前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『オンライン講座/百歳学入門(54)』★『玄米食提唱の東大教授・二木謙三(93歳)の長寿法『1日玄米、菜食、1食のみで、食はねば、人間は長生きする』★『二木謙三博士の健康十訓ー①食べること少なくし、噛むことを多くせよ。②怒ること少なくし、笑うことを多くせよ③言うこと少なくし、行うことを多くせよ④取ること少なくし、与えることを多くせよ⑤責めること少なくし、ほめることを多くせよ 』

   

      百歳学入門(54)記事再録

 玄米食提唱の東大教授・二木謙三(93歳)の健康長寿10訓

 
1日玄米、菜食、1食のみ。食はねば、人間長生きする
『その病気のもとを探して、その根を絶つことに努めるならば、病気は必ずなおる』
『身体と精神の健康は第一に欲を制するにあり、食べなければ頭がより働く』
「饗を絶ち、欲を拾てよ」(聖徳太子)
⑤ 美食を戒め、肉食はダメ、菜食をすすめる。(曲直瀬道三)
⑥ 研究の忙しい時は、食量は非常に少なくせよ(エジソン)
「発明は寝ずに、食べ物を少なくすればできる」(エジソン)
 
前坂俊之(ジャーナリスト)
 

1日玄米、菜食、1食のみ、食はねば、人間長生きする
 

93歳 玄米食提唱の東大教授 二木謙三(1873年1月10日― 1966年4月27日)

 

二木謙三

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E6%9C%A8%E8%AC%99%E4%B8%89

 

http://inedia.jp/futaki.html

 

二木謙三先生は、東京帝国大学医学部の教授で、二木式健康法の創始者。日本医学界の重鎮であり、ノーベル医学賞候補になったとも言われています。
二木は明治6年、秋田の漢方医の八人兄弟の三番目に生まれた。生まれた時から病弱で一年もつまいといわれた。慢性皮膚病、不眠症、胃腸病、腎臓病などに次々に襲われた。中学校では急性健忘症になって落第した。

高校に入ってすべて1からやり直す覚悟をきめて、教科書も最初から百篇よむ『万年初歩』を実行し、健康も人並みになりたいと腹式呼吸、冷水摩擦、玄米食とあらゆる方法を試した。

 

 東大へ入ってからも、胃酸過多症でいつも青な顔をしているので「青ぶくれ」とからかわれた。東大医学部卒業後は東大教授、都立駒込病院長などを歴任。明治38年、ドイツに留学して、天然免疫性に関する医学界における世界最高の業績を残した。その後も伝染病と栄養学の研究を続けながら、玄米菜食と腹式呼吸の実践で、48歳になって長年の虚弱体質をついに克服した。

 
この時、毎日玄米2食だったのを1食に減らしたところ万年の胃酸過多症がすっかり直り、病気知らずに変わった。六十歳のときから合気道を始めた。毎朝四時に起きて、みそぎをしてから道場へ行って稽古して、六時ごろ帰ってから朝食をとるという元気人間に変身した。
 
二木は朝食で玄米を1合(180cc)、2合ほどに野菜の2分間煮たもの(無塩無糖)と、果物だけで1日中活動する。塩なし、油なし、火食なし、肉なしの食事によって、病気なしの、健康生活をおくれるという二木理論を確立した。自著『健康への道』(致知出版社、平成15年刊)に詳しく述べられている。
『その病気のもとを探して、その根を絶つことに努めるならば、病気は必ずなおる』
 
 
 

身体と精神の健康は第一に欲を制するにあり、食べなければ頭がより働く

 
 聖徳太子は憲法の中に「饗を絶ち、欲を拾てよ」と言っている。饗とは、宴会やごちそうのことで、「己に克って粗食に安ぜよ」という意味である。
 
徳川家康には曲直瀬道三(まなせどうざん)が侍医をしていたが、家康は曲直瀬の説に従って、常に粗食少食、玄米食で、よく真の養生法を守った。曲直瀬道三は、美食を戒め精進をすすめて、肉食はいけないと、菜食をすすめている。
 
世界の発明王・エジソンは九昼夜も不眠不休で働いており、門人六人も若いにもかかわらずみなエジソンと同様の生活をしていた、という。
研究の忙しい時には、食量は非常に少なく、パンと野菜と果実と、たまに小魚もイワシの油づけなどを食べる程度。肉などほとんど食べなかった。
 
かつて「製薬王」星一がエジソンを訪ね「あなたはどうしてそんなに発明かできるのですか?」と質問すると、エジソンは「考えればだれだってできる」と答えた。星がさらに「考える時間をどうして生み出すのか」と聞くと「寝なければ八時間はあるじやないか」「どうして寝ないことができるのか」「食べ物を少なくすればできる」と答えた。
 
つまり、食べないほうが健康になり、脳の活動もより活発になるというわけ。二木自身がこれと同じ方法を実践しており、忙しい時には寝ずに、食べずに働いた。したがって寝る時間は一定していない。要するに人間は、食べなければならないというものではない。少なく食べておれば寝る時間も少なくてすむのである。
 
(以上は二木の自著『『健康への道』より』
 

二木謙三博士の健康十訓

1.食べること少なくし、噛むことを多くせよ。
2.車に乗ること少なくし、歩くことを多くせよ。
3.着ること少なくし、浴びることを多くせよ。
4.悶(もだ)えること少なくし、働くことを多くせよ。
5.怠けること少なくし、学ぶことを多くせよ。
6.語ること少なくし、聞くことを多くせよ。
7.怒ること少なくし、笑うことを多くせよ。
8.言うこと少なくし、行うことを多くせよ。
9.取ること少なくし、与えることを多くせよ。
10.責めること少なくし、褒(ほめ)ることを多くせよ。

 

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

『オンライン講座/日本の国難突破力』★『明治維新の革命児・高杉晋作の「不惜身命」★『「風雲児」高杉の神出鬼没、快刀乱麻、勇猛果敢、飄々としたその国難突破力の不動の信念とは」★「平生はむろん、死地に入り、いかなる難局に処しても、必ず、窮すれば通ずで、どうにかなるもんだ。困ったなどとは決していうものじゃない」★『高杉晋作の生家・旧宅を訪ねる(動画)』

     2015/07/29日本リーダーパワー史 …

no image
『リーダーシップの日本近現代興亡史』(229)/『坂の上の雲の真実!』ー「日本海海戦を勝利に導いた天才参謀・秋山真之のスゴサは?ー山梨勝之進大将の証言』★『敵艦見ゆの発見電文の戦略内容に付けくわえた』★「マハンから「米海軍大学校へ入らんでもよい。お前は戦史を読んで、ひとりで考えれば、海軍大学校にはいる以上だ。それで日本大使館にある万巻の書をすべて読破した』★『 ロシアで極秘中の極秘の一等戦艦の図面を見せられたが、1,2分の間にすべてを頭に叩き込み、出てきてトイレに入りその設計図のすべての寸法を見事に再現した』

 2011/01/04  クイズ『坂の上の雲』記事 …

★⑩日本リーダーパワー史(714)伊勢志摩サミットの陰の主人公はこの人注目!(記事再録)「真珠王」だけでなく『世界の生涯現役・長寿王でもあった御木本幸吉(96歳)』「朝食は茶碗3分目、昼は2分目、夜は「旨い物は2箸残す」

  日本リーダーパワー史(714) <記事再録>百歳学入門(69 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(204)記事転載/『新しい女・青鞜』100年-日本女性はどこまで変わったのか①ー100年前の女性、結婚事情』★『働き方改革、女性の社会進出、少子化対策が叫ばれる現在とどこまで女性の地位は向上したのか』』

  2011/10/14  『新しい女・ …

『リーダーシップの日本近現代史』(296)日本興亡学入門⑩1991年の記事再録★『百年以上前に<企業利益>よりも<社会貢献>する企業をめざせ、と唱えた公益資本主義の先駆者』ー渋沢栄一(日本資本主義の父)、大原孫三郎(クラレ創業者)、伊庭貞剛(住友財閥中興の祖)の公益資本主義の先駆者に学ぶ』

    2019/01/09日本興亡学入門⑩記事再 …

no image
速報(382)『日本のメルトダウン』『動画座談会―中国ディ―プニュース中国軍の『対日戦争準備命令』の本気度(1/3)(2/3)(50分)

速報(382)『日本のメルトダウン』   ◎『動画座談会―中国ディ―プ …

no image
日本リーダーパワー史(974)ー『中国皇帝の謁見儀式と副島種臣(初代、外務大臣)の外交インテリジェンス➀『中国の近代化を遅らせた中華思想の「華夷序列・冊封体制」の弊害が今も続く』★『トランプのプロレス流、恫喝、ディール(取引)外交は対中国の旧弊行動形式に対しては有効な方法論である』

中国皇帝の謁見儀式と副島種臣の外交力➀                      …

no image
知的巨人の百歳学(144)ー「玄米食提唱の東大教授・二木謙三(93歳)の長寿法『1日玄米、菜食、1食。食はねば、人間は長生きする』

    2015/03/28/百歳学入門(54)記 …

no image
日本メルトダウン(926)『資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」』●『仲裁裁判所の裁定に反撃する中国の「情報戦」の中身 本格的灯台の設置で人工島の軍事基地化に拍車』●『沖ノ鳥島問題で露呈した日本と中国の共通点』●『「自動運転バブル」はこのまま崩壊の道を歩むのか?』●『 土俵はできた~今こそ真正面から客観的な憲法論議を 中国、韓国、護憲派の懸念はお門違い(筆坂秀世)など8本』

   日本メルトダウン(926) 資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」 ht …

『 新選/ニッポン奇人・畸人・貴人・稀人・伝伝伝』①『泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常な潔癖症・・』●『泉鏡花は文字を至上のものとしていた。佐藤春夫が訪れた時、鏡花の話す字がわからず、夕タミの上に指で書くと、鏡花は烈火のごとく怒り「文字をもって世すぎするものが、人の踏む夕タミに尊い字を書いてはダメ」と叱った』●『「呂」という言葉に「キス」とシャレたルビをふる』

新選/ニッポン奇人・畸人・貴人・稀人・伝伝伝  『泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常 …