前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(541)サッカーアジア杯のUAE戦での敗北に『死に至る日本病』を考える①

   

 

日本リーダーパワー史(541)

①サッカーアジアカップの準々決勝UAEでの敗北ぶり、

➁同時進行中のイスラム国人質事件での右往左往ぶり、

➂積年の病弊「農協改革を」一挙断行できない自民党の怠慢に共通する

『ガラパゴスジャパン病』(『死に至る日本病』)を考える①

              前坂俊之(ジャーナリスト)

1/23日夜、サッカーアジアカップでの準々決勝UAE戦を見ながら、ブラジルWカップ結果惨敗同様の既視感を覚えた。Wカップの惨敗について、サッカー連盟はその敗戦責任に頬かぶりして、総括もせず、早々にアギーレ監督を身体検査もせずに選んで丸投げ、その後に同監督の疑惑が浮上したがこれも、問題先送りの無責任に終始した。本田以下の選手もほぼそのままに、今大会に臨んだ。

これは誰もが指摘している事だが、日本サッカーの勝てない最大の要因は絶対勝つための戦略、戦術がないためである。

  • シュートを打てない、打っても入らない、決定力の徹底不足、フォワードのストライカーがいないことも長年の宿題だが、先送りされたままで、本気で育成しようとしていない。今回も「シュート35本でわずか1点」のみ。これでは勝てる訳がない。
  • http://www.daily.co.jp/soccer/2013/10/20/0006433146.shtm
  • 野球で言えば、打率0割の三振、空振り打者ぞろいで、空砲と弾丸の真っ直ぐ飛ばない足鉄砲をもって毎回試合に臨み『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』という出たとこ勝負の戦術なのである。
  • 「百発百中の砲一門は百発一中の砲百門に勝る」—これは日本海海戦で有名な東郷平八郎元帥の言葉だが、この猛訓練によって日本海海戦では世界の海戦史上で空前のパーフェクトな勝利、サッカーで言えば30対0の極大差の勝ちをおさめた。この歴史的な故事をもちださなくとも、本田がエースで球の配給役が重点で、香川、岡崎などにも得点力がないのだから、エースストライカー、決定力のある選手を世界中からスカウトして引っ張るしかない。ヨーロッパの各リーグはこれをやっているが、日本では移民政策を拒否している国柄だけに、できないのである。
  • その点で、日本のサーカーは点を取る、結果勝負の攻撃サッカーではなく全員参加型のパス回しのプロセス重視のサーカーなのである。それも横パス、後ろパス、スローパス、ショートパス、ロングボールなし、スピードパスなし、のスローモーな試合運び(これが一番悪い)で、決定的にスピードに欠けており、パスミスを奪われて、一瞬にワンツー、スリーくらいでスピード得点されるケースが多いのは、これまでの負け試合のパターンである。
  • このパス回しサッカー、「決断力なし、みんなでがんばります」サッカーは責任回避のパス回し、結果責任は問われず、負けると「すいません」の謝罪だけですむのがガラパゴス日本の基本システムであり、日本の政治、行政、企業、全般にわたる共通行動形式である。「会議漬け、会議だらけ」「全員、鳩首会議」を長時間ガンバってやれば仕事をした気になっている。「会議は踊る、されど決せず」の典型なのである。パスもヨコパスばかり、自分でドリブルでもロングボーでもゴールをめざし攻撃する決断力、自己責任の敢闘精神に欠ける、得点能力なしの責任回避のパスが多いのである。

つづく

 

「采配的中も…アギーレ監督“終戦”今大会限りの解任決定的」

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/01/24/kiji/K20150124009684580.html?feature=related

「シュート35本わずか1点…アギーレ監督「続けたい」/アジア杯」

http://www.sanspo.com/soccer/news/20150124/jpn15012405040004-n1.htmlhttp://www.sanspo.com/soccer/news/20150124/jpn15012405040004-n1.html

「相手より「良いサッカー」も…本田 精神面の未熟さ指摘「重圧に勝てなかった」

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/01/24/kiji/K20150124009685120.html

 

「◎【記者の目】監督解任先送りも時間の浪費避けるべき」

http://www.sanspo.com/soccer/news/20150124/jpn15012405000007-n1.html

  ◎<ブラジルW杯カップ惨敗も無責任、総括せずー今回の惨敗を招いた↓

山本昌邦「FootBallマネージメント」】日本代表には何が足りなかったのか? 後任監督人事よりも、W杯で明らかになった課題の検証が先決だ!

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39819

↑<前坂俊之のコメント>↑

 山本さん、あなたのNHKでのW杯予想解説で1次リーグ突破は難しくないという希望的コメントを何度も聞いており、岡田元監督同様に『大甘の身びいき発言だな』といつも思ってましたが、惨敗した後の手の平返した次の記事は何ですか。まず、自分の分析力の不足を総括しなさい。国民はちゃんとみているよ

http://www.maesaka-toshiyuki.com/massmedia/376.html

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●『邦人人質事件 解放へあらゆる手段を尽くせ

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150123-OYT1T50168.html

  • <イスラム国人質事件・冷静で客観的な視点を>受動喫煙の死亡者7000人と「人質2人」の命の重みをどう考えるべきか?
  • http://blogos.com/article/104049/

●「米大統領、北朝鮮「いずれ崩壊する」

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H0D_U5A120C1NNE000/

 

[amazonjs asin=”4334034268″ locale=”JP” title=”「言語技術」が日本のサッカーを変える (光文社新書)”]

 - 現代史研究 , , , , , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『Z世代のための独ベルツによる「日中韓」500年史講座③』★『世界からは尊敬され、韓国からは逆恨みされ暗殺された伊藤博文(初代総理大臣)の悲劇』★『日韓コミュニケーションギャップ、反日韓国のパーセプションギャップ(誤解、逆恨み)ルーツがここにある』

  2019/10/21  日本リーダーパワー史(107)記 …

『オンライン講座/独学/独創力/創造力の研究③』★『「鎖につながれた知の巨人」南方熊楠の全貌がやっと明らかに。今こそ地球環境問題/エコロジー思想の元祖・南方熊楠に学ぼう(下)

  前坂 俊之(静岡県立大学名誉教授)   ●[宮武外骨と奇 …

no image
『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉕『大日本帝国最後の日 (1945年8月15日米内海相の不退転の和平と海軍省・軍令部①

  『ガラパゴス国家・日本敗戦史』㉕   『大日本帝国最後の日― (1 …

no image
人気記事再録/日本天才奇人伝②「国会開設、議会主義の理論を紹介した日本最初の民主主義者・中江兆民―②<その眼中には、国家のほかは何ものも影じない。兆民は伊藤博文、大隈重信ら元老連をコテンパンに罵倒す>

                    前坂 俊之(ジャーナリスト) …

no image
 日本リーダーパワー史(755)『日露首脳会談の結果は予定通りの空振り!?』★『安倍の地球儀外交/領土問題願望/期待先行外交対プーチン独裁/国益最重視/非国際外交の対決は長期の延長戦へ』●『  日ロ首脳会談、領土問題は共同経済活動の交渉開始のみ合意』●『プーチンの戦略に完全に振り回された安倍首相…ロシア側の成果ばかり、すれ違い深刻』

 日本リーダーパワー史(755)   日ロ首脳会談、領土問題は共同経済 …

no image
日本メルトダウン脱出法(805) 「 “欧州の頭脳”ジャック・アタリが世界のリスクと新秩序を大予言!」●「国際通貨って何?中国はまだ猛勉強中」 ●「日本発ロボットイノベーションの現実味」●「日本の100億円緑化事業が遊牧民の自然を破壊する」

 日本メルトダウン脱出法(805)   “欧州の頭脳”ジャック・アタリ …

『オンライン/死に方の美学講座』★『知的巨人たちの往生術から学ぶ②-中江兆民「(ガンを宣告されて)余は高々5,6ヵ月と思いしに、1年とは寿命の豊年なり。極めて悠久なり。一年半、諸君は短命といわん。短といわば十年も短なり、百年も短なり』

前坂俊之×「中江兆民」の検索結果 →69 件 #中江兆民 #大石正巳  …

『電子書籍 Kindle版』の新刊を出しました。★『トランプ対習近平: 貿易・テクノ・5G戦争 (22世紀アート) Kindle版』( 2019/09/23 ) 

  2019/09/23    米中二大大国の覇権 …

no image
人気リクエスト記事再録『百歳学入門(198)』100歳現役学入門― 団塊世代は元気な百歳をめざそう, <健康長寿の秘訣はこれじゃ>『「少くして学べば、則ち壮にして為す有り。壮にして学べば、則ち老ゆとも衰へず。老いて学べば、則ち死すとも朽ちず」(佐藤一斎)』

100歳現役学入門― 団塊世代は元気な百歳をめざそう, <健康長寿の秘訣はこれじ …

no image
記事転載/1895(明治28)年1月20日付『ニューヨーク・タイムズ』 ー 『朝鮮の暴動激化―東学党,各地の村で放火,住民殺害,税務官ら焼き殺される。朝鮮王朝が行政改革を行えば日本は反乱鎮圧にあたる見込』(ソウル(朝鮮)12/12)

: 2014年11月4日/「申報」や外紙からみた「日中韓150年戦争史 …