はちゃんと支払った。いかに苦しくても、約束の期限はかたく守って、先方には絶対に迷惑をかけなかった。これは融資を受ける者の当然の在り方だが、この当然が大変な信用を受けた。仕事に必要なカネはいつでも貸してもらえたので、事業の拡張には幸い何の不自由もなかった」

「資本が足りなければ、人一倍の努力でいこう。商品の名が売れていないならば、誠心誠意、いっそう実質的な内容でいこう」

「弱かったために」

私はいささかの健康自慢で60代、70代になっても、みんなから若い若いといわれ、自分でもそのつもりになっています。しばしば人からも親子を取りちがえられることがあるほどで、いよいよ自信をつよめています。

「若い」という自信は、若くあることがもっとも大切なようです。よく何か特別な健康法でもと問われますが、それには何も変わったことはありません。

しかも、何も変わったことがないのが、またきわめて大切なことのようです。

私は幼少のころ胃腸がひじょうに弱く、小学生時代は病欠ばかりしていました。そんなことから、私は大変用心深くなり、暴飲暴食せず、酒は客相手の時だけブドウ酒を少量、煙草は一本もすうたこともありません。

日に一回ないし二回はパン、米はあってもなくてもよく、肉は好きですが、できるだけ野菜や海草類をとるようにしました。つまりは弱かった体をいたわることで、かえって私は今日の健康をかちえたのです。

「楽しみを楽しむ」

私には、大体三つの大きな楽しみがある。

  •  よい美術を集めること、
  • 庭を作ること、
  • 建築設計をやること。

どれもこれも、自分一人で楽しむのではなく、みんなと一緒に楽しむことを、楽しみに楽しむのである。

美術のコレクションは美術館を広く公開して、人にみてもらうものだし、庭作りはできるだけ美しく、大規模にして来園者によろこんでもらうのが最終日的となる。

建築に至っては工場、オフィス、住宅、会館、倉庫、宿舎、その他なんでもござれである。むろん細部にわたって自分でやれるわけもないが、公私の関係で、私は今までに何十万坪かの各種建築を設計いじりで楽しんできた。おそらく専門家でもこの坪数にはかなうまいと思っている。

私は何事にもコリ性で、一度それに取りかかると他の一切を忘れてひたむきになる。楽しさが二倍にも、三倍にもなると共に、気分の転換にもよろしく、ひいては「楽しみを楽しむ」これがいちばんの健康法にもなっている。

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, IT・マスコミ論

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー史(721)『強中国夢』(中華思想単独覇権主義)をめざす習近平共産党政権は「近代中国の父・孫文」の『覇道より王道をめざせ」という日本への遺言を読み直さねばならない。<孫文「大アジア主義」の演説全文を再録>②

   日本リーダーパワー史(721) (再録)日本リーダーパワー史(204)『辛 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(311)★『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』㉞ 『自立』したのは『中国』か、小国「日本」か」<1889(明治22)4月6日の『申報』☆『日本は東洋の一小国で.その大きさは中国の省の1っほど。明治維新以後、過去の政府の腐敗を正し.西洋と通商し.西洋の制度で衣服から制度に至るまですべてを西洋化した。この日本のやり方を,笑う者はいても気にかける者はいなかった』

    2014/08/11 /中国紙『申報』から …

no image
日本最長寿の徳川家三代の指南役・南光坊天海(108歳)の養生法とは・・・<百歳仙人・超人術>

日本最長寿の徳川家三代の指南役・南光坊天海(108歳)の養生法          …

「百歳・生涯現役学入門(108)100歳でロッキー山脈を滑った生涯現役スキーヤー・三浦敬三氏は三浦雄一郎のお父さん

「百歳生涯現役・ウルトラスーパー老人入門(108)   白銀に描く100年の夢の …

no image
日本リーダーパワー史(64) 名将・川上操六⑩の『最強のリーダーシップ』とは(2)

日本リーダーパワー史(64)   名将・川上操六⑩の『最強のリーダーシ …

 『 新選/ニッポン奇人・畸人・貴人・稀人・伝伝伝』② 『泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常な潔癖症・』●『封筒が手を離れてポストの底に落ちても、まだ安心出来ない。原稿がポストの周囲に落ちていないだろうかと不安に襲われて、三回はポストの周囲を回わり、最後にもう一度振り返って見る』

 『 新選/ニッポン奇人・畸人・貴人・稀人・伝伝伝』② 『泉鏡花・幻想文学の先駆 …

「6年前の鎌倉カヤック釣りバカ動画日記」再録-『地球環境異変はますます深刻化」★『豊穣の鎌倉海も海生物が激減、魚クンたちは逃げ出してしまったよ』●『米離脱後のパリ会議の行方はどうなる』

   2017/12/27  「湘南海山ぶらぶら日 …

no image
日本メルダウン脱出法(641)「日本と過去:消化されていない歴史」(英エコノミスト誌)「歴史が如実に示す中国・ロシアの危険度――民主主義化することはない」など9本

日本メルダウン脱出法(641)   ●『中国人自身も懸念する中国経済“急減速”の …

no image
速報「日本のメルトダウン」(507)「2014年はバラ色の年に」「愚かな成金国、日本のとるべき道、大富豪の老人が職探しをするような」

   速報「日本のメルトダウン」(507)   ◎ …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(96)記事再録/『日本国難史に見る『戦略思考の欠落』(30) 『川上参謀総長のインテリジェンスと人事抜擢の要諦』日露戦争前、田中義一(後に首相)をロシアに派遣,徹底調査を命じた(1)

     2016/01/14日本リーダ …