ジョーク日本史・禅語の笑いはお腹のジョギング③『一笑一若・一怒一老』-一休さんは頓知の名人で不老長寿
2016/03/30
ジョーク日本史・禅語の笑いはお腹のジョギング③
『一笑一若・一怒一老』-一休さんは頓知の名人で不老長寿
前坂俊之
(愚骨散人)
一休和尚は幼名を千菊丸といい、応永元年(1395年)の元日、朝日とともに生まれ出たといわれるが、六歳の時から京都紫野の大徳寺に入れられ、養叟(ようそう)禅師の教えを受けた。
利発な子供で、お経でも手習いでも、記憶力のよいことといったら、他の弟子達が十ぺん習っても覚えられないのを、ただ一度でのみ込んでしまう。年長者の知らないことまで気がついて、師匠の禅師も末たのもしく可愛がっていた。
ある日に蜷川新左衛門というサムライが、獣(けもの)の皮でこしらえた袴(はかま)をはいて大徳寺に訪ねてきた。一休は急いで、
① この寺
の内へ革(かわ)の類は一切禁制なり。もし革の物人らば必ず罰(ばち)が当るべし。
の内へ革(かわ)の類は一切禁制なり。もし革の物人らば必ず罰(ばち)が当るべし。と白紙に書いて玄関に張り出した。新左衛門はこれを見て「お前は革のものは禁制だというが、このお寺にだって太鼓(たいこ)という皮で張ったものがあるではないか。あれは一体どうしたのだ」というと、
一休は少しも驚かず「ご覧なさい。この通り撥(ばち)が当るじゃありませんか」といいながら太鼓をドントたたいて「どうです。あなたにもばちを当てましょうか」とやったので、新左衛門も頭をかいて一言もなかった。
またある日、師匠の留守番をしていると、檀家(だんか)から大きなまんじゆうマンジュウをもらった。
やがて師匠が帰ってきたようなので、そのマンジュウを二つに割って半分を自分のフトコロに隠し、半分を師匠に出すと、師匠はそれを手に取りながら「はてな、月の破片はどこにあるぞ」といったので、
一休は即座に「雲に隠れておりました」と答え、フトコロから出して見せた。まだ十歳の子供としては、まことに気のきいた返答なので、師匠も感心して、そのマンジュウをみんなほうびにやったという。
一休の評判を伝え聞いた時の将軍足利義満(1358-1408)の耳に入り、金閣寺へ伺候(しこうーやってこい)することになった。それは諸大名の列座の前であった。義満はニッコリ笑って「大徳寺の利口な小僧というのはお前か」というと、
一休は
「別に利口でもございませんが、世間には馬鹿が多いと見えまして、私のような者が目立つのでございましょう」
「うむおもしろい。では今日は難題を出すぞ。その方の後ろのツイタテに虎(とら)が一匹いるが、あれを目の前でしばって見せよ」というので振り向 くと、なるほど大きな虎が描いてある。
もちろん縛るわけにはいくはずもない。義満はじめ一座の大名達は何と答えるかと一休の顔を見ていると、別に困った様子もなく、「では縄を頂戴しとうございます」と注文して、縄をうけとると、衝立(ついたて)の横に立って縄を結んで「ではトラを、どなたかそちらから追い出していただきましょう」と、大名達を見回した。
どぎまぎする大名連をしり目に「早く早くトラを追い出せ・・」とせき立てると、義満もポンと膝を打って、大声で「おお一休、さすがじゃ」と感じ入ったという。
関連記事
-
-
記事再録/知的巨人たちの百歳学(136)-『酒で蘇生した「酒仙」横山大観(89)の「死而不亡者寿」(死して滅びざるもの寿)
2015/08/30 /「百歳・生き方・死に方-臨終学入 …
-
-
『リーダーシップの世界日本近現代史』(287)/★『F国際ビジネスマンのリタイア後の世界ぶらり散歩「パリ/オルセー美術館編』★『オルセー美術館は終日延々と続く入場者の列。毎月第一日曜日は無料、ちなみに日本の美術館で無料は聞いたことがない』
2015/05/18 &nbs …
-
-
『Z世代のための歴史クイズ?『世界的歴史学者アーノルド・トインビーが「織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をしのぐ」と評価した日本史最大の偉人とは一体誰でしょうか①??」
『「電力の鬼」松永安左エ門(95歳)は70歳から再出発、昭和敗戦(1945年)の …
-
-
世界が尊敬した日本人● 『東西思想の「架け橋」となった 鈴木大拙(95)』〔禅の本質の究明し、知の世界を飛び回る〕
世界が尊敬した日本人 東西思想の「架け橋」となった …
-
-
F国際ビジネスマンのワールド・カメラ・ウオッチ(203)★『2017/5月、6、7年ぶりに、懐かしのアメリカを再訪した』★『NYでは、コニーアイランドとNathansのホットドッグやシーフード、ブルックリンとイーストリバー、9.11 跡地、Staten島往復と自由の女神、 セントラルパークと5番街、有名教会見学、タイムズスクエア周辺ウオーキングとカフェ巡り。』
6、7年ぶり、アメリかにきてしまいました。5月、GW中なので格安チケットがとれな …
-
-
日本リーダーパワー史(666)昭和の大宰相・吉田茂(89歳)の晩年悠々、政治・長寿健康法は『マッカーサーと昭和天皇の会談が13回、 吉田は合計75回も面会』●『「長生きの秘けつ」は「そりゃカスミを食うこと、いや人を食うことだな」
日本リーダーパワー史(666) 昭和の大宰相・吉田茂(89歳)の晩 …
-
-
「百歳学入門(85)」(60、70洟垂れ小僧、洟垂れ娘へ、ペットだけではなく小林一茶となってスズメと遊ぼうよ
<百歳学入門(85)-湘南海山ぶらぶら日記> (60、 …
-
-
「日本の最先端技術『見える化』チャンネル」★『日本はAI後進国なのか―その現場を見る』』『設計・製造ソリューション展2018(6/21)ーMUJINの『完全無人化・ロボット工場の驚異」のプレゼン』★『「AI・人工知能EXPO2019」(4/5)-FRONTEDの「KIBIT」のプレゼン』
日本最先端技術『見える化』チャネル 設計・製造ソリューション展2018(6/21 …
-
-
知的巨人の百歳学(162)/昭和の傑僧、山本玄峰(95歳)の一喝➀-『無一物・無一文 無所有・一日不働・一日不食』 『力をもって立つものは、力によって亡ぶ。金で立つものは、金に窮して滅び、ただ、徳あるものは永遠に生きる』
知的巨人の百歳学(162) 昭和の傑僧、山本玄峰(95歳)の一喝『無一物・無一文 …
