前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

速報(105)『日本のメルトダウン』小出裕章情報 『瓦礫で発電するバイオマス発電について』

   

速報(105)『日本のメルトダウン』
瓦礫で発電するバイオマス発電について

 
 
●『7月25日 瓦礫で発電するバイオマス発電について 』
2011年7月25日(月)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。
番組内容
2011年7月25日【月】
「内部被ばく」引き続き

放射性物質が体の中に入ってしまうと、体の中で放射線が発射され続け被ばくしてしまう内部被ばく。広島と長崎の原爆投下でも、内部被ばくで多くの人が犠牲になったにも関わらず、戦後、国策や科学の名のもとに隠されてきたといいます。先週の水曜日、琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬さんに、そこまでお話しをお聞きしましたが、時間が足りずに終ってしまいました。きょうは、その続きです。東京電力・福島第一原発の事故の影響で内部被ばくは、どこまで影響するのか?矢ケ崎さんに聞きます。
京大の原子炉実験所の小出先生には気になる原発事故関連について聞きます。

録画
内容書き起こし

=====
(水野「京都大学現思慮実験所助教、小出裕章さんに伺います。小出さんこんばんわー」)
小出「こんばんわ」
(平野「こんばんわ、よろしくお願いします。」)
(水野「よろしくお願いしますー」)
小出「よろしくお願いします」
(水野「えー、今、ホームセンターで売られていた腐葉土、これ土地に栃木県産の腐葉土だそうですけども、その土からセシウムが出てきたというニュースをお伝えしました。腐葉土っていうのは、まあ木の葉っぱが落ちて、で、朽ちて、で栄養になってこう、土と一体化していくってものですよね。こうしたものの放射性物質というのは、まあ、出て当然なんですかね……?」)
小出「当然です」
(水野「はあー……。これはだけど、どんどんこうしたものがあの、見つかる場所が広がってくてるんですよね。」)
小出「はい。」
(水野「どこまで広がっちゃうんだろうという不安は抱かずにはいられないんですけれども……。」)
小出「えーっと、その栃木県産の腐葉土のセシウムの濃度というのが、今、私まだ知りませんけれども。濃度が高い低いを問わなければ、もちろん日本中汚れているわけですね。」
 
(水野「はい。そうですか。」)
小出「はい。関西地区だってもう土が、福島からの放射性物質で汚れてるわけですし。日本だけじゃなくて世界中が汚れてるわけですから。むしろ、当たり前と言わなければいけないとおもいます。」
(水野「そういうことなんですねえ。あの、そうした意味で、木の葉っぱ、あるいは木ということでね、一つうかがいますと。第二次補正予算案にですね、林野庁が1つの予算を計上しました。これバイオマスで発電する可能性を調査する費用なんですが。これからバイオマスの発電所をつくっていくという計画もあるようです。でそれを被災地につくっていくというような計画もあるようなんです。で、その時にバイオマスで発電する燃料としまして、被災地で発生した大量の瓦礫がありますが、この瓦礫の中の木の瓦礫、木のものを燃料にする、燃やして発電できないだろうかという話が出てきているようです。まあ、瓦礫を処理しつつエコの発電ができるという、ある意味一石二鳥というところを狙っているのかと思いますが。あのこれ今のところどこの瓦礫とかっちゅう情報までわかんないんですけれどもね。その木、の瓦礫の中にはやはり放射能汚染されたものもあるのではないかと、思うんです」)
小出「はい。当然あります。」
(水野「これを燃やすということ、どう捉えたほうがよろしいですかねえ?」)
小出「えー……、大変難しい問題ですね。要するにその福島県を中心として、いわゆる震災、あるいは津波で、瓦礫になったところがあるわけですけれども。それは放射能でも汚れている、のですね。要するに放射能っていうのはなんども聴いていただいたように、煮ても焼いてもなくならない、というものなわけで。瓦礫のままとっておいてももちろんなくならないし、焼いたところなくならない、のですね。でもし、瓦礫を処理するために焼くとするならば、えー、放射能が外に飛び散らないように、それなりの、排ガスの処理をしなければいけませんし、燃やしたあとに出てくる灰の中には猛烈な濃度の放射能が、えー、出てきてしまいますので、それをどうやって処分するのかっていうことも考えてからやるべきだと思います。」
(水野「やはり、相当そこは神経を使ってやらないと

、また次の被害になってしまうわけですね」)

小出「そうです。でももう、あの、瓦礫自身が膨大にあるわけですから、いずれにしてもなにがしかの形で私たちが被曝をするということは避けられないということなのです」
(水野「うーん。ええ……、そうして平野さん、ずっと小出先生のおっしゃっていたこの福島第一原発の汚染水を地下水に混ざらせないための方策というのはやっとすすむんですか?」)
(平野「遮水壁ですね。これは地下ダムに近いものかもわかりませんけれども。先生あの、」)
小出「はい」
(平野「政府がですね。その前倒しでですね、今年の秋から、あのー、第二工程表でやるというようなことを言い出したんですけれども。)
小出「はい」
(平野「あのー、まあ1000億かかると、いうようなことで。先生あの、ずっと指摘されてましたけれども、このままいい方向に向かっていると見たらいいんでしょうか)
 
小出「もちろんそうだと思いますけれども。秋からじゃなくて今やらなければいけないと私は思っています」
(平野「まあ1000億というお金がですね。僕らにとっては非常にすごいお金だなあと思うんですけれども。それでももう当然、その先生はそんなにおおかかりにやらなくてもいいというようなお考えだったようにちょっと聞いたんですけども」)
小出「いえいえ、そんなことはありません」
(平野「ああ、例えば30メートル掘らなくても」)
小出「あ、はい。」
(平野「10メートルでも、やれる段階でやったらいいんじゃないかと。」)
小出「はい、えーとようするに、私自身もよくわからない、のです。」
 
(平野「ええ」)
小出「えー融けた炉心が地面にめり込んでいくはずだと私は推定してるのですが。そのめり込んでいく深さがいったい何メートルまでなのかということが私にはよくわかりません。で、そのめり込んでいった塊が地下水と接触しないようにしなければいけないのですが。えー、めり込む深さまでは最低やらなければいけないと。思いまして私は5メートルか10メートルというふうに言っているのですけれども。えー、確実な根拠があるわけでもありません。ですから本当に安心を求めていくならば、岩盤に達するほどの深さにまで行かなければいけないわけですし。そうするとずっとお金がかかるだろうと思います。」
(平野「はあ。そもそもこれ工程表、新しい工程表作るときにあの、ようするに格納容器の内部が状況わからないままこういうことを言い出しているんですよね」)
 
小出「そうですね。
(平野「これはあのやっぱり、見ない限りはいろんなものが、細部にあって、立てられないですよね」)
小出「もちろんです。でもそれが原子力発電所の事故というものの本質をむしろ表しているのですね。中身がみえないままやらなければいけない。」
(水野「中身を見られるようになるのはいつですか」)
 
小出「わかりませんけど、2号機と3号機に関しては、まだ原子炉建屋の中に入ることすらが出来ないのですね。でまあ、入ってみて、水位計ほかの計器を調整しながら作業をすすめる問事になるわけですけれども。ええ、まだまだ時間がかかるだろうと私は思います……。」
(水野「そうか、中身が確かめられないというのが、原発事故の本質ですか」)
小出「はい」
(水野「どうもありがとうございました」)
=====
 

 - 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『リーダーシップの世界日本近現代史』(280)★『勝海舟の国難突破力に学ぶ 』★『勝海舟の中国・韓国との付き合い方』★『そして、この経済上の戦争にかけては、日本人は、とても中国人には 及ばないだろうと思うと、おれはひそかに心配するよ。』

2012/11/23・日本リーダーパワー史(347)記事再録   &n …

no image
日本メルトダウン(926)『資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」』●『仲裁裁判所の裁定に反撃する中国の「情報戦」の中身 本格的灯台の設置で人工島の軍事基地化に拍車』●『沖ノ鳥島問題で露呈した日本と中国の共通点』●『「自動運転バブル」はこのまま崩壊の道を歩むのか?』●『 土俵はできた~今こそ真正面から客観的な憲法論議を 中国、韓国、護憲派の懸念はお門違い(筆坂秀世)など8本』

   日本メルトダウン(926) 資本主義の成熟がもたらす「物欲なき世界」 ht …

『オンライン/日本ジャーナリズム講義①』★『トランプフェイクニュースと全面対決する米メディア、一方、習近平礼賛、共産党の「喉と舌」(プロパガンダ)の中国メディアと日本のジャーナリズムを比較検討する』★『言論死して日本ついに亡ぶ-「言論弾圧以上に新聞が自己規制(萎縮)した新聞の死んだ日』

●『言論死して国ついに亡ぶ-戦争と新聞1936-1945」(前坂俊之著、社会思想 …

no image
日中韓異文化理解の歴史学(2)(まとめ記事再録)『日中韓150年戦争史の原因を読み解く』(連載70回中、21ー35回分)★『申報、英タイムズ、ルー・タン、ノース・チャイナ・ヘラルドなどの外国新聞の報道から読み解く』●『朝鮮半島をめぐる150年間続く紛争のルーツがここにある』★『「 日本か朝鮮を狙うのは有害無益な ことを論ず」(申報)』●『 西欧列強下の『中国,日本,朝鮮の対立と戦争』(英タイムズ)』●『 長崎事件を語る」 (日本は国力、軍事力で中国には全くかなわない)申報』

『中国紙『申報』からみた『日中韓150年戦争史』 ㉑「 日本か朝鮮を狙うのは有害 …

日本リーダーパワー史(843)★『新刊「世界史を変えた『明治の奇跡』(インテリジェンスの父・川上操六のスパイ大作戦、海竜社 2200円+税)を出版』★『川上のインテリジェンス(知性、智慧、智謀、スパイ、諜報、謀略なども含む概念)を知ることこそ、明治の奇跡を解くキーワード』

 日本リーダーパワー史(843)★ 『新刊「世界史を変えた『明治の奇跡』 (イン …

no image
日本の最先端技術「見える化」チャンネル☆「2015国際ロボット展」(12/2ー12/5,東京ビックサイト)②KAWASAKI,FANUC,NACHI,DAIHENのロボット展示ブース

 日本の最先端技術「見える化」チャンネル ☆「2015国際ロボット展」(12/2 …

no image
日本リーダーパワー史(872)―『慰安婦問題をめぐる日韓合意をひっくり返した韓国政府の二重外交の歴史復習問題⑵』★『「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など の「日韓併合への道』報道連載(11回→20回まで)』

日本リーダーパワー史(872) 「英タイムズ」「ニューヨーク・タイムズ」など & …

no image
日本メルトダウン脱出法(561)『直面する「2015年問題」を前に考えよ-日米関係は大丈夫か」●『アベノミクスに2つの「障壁」

 日本メルトダウン脱出法(561)   ●『直面する「201 …

『オンライン中継/わが青春に悔いなし/』★『平成29年度慶應義塾大学入学式(4/3午後3時)』★『塾歌斉唱『見よ,風になるわが旗を・・ああ、わが義塾、慶應、慶應、慶應』★『 清家篤塾長の式辞『変革の時代、福沢諭吉先生に学ぶ』(20分) ★『新入生入学歓迎ステージⅡ』

  平成29年度慶應義塾大学入学式(4/3午後3時)ー塾歌斉唱『見よ, …

no image
速報(219)『日本のメルトダウン』NHK「原発危機」知られざる放射能汚染」「小出裕章氏の講演会記録ビデオ」

速報(219)『日本のメルトダウン』   ●『NHKスペシャル「シリー …