前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

新刊発売『日本史有名人の家族の物語70人―誰も知らない家庭での姿』 新人物文庫 (667円+税)

      2015/01/02

 
新刊『日本史有名人の家族の物語70人―
誰も知らない家庭での姿』
 
                          『歴史読本』編集部編    新人物文庫  (定価 667円+税)
 
 
家族だけが知っている有名人の素顔
                      
江戸時代後期、清貧の歌人として知られた橘曙覧に、「楽しみは……」で始まる一連の歌「独楽吟」がある。その中の一首。
       
 楽しみは妻子睦まじくうちつどひ 頭ならべて物をくふとき
 
 日常生活のささやかな喜びを素直に詠んだ歌だが、こうした1家だんらんの食卓は、少子高齢化や核家族化が急速にすすむ現代では、どこか懐かしい光景のひとこまになったようだ。
 本書に登場する有名人は、それぞれ強烈な個性を放って歴史に名を刻んだが、家庭ではどんな顔を見せていたのだろうか。ネクタイをはずし、浴衣に着がえて縁側でくつろぐ父や夫の姿を、家族はどう見ていたのだろうか。
 華麗なる大富豪一族から、借金をやりくりする貧乏所帯まで、家族がまきおこす泣き笑いの人生の数々……。意外に知らない歴史有名人のマイホームを、ちょっとのぞいてみよ                      
 
 
■目 次■
 
幕 末
 
 川路聖謀(68歳)▼四人目で得た愛情深い妻との明るい家庭 
 梅田雲浜(45歳)▼夫の志に殉じた妻に支えられる貧乏暮らし I
 武田耕雲斎(63歳)▼幸せな大家族に吹き荒れた天狗党大量処刑の嵐 
 勝 海舟(76歳)▼放蕩無頼の父と妻妾同居の夫に仕えた勝家の嫁 
 河井継之助(42歳)▼気まま者の姑と夫に尽くした忍耐の嫁 
 武市半平太(37歳)▼獄舎暮らしの夫と同じ労苦を身に課した妻 
 吉田松陰(30歳)▼仲睦まじい家族の理解と協力で運営された村塾 
 坂本龍馬(33歳)▼自宅なき夫婦が過ごした変則的な結婚生活 
 山岡鉄舟(53歳)▼布団がわりに着物を脱ぎ産後の床に付き添う夫 
 榎本武揚(73歳)▼男も惚れた江戸っ子幕臣の恵まれた家族達 
 グラバー(73歳)▼妻の家族も呼んだ貿易商一家の幸福な日々 
 高杉晋作(29歳)▼親孝行のつもりで迎えた妻との短い結婚生活 
西郷頼母(74歳)▼龍城当日の家羞数で起きた一族自刃の悲劇
 

明 治

 
岩倉具視(59)▼幽居中の陰謀家の手先となった愛妾と子息たち
西郷隆盛(51歳)↑流罪先の島で暮らした妻子との別離と再会
大久保利通(49)▼鉄血宰相が家庭で見せた、ごく平凡な父親像
福沢諭吉(68歳)▼隠し事のない夫婦親子のマイホーム主義
松方正義(90)▼「自助共済」をモットーに育てあげた十四男六女
 樺山賛紀(84歳)▼子々孫々を国際交流人にした薩摩隼人
 渋沢栄一(92)▼華麗なる財閥一族を悩ませた長男廃嫡問題
 伊藤博文(69)▼奉公に出した一人息子を励まし薫陶する両親
 田中正造(73)▼「天皇直訴」の決行前に妻に送りつけた離縁状
 大山巌(75)▼外国語も飛び交う洋館住まいのハイカラ家族
 陸奥宗光(54)▼獄中や海外から筆まめに送った妻への手紙
 中江兆民(55)▼親子三人で食べ歩きもした奇人パパの子育て 
 東郷平八郎(88)老妻相手に口喧嘩しながら囲碁を楽しむ晩年
 乃木希典(64)▼父譲りの鍛え方で二人の息子を軍人にした夫
 児玉源太郎(55)▼総勢十五人の留守家庭を切り盛りした恋女房瑚
山本権兵衛(82歳)▼結婚前に妻と交わした「円満なる家庭」の誓い 
秋山好古(72歳)▼「女嫌い」と間違えられた克己心の強さ 
森鴎外(61歳)▼子供一人ひとりに無限の愛を注いだ「バッハ」 
夏目漱石(50歳)▼不器用ながら子供たちを真剣に愛した文豪 
幸田露伴(81歳)▼娘に躾けと家事全般を叩き込んだ「明治の父」
正岡子規(36歳)▼不安な闘病生活で実感した「家族団欒」の大切さ 
幸徳秋水(40歳)▼辛い苦労も生きがいとした革命運動家の妻 
樋口一葉(24歳)▼貧困と借金にあえぎながらもクたのしき〃女所帯
野口英世(53歳)▼帰国を切望する母心がかなえた愛息との再会
与謝野晶子(64歳)▼夫への激しい恋情から十二人の子を産み育てた
石川啄木(26歳)▼貧困家庭をよそに放蕩する夫への変わらぬ献身
岸田劉生(38歳)▼死ぬ直前まで措き続けた愛娘「麗子像」の連作
 
大 正
 
高橋是清(83歳)▼波乱万丈の人生を歩んだ夫唱婦随の典型夫婦 (前坂俊之執筆)
原敬(66歳)▼父から教わった政治家の家族としての戒め〃 
新渡戸稲造(72歳)▼愛妻メリーと二人三脚で歩んだ教育と平和への道
鈴木貫太郎(80歳)▼夫を危難から救った「武士の妻」の機転 (前坂俊之執筆)
岡田啓介(84歳)▼義弟と毎食弁当ですます男所帯の首相官邸 
浜口雄幸(62歳)▼晩餐で聞ける父のユーモアが子供たちの楽しみ
芥川龍之介(36歳)▼遺稿に書きとめていた新婚家庭の淋しい光景
若山牧水(44歳)▼旅と酒に生きた歌人に受け継がれた祖父母の情愛
 
昭 和
 
広田弘毅(71歳)▼母の自殺後も東京裁判の傍聴に通う娘たち
米内光政(69歳)▼義父母と同居の留守所帯を守った新婚の妻
斎藤茂吉(72歳)▼「一心不乱に勉強せよ」と叱咤する父の愛
鳩山一郎(76歳)▼政治家一族の礎を築いた教育熱心な母と妻
山本五十六(60歳)▼開戦前夜、病床の妻と家族で囲んだ最後の夕餉 
東條英機(65歳)▼大家族の新婚夫婦を悩ませた母のヒステリー
種田山頭火(58歳)▼母の自殺から始まった一家離散と家庭崩壊 
今村 均(82歳)▼心の隅に宿していた先妻へのつぐないの念 
萩原朔太郎(57歳)▼大都会で夢想したモダンな家庭生活の崩壊 
阿南惟幾(58歳)▼平凡な家庭人にあえて徹しょうと努めた愛妻家 
岡本かの子(49歳)▼自由恋愛も可、異次元を地で行く芸術一家 
栗林忠道(54歳)▼戦死後も遺族の心を励ました「硫黄島からの手紙」 
近衛文麿(54歳)▼自決前夜、子供たちと交わした最後の会話 
江戸川乱歩(70歳)▼妖しい探偵小説の大家は弟妹思いのよき家庭人 
岸 信介(90歳)▼〝安保反対遊び″の孫たちを愉快がる好々爺 
金子みすゞ(26歳)▼放蕩癖の夫から詩作を断たれた末の離婚と自殺 
林芙美子(47歳)▼一家放浪と男性遍歴の果てにつかんだ平穏な家庭 
中原中也(30歳)▼明るく笑う妻と幼子に癒された平安の日々 
湯川秀樹(74歳)▼秀才兄弟の谷間″だった三男を救った母の一言 
萬屋錦之介(64歳)▼元梨園御曹司の銀幕スターが愛した歌劇の星 
石原裕次郎(52歳)▼海の男″が息子に教えたスポーツと酒と映画 
美空ひばり(52歳)▼歌う女声への道を二人三脚で歩いた母と娘 
 

 - 人物研究 , , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(256)/ ブリヂストン創業者 ・石橋正二郎(87歳)の『「 よい美術品を集める」「庭を作る」「建築設計をやる」この3つの楽しみを楽しむことが私の一番の健康法』

     2015/08/19 &nbs …

『オンライン講座/ウクライナ戦争と安倍外交失敗の研究 ➂』『プーチン大統領と12/15に首脳会談開催。三国干渉の侵略ロシアと「山県有朋・ロマノフ会談」の弱腰外交でていよくカモにされた②

2016/09/24   日本リーダーパワー史(738)j記事再録 『 …

「パリ・ぶらぶら散歩/ピカソ美術館編」(5/3日)③ーピカソが愛した女たち《マリ=テレーズ・ワルテル」》

    2015/06/03『F国際ビジネスマンの …

『世界漫遊記/ヨーロッパ・パリ美術館ぶらり散歩』★『ピカソ美術館編⑨」★『ピカソが愛した女たちー画家の精力絶倫振りは、超弩級、地球人とも思えません』

    「ラ・セレスティーナ」、1904年 ピカソ23才の作 …

オンライン講座・百歳現役学入門― 団塊世代は元気な百歳をめざそう, <健康長寿、社会貢献の秘訣は』★「少くして学べば、則ち壮にして為す有り。壮にして学べば、則ち老ゆとも衰へず。老いて学べば、則ち死すとも朽ちず」(佐藤一斎)』

 2018/04/14『百歳学入門(198)』再録 前坂 俊之(ジャー …

no image
日本リーダーパワー史(759)-『名門「東芝」の150年歴史は「名門」から「迷門」「瞑門」へ」●『墓銘碑』経営の鬼・土光敏夫の経営行動指針100語を読む①』★『『日本老舗大企業にとって明日は我が身の教訓、戒語です』

日本リーダーパワー史(759)   名門「東芝」の150年歴史は「名門」から「迷 …

『オンライン米大統領講座/トランプ米大統領の狂乱/断末魔、トランプ支持者が米議事堂に乱入、暴動!』★『1月20日以後はトランプ氏は反逆罪、脱税容疑など10数件の容疑で逮捕か?』★『トランプドタバタC級劇場の終焉』★『バイデン民主主義/修復劇場の幕開け!』

  時代は急テンポで変化する。 後世の人々は「トランプ米大統領の暴走、 …

no image
日本リーダーパワー史(95) 5・15事件で敢然とテロを批判した菊竹六鼓から学ぶ②<ジャーナリストの勇気とは・・>

日本リーダーパワー史(95) 5・15事件で敢然とテロを批判した菊竹六鼓から学ぶ …

no image
『百歳学入門』(166)『大成功した人たちが毎朝7:30前にしている7つのこと』★『 1日に3時間超の公演を次々こなす97歳、金子兜太の力の源泉』●『【書評】残酷な延命治療で「死なせてもらえない」高齢者たち』●『「もういい歳だから」が口癖の人ほど、どんどん老け込んでいく訳』●『目が死んでいる、早期リタイアした人々。その意外なデメリットは』●『10人に1人が100歳以上、イタリア「長寿村」の秘密 研究』●『ピンピンコロリの長野県、長寿日本一の秘密』●『なぜ、世界共通で「男性よりも女性の方が長生き」なのか?』

  『百歳学入門』(166)   大成功した人たちが毎朝7:30前にし …

 『オンライン講座・日本リーダーパワー史研究・山県有朋とは一体何者か!』★『国葬で菅元首相が読み上げた弔辞で紹介された山県有朋が一躍トレンド入りをした』★『政党政治の父・原敬は藩閥政治の元凶・山県閥をどう倒したか』(服部之総の「原敬百歳」を読む)

日本リーダーパワー史(289)「政党政治の父・原敬は藩閥政治の元凶・山県有朋をど …