前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

 ●<東京ビッグサイト>ー『経済活性化の切り札の見本市ビジネス』★『日本の最先端技術「見える化」YouTube前坂俊之チャンネルで放送中』★『コンテンツ500本を突破』

   

 東京ビッグサイトー経済活性化の切り札・見本市ビジネス     

https://www.youtube.com/channel/UCUlUkk5d7PPSgYXkXoFgxNg            

私は毎週、「東京ビッグサイト」や「幕張メッセ」などで開催される

「見本市」「国際展示会」を取材に行く。

この「見本市」では日本や世界中の企業、団体、組織、個人が参加したあらゆる産業の新商品の発表、集会、経済、文化、学術、生活などの各種イベント、会議が開かれている

いわば、「ビジネス・オリンピック」、知の最前線、未知のフロンティアが一堂に会しており、こんなにワクワク楽しく、勉強になる取材はない。ジャーナリストにとって最高の「ネタのてんこ盛り」といえる。

10月末には2年に1回の「東京モーターショー2017」(ビックサイト、入場者77万人超)が開催された。幕張メッセでは「シーテックジャパン」(入場者14万5千、うち海外3千人超)、「東京ゲームショウ2017」(同約25万人)など大変な人気である。

このほか最先端の「ドローン」「ロボット」「IoT」「インバウンド」「ナノテク」「最先端医療」「IT農業」から「健康博覧会」「外食ビジネス」などなど新旧のイベントが目白押しである。

メッセとは,もともと中世ヨーロッパの市を意味するドイツ語で,800年前にドイツの商人が産地で仕入れた商品を持ち寄ったのが見本市の始まり。

誰でもが参加できる『産業の自由でオープンスペース』『国際的な商談と交流の場』として、ヨーロッパで広く普及。

ドイツは世界最大のメッセ大国に発展した。いまや、ドイツはEU内の経済・産業の中心地であり「自由で公正な貿易」をけん引している。

欧米各国はドイツにならい「経済活性化の切り札」として見本市ビジネスを推進してきた。

20年ほど前からはアジアで中国、韓国、シンガポールなども力を入れる中で、政財官一体、護送船団方式の「一国経済主義」「輸出大国」の日本は長年、貿易摩擦を起こしてグローバリズムの波にすっかり出遅れた。 

各国のマクロ経済の指標である名目GDPで見てみると、日本は2010年に世界第2位から中国に抜かれて第3位に後退した。

2016年の名目GDPでは①アメリカ18兆5千億ドル②中国11兆2千③日本は4兆9千④ドイツ3兆4千 ⑤イギリス2兆6千の順だが、中国との差は開くばかりで日本経済の停滞は著しい。

世界経済フォーラムの2015年の国際競争力ランキングでは1位スイス、2米国、3位シンガポール、4位オランダ、5位ドイツ、6位香港、7位 スウェーデン、8位英国、9位日本の順で、これまた下がり続けている。

このマクロな数字と『自由貿易の1指標』である見本市ビジネスを比べると、圧倒的に日本は劣っている。

日本(全国14施設)と世界各国の展示場会場の面積比較では

①米国(日本の20倍)②中国(13倍)③ドイツ(10倍)④イタリア(7倍)で日本は16位。

世界の展示企業の売り上げランキング(2014年)でも英国企業がトップ(1435億円)、東京ビッグサイトは19位である。

見本市単体施設(面積)で比べると、1位はドイツのハノーヴァー、フランクフルト、ミラノ、広州、パリ、シカゴと続き、東京ビッグサイトはなんと第68位である。

なぜ、国力、経済力のわりにこんなに差がついたのか。

①この6年間、ビッグサイト、幕張メッセをウオッチしてきた私の考えでは・・日本に経済の持続的な成長のための「貿易立国」「海外市場の開拓」『見本市も含めた方法論』の長期戦略がない。

②そのための、国、企業、大学などが一体となった海外情報力の発信、国際コミュニケーション力、交渉力、プレゼンテーション力の強化が求められる。

出展企業をみると従来型の重厚長大産業に偏っており、デジタルIT企業、ベンチャーは少ない。

日本企業は海外市場に打って出る気概がすくない。見本市にも消極的と見受けられる。他社見合いのパネル展示組が多く、プレゼンテーションをしない。

新聞、テレビなどの既存のマスメディアを含めて取材、報道量が少ない。

世界中の国際展示会を毎年取材している友人記者に聞くと

「ドイツでは国・大学・企業・研究者の一体的なビッグデーターがあり見本市でそれをマッチングさせ新製品の開発、販売につなげる総合的な戦略をとっている。海外企業は見本市を最大の商談の場として、明確なコンセプトで技術、製品の売り込みに全社が一丸となって取組む」という。

さて、今、日本は世界の歴史上始まって以来という「超高齢、少子化・人口減少社会」へ突入している。人口の3分の1が高齢者になる2030年問題まであと12年。

これからIT社会での生死を分ける「既存のアナログ老人(3300万)」」対「デジタル・スマホネイティブ」のデスマッチが激しくなる。

解決方法はあるのか。一層のIT化、IoT,ロボット、VR,AI(人工頭脳)で人口減少を補う効率化を徹底する。「バーチャル見本市」にシフトすることだ。

アナログ老人もITデジタル老人にならなければ長生きできない時代である。 

https://www.youtube.com/channel/UCUlUkk5d7PPSgYXkXoFgxNg

 - 現代史研究, IT・マスコミ論, 最先端技術『見える化』動画

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本メルトダウン脱出法(579)●『エボラより怖い「EV-D68」、全米で子供に感染」●「Google Glassで脳波の動きだけで写真撮影」

    日本メルトダウン脱出法(579) &nbs …

『オンライン講座/総理大臣と日銀総裁の決断突破力の比較研究』★『<男子の本懐>と叫んだ浜口雄幸首相は「財政再建、デフレ政策を推進して命が助かった者はいない。自分は死を覚悟してやるので、一緒に死んでくれないか」と井上準之助蔵相を説得した』

 2019/10/23  『リーダーシップの日本近 …

no image
速報(317)『事故は小トラブルが集まった時に中、大事故が起きる』『原発は民主主義が実現できない国に運営する資格はない』

速報(317)『日本のメルトダウン』   ◎『『6月27日 事故はちい …

no image
日本メルトダウンの脱出法(549) <チャイナリスク以上に「人口激減日本」『ゆでガエル日本」リスクを重視せよ>

   日本メルトダウンの脱出法(549)   &n …

『Z世代のための日本の超天才人物伝⑥』★『Z世代のための生成AIを超えた『世界の知の極限値』★『南方熊楠先生の書斎訪問記(酒井潔著)はびつくり話③』★『先生は本年65歳。数年前より酒を廃して養生に心がけ、90歳まで生きて思うよう仕事を完成して、「死んだら頭の先から爪の先まで売り払って乞食にいっぱ飲ましてやる」と豪語された』

  2015/05/01  記事再録編集 <以下は …

『逗子、鎌倉海岸ぶらぶら散歩』★『逗子マリーナ→ヤシ公園→小坪漁港→材木座海岸→由比ガ浜海岸へ。夕陽が美しい②』(6月5日午後6時45分)

『材木座海岸→由比ガ浜海岸へ。,夕陽が美しい』

no image
<野口恒のインターネット江戸学連続講義①>『江戸から学ぶウェブ社会の活力①』町民社会の庶民ネットワ-ク

日本再生への独創的視点<インターネット江戸学連続講義>   『江戸から …

『成長戦略・スタートアップ企業を増やすための創造力の研究』★『百歳学入門(193)―『発明王・エジソン(84歳)ーアメリカ史上最多の1913の特許をチームワークで達成したオルガナイザーの人生訓10ヵ条』

逗子なぎさ橋珈琲テラス通信(2025/11/12am10) 2018/02/03 …

『Z世代のための<憲政の神様・尾崎咢堂の語る「対中国・韓国論④」の講義⑫』★『 尾崎行雄の日清戦争(明治27)の「清帝の逃走」論』★『<尖閣、竹島問題で150年前の歴史事実を外国メディアの報道によってチェックする。歴史健忘症の日本、歴史誇大症の中国、歴史恨み、被害妄想症の韓国の3重ネジレを読み解く』

  2013/07/02   日本リーダ …

no image
『オンライン講座/日本戦争報道論③』<イラク戦争報道を回顧する>―『戦争報道を検証する』戦争報道命題5か条『戦争は謀略、ウソの発表、プロパガンダによって引き起こされる』★『戦争の最初の犠牲者は真実(メディア)である。メディアは戦争 を美化し、戦争美談が捏造される。』

 2003年 12月5日記事再録 <イラク戦争から1年> 前坂 俊之( …