知的巨人たちの百歳学(135)『一億総活躍社会』『超高齢社会日本』のシンボルー 映画監督・脚本家 新藤兼人(100) 、宗教思想家 西田天香 (96)に学ぶ
2015/11/05
知的巨人たちの百歳学(135)
『一億総活躍社会』『超高齢社会日本』のシンボルー
映画監督・新藤兼人(100),宗教思想家 西田天香 (96)
に学ぶ
-
「仕事をしながら死にたい。それには一人で考える時間と空間と孤独、自由が必要」
100歳 映画監督・脚本家 新藤兼人(1912年4月22日~2012年5月)
95歳にして今なお現役で活躍する世界最長老の映像作家、新藤兼人。老いというものをまったく感じさせない理由は独特の生活スタイルにある。
最愛の妻であった音羽信子を亡くしてからは一人暮らしを続けている。心配する家族が同居を申し出るものの、断り続けている。なぜなら「仕事をしたいからである。私は仕事をして生き、仕事をしながら死ぬものだと思っている。それには自由が欲しい。一人で考える時間と空間が欲しい。孤独であること、それが私の切なる願いである」。
糖尿からポリープまで、老人病といわれるすべてを抱えているが、
「仕事があるから病気は克服しなければならない」と、自ら考案した健康法を実践し続ける。
「規則正しい生活のすすめ」である。6時に起床、7時に朝食。食卓に必ず登場するのがトマトジュースとバナナだ。それから散歩。季節やその日の天気、気分に応じて自宅周辺をゆっくりと1時間ほど歩くが、歩きながらも人々を観察したり、空想に耽ったり、物語を作るなど、無駄がない。仕事先や打ち合わせの場所には約束の時間よりも早めに到着する。
「社会生活を営む最低条件、それは時間を厳守することである」。
時間に関しては自分にも他人にも厳しい。
「気持ちよさが創作の原点」である。部屋にいるときは真冬であろうとも裸足が気持ちよい。この感覚が脳を刺激し、シナリオのイメージを膨らませる。そしていまだに鉛筆でシナリオや原稿を書く。「自分の手で字が書きたいからである」。待たれる新作もこうした気持ちよさから生まれるに違いない。
————————————————————————-
「下座の行で便所掃除を徹底」「真の自由を望むならば、行き過ぎを戒めねばならない」
96歳 宗教思想家 西田天香 (1872年2月10日~1968年2月29日)
滋賀県長浜市の商家生まれ。当地の農民家族とともに北海道に渡って土地開拓事業を行う事業家として西田は20歳で出発した。
だが、開拓事業中に資本家と小作人の間で争議が起こり、西田の生活はこれを機に一変した。人とは何か、欲とは何かなど、西田は争いのない生き方を求道した。
その後、「争いの因となるものは食べまい」と決意し、堂で三日三晩の断食を実践したり、乳児の無垢な泣き声を耳にして覚醒し、「争いなき生活」を基本とする一燈園生活を始める。無一物を原点にして托鉢を基本とする生活であった。中でも下座の行」を徹底して行なった。「下座の行」とは禅でいう「作務」にあたり、掃除、食事、生活全般にかんする作業のことで、特に便所(トイレ)の掃除を一軒ずつ回って頼み込む托鉢での修行である。
明治37年、京都に「一燈園」を創始した。自然にかなった生活をすれば人は何物も所有しない、働きを金に換えないでも許されて生かされるという信条によるもので、懺悔の心を持って奉仕の生活を開始する。やがて、厳しい実践による生き方を記した『懺悔の生活』が大正10年に出版されると、一大ベストセラーとなり、西田の一燈園の名は全国に響き渡った。
だが、西田の願いとは裏腹に世の中は争いが絶えなかった。第一次世界大戦後の国際連盟発足と同時に、平和を願って六万行願と呼ばれる便所の掃除を全国各地で実践、さらに大正末から昭和初期にかけては朝鮮半島、中国東北部、アメリカなどに渡り托鉢を行いながら平和を訴えて「日本のガンジー」と呼ばれるまでになった。
祈りの生活を持続させる中、生活共同体が形成され、昭和4年、京都の山科に光泉林が開設され、西田は96歳までここを拠点に活動を続けた。そこでは今もなお、西田の教えを基本とする生活が実践されている。
関連記事
-
-
「オンライン動画・鎌倉由比ガ浜キス釣り風景』★「鎌倉由比ガ浜で女性アングラーがキス20匹をゲット、すげーね(2022年10月15日午前8時)
鎌倉材木座海岸、由比ガ浜を早朝ジョギングしていると、滑川から100 …
-
-
『Z世代のための昭和政治史講座/大宰相・吉田茂論①」★『<国難を突破した吉田茂(84歳)の宰相力、リーダーシップ、歴代宰相論』★『首相なんて大体バカな奴がやるもんですよ』★『明治と昭和のリーダーの違い、総理大臣バカ論』★『文芸春秋』1962年2月号の「私は隠居ではない」より)』
2011/3/11/福島原発事故があった 半年後の09/22 &nbs …
-
-
百歳学入門(63)「財界巨人たちの長寿・晩晴学②」―出光 佐三、三島海雲、蟹江一太郎、松下幸之助、土光敏夫、岡崎嘉平太
百歳学入門(63) 「財界巨人たちの長寿・晩晴学②」 ―出光 佐三 …
-
-
★湘南海山ぶらブラ動画散歩』/『シーカヤックでオーシャンブルーの鎌倉海でさかなクンとカモメと遊んで昼寝をすれば、すっかりいやされるよ』★『秋の鎌倉海で波と風と青空と太陽とさかなクンと一緒に遊びましょうね』
2019/11/01 記事再録 オーシャンブルーの鎌倉海で …
-
-
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(149)』 「竹田圭吾氏の死去、 ジャーナリストの矜持、 ジャーナリズムのあるべき姿を深い所で考えていた人」
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(149)』 「竹田圭吾氏の死 …
-
-
日本メルトダウン(925)東京都知事選スタート―『猪瀬氏が東京のガン・伏魔殿都議会を告発』●『何よりダメな日本の政治家選び,育て方』『橋下徹氏がいう「政治の実行プロセスを知らない候補者ばかり』
日本メルトダウン(925) 東京都知事選スタート― 『猪瀬氏が東京のガン …
-
-
人気リクエスト記事再録『百歳学入門(195)』-『『超高齢社会日本』のシンボル・『クリエイティブ長寿思想家』の徳富蘇峰(94)に学ぶ➀』★『生涯現役500冊以上、世界一の読書家、著作家の長寿・執筆、散歩術』
2010/09/29の記事再録 『生涯現役500冊以上、世界一の読書家、著作家の …
-
-
<ネット・ブログ・youtuberで生涯現役、百歳長寿を達成する法>『湘南海山、自由勝手のぶらぶらビデオ散歩で、楽しく長生きできるよ』★『鎌倉サプライズ/由比ガ浜からみた『ゴールドラッシュ』サンセット(2018 /12/17pm426)』
2012/02/16 記事再録 <ネット・ブログ・you …
-
-
「4K動画撮影」外国人観光客のための新幹線からの富士山撮影法(2018/12/25,28)-東京から下り新幹線は右側座席、逆の上りでは左座席からなら撮影できる、また、出入り口ドアからも撮影できるよ。冬場(11月―4月)は晴れの日が多くベスト・ビューティフル・MT Fujiを堪能できる。
外国人観光客への新幹線スピード富士山観賞法(12/25am10)ー三 …
