前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

日本リーダーパワー史(546)安倍地球儀外交(積極的平和主義)をオウンゴール外交 にしてはならない②

      2015/02/16

 

カメラと写真映像のワールドプレミアショ「CP+(シーピープラス)-FOCUS!フ­レームの向こうにある感動」が2015年2月12日(木)から(~15日(日)、パシ­フイコ横浜で開催した。
一般社団法人カメラ映像機器工業会(ClPA)[代表理事会長二内田恒二]の主催。 世界のデジタルカメラ販売台数における日本メーカーのシェアは約85%、レンズ交換タ­イプのデジタルカメラでは約99%となり、日本は世界の写真映像ビジネスを牽引してお­り、世界をリードする総合的カメラ映像ショーとなっている。
今回は“FOCUS!フレームの向こうにある感動”をテーマに、写真映像産業の足元で­ある日本から世界へ、写真・映像分野のインプットからアウトプットに至る広範なフィー­ルドを対象とした最新の情報を発信した。
同展示会では数十種類の機種のワールドプレミア(世界初発表製品)が発表され、フラン­スの写真賞”LESZOOMS”受賞者発表と展示、 日本を代表するカメテ写真専門誌の編集長の協力・審査による日仏交流フォトアワードを­立ち上げ、 マグナム・フォト現会長で写真家マーティン・バー×バレンタイン企画!カップルで写真­を撮ろう!が行われ、注目を浴びていた。期間中約7万人の入場を予想している。
http://www.dji.com/ja
http://japan.cnet.com/news/service/35…

  • カテゴリ

    日本リーダーパワー史(546)

安倍地球儀外交(積極的平和主義)をオウンゴール外交

にしてはならない!➁―結果は戦後70周年記念行事

への対応で決まる。

ー70年前の近衛外交(日中戦争、対中国政府は相手にせず)、

松岡外交(国際連盟脱退、日独伊三国同盟、日ソ不可侵条約

失敗の二の舞を踏んではならないー

前坂 俊之(ジャーナリスト)

 

ウクライナ情勢が緊迫の一途で、一時的な今回の停戦後も予断を許さない。プーチン大統領のしたたかな外交力、二枚腰、三枚腰の駆け引きに米欧とも振り回されている格好だ。

[ウクライナ停戦成立、親ロ派地域の自治拡大へ]

http://jp.wsj.com/articles/SB12091905799479333513004580457370941723484?mod=trending_now_4

ではゴルバチョフは「双方の信頼の喪失は壊滅的だ。モスクワは西側を信頼しておらず、西側もモスクワを信じていない」「この種の戦いは核戦争へと導くことは避けられない」「NATOの東方拡大は欧州の安全保障の秩序を破壊している。第2次世界大戦中、ドイツは東方への影響圏の拡大を図ろうとした。私たちは教訓を学ぶ必要がある」とも語ったという。

その中で、日本の対ロシア外交、北方領土問題の解決を目指す安倍外交も右往左往しており、当然のことだがプーチン来日交渉は難航している。

◎『プーチン氏来日の道筋探る 日ロ次官級協議(212)http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE12H0C_S5A210C1PP8000/

によると、「日本は夏までに岸田文雄外相の訪ロを実現させ、年後半にプーチン氏の来日を実現させる戦略を描く。米欧による経済制裁や原油安で苦境に陥っているロシアには日本との協力を一段と強化し、対ロ制裁における日本と米欧の連携にくさびを打ち込みたい思惑がある。」という。

もともと、「安倍首相は2012年の第2次政権成立後、プーチン氏との個人的信頼関係をてこに北方領土問題の解決を目指してきた。首脳会談は7回を数え、今年中の訪日実務も重要視していた。」<「プーチン大統領訪日難航―ウクライナ問題響く」(東京朝日、2月14日朝刊4面)

しかし、今回のウクライナ情勢の米欧激突でプーチン大統領の年内訪日の実現は現時点では一層遠のいたといえよう。

7回の首脳会談で個人的な信頼関係を築き,そのうえで領土問題を有利に解決したいという安倍『思い込み』外交と主要7カ国(G7)の連携を重視する日本のスタンスの2重外交には自己矛盾があり、「安倍政権が昨年4月、岸田外相の訪ロを米国に打診したところ、やめるよう【恫喝に近い圧力があった」(外務省関係者)て実現できなかった】(同朝日)という。日米同盟のアメリカ側から見れば、敵対国・ロシアにもいまだに尻尾を振って一体何をしているのかという感じなのである。

一貫して強硬外交、恫喝外交中心のロシアに対して「話し合い」「軟弱外交」の日本がまともに太刀打ちできないのは

樺太千島交換条約、日清戦争後の三国干渉、日露戦争のポーツマス講和条約、シベリア出兵、ノモンハン事件、日ソ不可侵条約の一方的な破棄など日ロ外交150年の外交敗北の連続をみれば、よくわかる。

ましてや、北方領土問題(ロシアにとっては世界中で何十もの領土紛争を抱えており)で、単に個人的な信頼関係の構築によって解決など不可能であるという外交常識に欠けているとしか思えない。

この手の日本外交の特質でもある『信頼・誠実外交』が通用するのは現在の世界でも、一部の民主主義的理念を共有する先進国に限られる。北朝鮮相手に『拉致家族を調査して、返してください』と誠実にお願いしてきて、いまだに約束した期日に返事がないと催促しているのと、日ロ交渉も同じパターンに陥っている。

ここで、冒頭の松岡外交の失敗の轍をふむなと、言っているのは松岡洋右http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B2%A1%E6%B4%8B%E5%8F%B3

松岡はアメリカ留学、滞在9年の米国通であり、近衛文麿内閣で軍部を抑えられる人物として外相に抜擢され、「日独伊三国同盟」を締結するが、決して反米主義者ではない。それが結果的には「日ソ不可条約」を結び、本人の意思に反して日米戦争へとつながっていくことになる。

1941(昭和16)年12月8日の日米開戦の報を聞いて、松岡は「こんなことになってしまって、三国同盟は僕一生の不覚であった」、「死んでも死にきれない。陛下に対し奉り、大和民族八千万同胞に対し、何ともお詫びの仕様がない」と号泣したといわれる。

安倍首相はもちろん「日米同盟」推進派で親米派(近衛文麿、松岡洋右も同じ)だが、オバマ大統領、民主党からは1線を引かれている。プーチンへの熱い思いが誤解されているのだ。

◎「日米、戦後70年共同文書…首相の訪米に合わせ」http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150214-OYT1T50011.html

の内容が注目される。

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
速報(422)『日本のメルトダウン』 『デフレ社会でインフレ期待を高める難しさ』『80歳総勤労時代へ仕事争奪戦の幕開け』

    速報(422)『日本のメルトダウン』&nb …

no image
記事再録/歴代最高の経済人とは誰か②ー『欲望資本主義を超克し、21世紀の公益経済学を先取りしたメッセの巨人』~大原孫三郎の生涯①ー『単に金もうけだけの経済人はゴマンとおり、少しも偉くない。本当に偉いのは儲けた金をいかに遣ったかである。儲けた金のすべてを社会に還元するといって数百億円以上を社会貢献に使いきったクラレ創業者・大原孫三郎こそ日本一の企業家

歴代最高の経済人は誰か②ー『大原孫三郎の生涯①   2019 …

no image
日本メルダウン脱出法(659)「AIIBに関するレポート4本」「政府の「女性活躍推進」が「少子化推進」となってしまう理由」

   日本メルダウン脱出法(659)   ◎「政府の「女性活躍推進」が …

no image
速報(99)『日本のメルトダウン』(小出裕章情報2本)『東京都下水汚泥施設での放射性廃棄物』『上関原発のやらせ』

速報(99)『日本のメルトダウン』   ●(小出裕章動画情報2本) 『 …

no image
日韓歴史コミュニケーションギャップの研究ー『竹島問題をめぐる』韓国側の不法占拠の抗議資料』★『竹島は日本にいつ返る、寛大ぶってはナメられる』(日本週報1954/2/25)

日韓歴史コミュニケーションギャップの研究ー 『竹島問題をめぐる』韓国側の不法占拠 …

no image
速報「日本のメルトダウン」(488)「福島第一原発作業員座談会「汚染水処理現場はヤクザとど素人だけ」「氷の壁はフクシマを救えるか」

  速報「日本のメルトダウン」(488)   ◎「 …

『Z世代のための日中韓外交史講座』 ㉗」『現在の米中・米朝・日韓の対立のルーツ』★『よくわかる日中韓150年戦争史ー「約120年前の日清戦争の原因の1つとなった東学党の乱についての現地レポート』(イザベラ・バード著「朝鮮紀行」)★『北朝鮮の人権弾圧腐敗、ならずもの国家はかわらず』

2018/02/05  /記事再編集 まとめ「東学党の乱について」各新 …

no image
 日本メルトダウン( 977)『トランプショックの行方は!?』●「アジア最大の負け組日本」「第2のBrexit」トランプ大統領の誕生に英国は?『アジア最大の負け組日本」「第2のBrexit」トランプ大統領の誕生に英国は?』●『トランプ氏勝利「オーストラリアにとって最悪」「世界に危険をもたらす」豪州メディア』●『米大統領選、中国の反応「トランプくみしやすし」』●『トランプ人気は「憤怒の政治」 世界のトレンドは脱グローバル化』●『トランプ氏勝利に「投資家」が学ぶべき4つのこと』

   日本メルトダウン( 977) —トランプショックの行方!? 「 …

no image
『オンライン/日本リーダーパワー史講座』★『日本リーダーパワー史(32)』★『 英雄を理解する方法とは―『犬養毅の西郷隆盛論』・・

日本リーダーパワー史(32) 英雄を理解する方法とは―『犬養毅の西郷隆盛論』・・ …

no image
日中北朝鮮150年戦争史(34)★ 歴史の復習記事再録ー 日清戦争敗北の原因「中国軍(清国軍)の驚くべき実態ーもらった「売命銭」分しか戦わない中国3千年の歴史は皇帝、支配者、共産党幹部の巨額汚職、腐敗政治で今の「習近平政権」も延々と続いている。

 日中北朝鮮150年戦争史(34)                        …