前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『オンライン/東京五輪講座』★『ロンドン五輪(2012)当時の日本のスポーツと政治を考える』★『日本失敗の原因はスポーツ人と政治家の違い。結果がすべて実力のみのスポーツ人に対して、結果責任を問われない政治家、官僚の“無責任天国”なのが大問題!』

   

  日本リーダーパワー史(333<オウンゴール日本の悲劇!>

『新聞のスポーツ面は人間の達成した偉大な記録がのり、政治面は人間の失敗の記録である』

 
            前坂 俊之(ジャーナリスト)
 

2012年この夏、8月はロンドンオリッピックに国民の目は連日くぎ付けになった。私も新聞を熱読した。

『新聞のスポーツ面は人間の達成した偉大な記録がのり、政治面は人間の失敗の記録である』ともいわれる。

正にその通りである。連日のオリンピック報道では世界中の選手たちの勝った、負けた、金だ,銀だと大騒ぎしたが、結果がすぐ出るので、スポーツはスピーディでクリ―ンな世界である。これとは対照的に、消費税法案可決をめぐり、与野党の泥仕合。

野田総理のリーダーシップの欠如で、混乱が延々と続き、これに独島の領有権をめぐる韓国大統領の強硬姿勢など外交対立もかさなり、政治の世界の「スローモ―で、決められない、決まらない失敗政治」に国民の不満は頂点に達した。

この「スポーツと政治」にみる決定的な落差が若者たちの未来への不安を増幅して、「政治とリーダー―シップ」の論議がこれほど高まったことはない。

オリンピックで日本が獲得したメダル総数は(11位、金7、合計38)で史上最高の健闘ぶりを示した。国別メダル数は米国が1位、2位が中国(金38、合計87)、5位が韓国(金13、合計28個)、北朝鮮(金④、合計6)などである。メタル数はその国の国力、経済力にある程度、比例するといわれが、日本の結果はあきらかに国力、競争力の低下を反映している。

最近の世界情勢は先進各国の衰退と中国の超大国化、新興各国の躍進の逆転現象が起こっていることだがまた、中国、韓国、北朝鮮、中央アジアの国々の強さと比べて、日本の弱さが目立った。

8月の竹島をめぐる日韓の外交衝突、男子サッカーの3位決定戦では韓国に2-0で敗れた日韓競争力の格差は金メダルの数に表れている。リーダーシップと決断力(決められない政治とシュートを打たない、守りの日本サッカー)、日本政治の問題先送りとパス回し(それも後ろパスが多く、即座に攻めのぼっていかない、その間にゆるいパスをカットされて、失点するケースが目立った。

なかでも韓国が政治、外交、スポーツでも一枚上手で攻撃的であり、守り一方で得点力のない日本とは違う。韓国サムスンの大躍進とシャープ、パナソニック、ソニーのかってのブランドはいずれも競争に敗れて赤字大転落という日韓逆転現象にもつながっている。

 

日本人の国際会議でのスローモー(何事も遅い)、サイレンス(発言せず沈黙)、スマイル(てれ笑い)、スリープ(居眠り)の4Sの行動パターンが世界から一時、もの笑いの対象となったことがあった。

今はもっと「おとなしい物言わぬ日本人」が増えており、韓国人、中国人の大声でケンカ調で喋りまくるアグレッシブな国民性は外見的には同じアジア黄色人種、文化的には同根同種ではあっても大違いなのだ。

これはサッカーを見ていて常に感じることだが、ここ一番で自分でシュートを打って何が何でも決めてやるぞという気迫、攻撃性が肝心のフォワードに欠けており、今回も3位決定戦で韓国に屈した。この何が何でも勝つ、きめてやるという決定力、リーダーシップこそ、日本人に今一番欠けているものと思う。(8月15日までの原稿執筆) 

 
 
●『黒田がNYで一番エラい!最多16勝黒田がNYで一番エラい!最多16勝』
 
●『忍者イチロー ミラクルっとホームイン』http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20121010-1030519.ht

 

ジラルディ監督も「よく捕った。すごいプレーだ」とたたえた。
 「迷ったときには前に出る」(イチロー)という好判断と、日頃の準備から生まれた好守と言える。試合前の練習では球拾いの際、体の後ろで捕球する背面キャッチなども行う。「(球から)目を離しても捕れるような準備」と言う。だからこそ、球際での粘りを発揮できる。「(背面キャッチは)遊んでいるわけではないので」。その言葉には説得力がある。

 

●『尖閣衝突 どこでボタンを掛け違えたのか 日中交渉の舞台裏
【前篇】
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2262
 
●『尖閣衝突 どこでボタンを掛け違えたのか 日中交渉の舞台裏
【後篇】
2012年10月06日(Sat)
 
 

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『Z世代ための異文化コミュニケーション論の難しさ①』★『日本を開国に向けた生麦事件の発生、その結果起きた薩英戦争を19世紀の「植民地大帝国」の英国議会ではどう論議されたか①ー <英国「タイムズ」文久3年(1863)7月22日の報道、英国民主主義の凄さ>

  2019/11/07  『リーダーシ …

no image
★5『生涯現役/百歳学入門<161>』●「平均寿命」と「健康寿命」 その差が大きい日本の課題』●『「1日1万歩」は間違い? 5000人研究で判明! 「1日8000歩」と「20分の中強度運動」が運動の黄金律』●『なぜイギリスの老人は「貯金140万円」で楽しく生きていけるのか 日本人は定年後を心配しすぎ!?』●『カークダグラス100歳ー未来への道』●『 スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか 幸福度世界1位「北欧の楽園」に学ぶ老いと死』

   生涯現役/百歳学入門<161>   「平均寿命」と「 …

『安倍・トランプ蜜月外交を振り返る①』★『日本リーダーパワー史(979)ー『トランプ米大統領は2019年5月25日夕、令和初の国賓として来日した』★『140年前、日本初の国賓として来日したグラント将軍(元米大統領)が明治天皇にアドバイスした内容とは何か(上)』

    2019/06/16 日 トラン …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(162)』ー『BBCの動画では、橋の崩落現場をカメラマンが決死的に谷底まで撮影』●『石積み職人集団「穴太衆」が語る「熊本城」修復の課題とは!』●『熊本地震、トヨタが生産停止を拡大 電機も復旧に遅れ』●『100円ショップで備える命を守る20品』

  『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(162)』   …

no image
明治裏面史ー明治の国家参謀・黒幕の杉山茂丸の正体は・』杉山ぐらい調法がられる人才は未だかつてない』

  明治裏面史 『伊藤博文・山県有朋・児玉源太郎らを自由に操った明治の …

no image
日本メルトダウン脱出法(869)『消費停滞は消費税のせいではない 増税再延期では解決しない』『消費増税の先送りは自滅への道!』「アベノミクスの失敗」

日本メルトダウン脱出法(869) 消費停滞は消費税のせいではない 増税再延期では …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(129)/記事再録★『日野原重明先生(105歳)』★『92歳の時の毎日の生活ぶりだが、そのエネルギーと分刻みの緻密なスケジュールと仕事ぶりはまさに超人的!

    2018/01/22 &nbsp …

no image
片野勧の衝撃レポート太平洋戦争<戦災>と<3・11>震災⑮ 3/10 東京大空襲から 3/11東日本大震災へ<下>

 片野勧の衝撃レポート 太平洋戦争<戦災>と<3・11>震災⑮ 『なぜ …

日本リーダーパワー史(662) 戦後の大宰相『吉田茂の思い出』を田中角栄が語る。吉田の再軍備拒否のリーダーシップ 「憲法九条があるかぎり軍隊は持たない」 「メシを食うことにも大変な日本が軍隊を持てるわけがない」(動画あり)

日本リーダーパワー史(662) <来年は明治維新から150年。吉田茂没後5 …

日本リーダーパワー史(696)日中韓150年史の真実(2)「アジア開国の父」ー福沢諭吉の「西欧の侵略阻止の日中韓提携」はなぜ「悪友とは交際を謝絶する脱亜論」に逆転したのか『<井上角五郎は勇躍、韓国にむかったが、清国が韓国宮廷を 完全に牛耳っており、開国派は手も足も出ず、 孤立無援の中でハングル新聞発行にまい進した』②

 日本リーダーパワー史(696) 日中韓150年史の真実(2)「アジア・日本開国 …