前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

「Z世代はチャットGPT大学をめざせ!」★『2023年はチャットGPT戦国時代②』★『生成型AI時代へ』★『AI大規模言語モデルのトップ①「オ-プンAI」②グーグル「スイッチフォーマ」➂中国「悟道2.0」のパラメータ数は1兆6千億~7千億だが、日本『ハイパークローバ』はわずか820億しかない。何と60分の1で、この決定的な差がデジタル最貧国日本の没落の原因である」

   

 

「チャットGPT」と日本の没落

 

昨年11月、グーグルは「不可能の探求」をテーマに人工知能(AI)の進化を祝うイベントを開催した。「チャットGPT」と同じような「スーパーコンピュータ」と、深層学習(ディープラーニング)」の結合によって、人間が書いたような「文章生成型」の「ジェネレーティブAI(LaMDAなど)を発表して好評をはくした。

ところが、そのわずか数週間後に「オープンAI」がマイクロソフトと組んで、より正確な文章生成対話システム「チャットGPT」を発表した。チャットGPTは、何でも質問すれば、テストの答案を作り、調査レポート、論文、小説、詩、劇、歌、画像、百科事典のようネット上のあらゆるテーマについて即答してくれる万能調査ロボットといえる。超便利で簡単、利用料も安い時間短縮の対話型で人気が爆発した。

先んじられたグーグルトップは「AIが人間の言葉でなんでも答えてくれるなら、検索は必要なくなる。検索広告の売上が全体の8割を占めるわが社にとっては死活問題だ」!とショックを受けて「コードレッド(会社の緊急事態)」を宣言した。

「ニューヨーク・タイムズ」(1月20日付)も『「チャットGPT」は、検索エンジンの必要をなくし、グーグルのビジネスモデルを破壊する可能性がある』と指摘した。

「チャットGPT」の出現が世界中で論争を巻き起こした。フランスの名門大学、パリ政治学院は1月27日、不正行為や盗作を防ぐため「チャットGPT」を禁止した。すでにニューヨーク市、サンフランシスコ市でも学校での使用を禁止している。

『オープンAI』はアルトマンCEO(スタンフォード大は2005年に中退)とテスラのイーロン・ンマスクCEOが共同で設立した企業だが、そのおひざ元のスタンフォード大の期末試験でも学生多数が「チャットGPT」を使っていたことが判明確認した。

そのため「チャットGPT」がどれくらいの精度があるのかをペンシルベニア大学ビジネススクールのMBA課程の期末試験で試してたところ「B」点で合格した、という。「チャットGPT」のすごさの一端がわけだ証明されたわけだ。

一方、別の結果も出てきた。サイトの信頼度を判定する米メディアベンチャー「ニュースガード」の報告書では、主要なフェイクニュース100件について、「チャットGPT」にそのフェイクニュースを発信者の視点でテキストつくるように指示した結果、80件で、指示通りにフェイクニュースや誤解を招くテキストを生成した」という。このため、悪用されれば<フェイクニュースマシーン!>、武器になる危険性が大きい」と警告する。

また別の識者は「電卓が出現しときに、数学の授業で禁止したりインターネット、スマホが出現するとポルノやワイセツ写真があるとして、子供たちの使用を禁止した歴史が繰り返されている。デジタルツールではなく使う側のITリテラシーを高め、フェイクをいかに制御するかを考えなければならない」と、一大論争が巻き起こっている。

[チャットGPT]は従来のインターネット検索を無用のにするのか、スマホ中毒、スマホ病の「思考力のない人間」を大量に作るのか。コピーライターやジャーナリスト、芸術家、作曲家、法律家のアシスタントの仕事を奪うをのかー今後の「チャットGPT」に目が離せない。。

世界的インターネットが出現して約30年、現在はAIエンジニアがスーパーコンピューターに情報を入力、深層学習させて人工知能(AI)が30歳の青年に成長した段階といえる。

  • 「生成型AI時代」へ

そのAIの性能が全人類の知性の総和を越える時点”である「シンギュラリティ」(カーツワイル博士の未来予測)が2045年にはやっくるという。あと約20年で、人間がAIに支配される時代となる。今はその中間地点の人間指導の「生成型AI時代」の幕開けである。

その「生成型AI時代」のトップグループは今回の「チャットGPT」などの大規模言語モデルを構築した①「オ-プンAI」②グーグルの『スイッチフォーマ』➂中国の「「悟道2.0」などが先陣を争っている。この3社のスーパーコンピューターのパラメータ(情報データー)数は1兆6千億~7千億だが、日本の『ハイパークローバ』はわずか820億しかない。何と20分の1の決定的な差がある。これが日本の経済力の没落を象徴している。

IMD(国際経営開発研究所)が作成する「世界競争力年鑑2022年版」では日本の国際競争力ランキングはついに34位に下落、アジアでも8位に後退している落第・没落国家である。

日本のAI導入率は世界で31位。AIに理解あるという企業は米国が75%に、日本24%、AIエンジニア等の人材を会社内部に持っているいう企業は、米国62%、日本は11%という調査結果も出ている。

英国『アーム』(Arm)はスマホ、監視カメラの小型デバイス、IoTデバイス向けのCPUから、データセンターなどの巨大システムの頭脳までを網羅した世界最大のCPUデザイン企業でソフトバンクグループ(孫正義社長)が株式の75%を所有している。

その孫氏は「DX(デジタル変革)のキーワードは「AI革命」であり、「アーム」のCPUの累積出荷数が2500億個を超え、4~5年ごとに2倍に増えている。IoTデバイスが世界中に1兆個溢れてるという状況は目前に来ている。AIの頭脳、GPUの処理能力は5年で13倍、コストは2年で33万分の1になった。AIによるデジタル革命で①コストは50%削減②イノベーションの創出は40倍➂製品投下スピードは10」になる」と語る。

 

 - 人物研究, 現代史研究, IT・マスコミ論

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
速報(74)『日本のメルトダウン』ー動画まとめ10本『汚染除去装置が動いても課題―小出裕章』ほか

  速報(74)『日本のメルトダウン』 動画まとめ10本『汚染除去装置 …

no image
速報『日本のメルトダウン』(3・11)を食い止めるぞ、11日目ーガンバレ・日本!⑤

速報『日本のメルトダウン』(3・11)を食い止めるぞ、11日目⑤         …

no image
裁判員研修ノート⑤小沢幹事長疑惑報道のルーツはここにあるー<見込み捜査>と<見込み報道>の人権侵害

小沢幹事長疑惑報道のルーツはここにある 犯罪報道の<見込み捜査>とマスコミの<見 …

no image
速報(83)『日本のメルトダウン』●小出裕章『全国原発で使用済み燃料を密に詰めなおし余裕を切る』など2本

速報(83)『日本のメルトダウン』 ●小出裕章(情報2本)『全国原発で使用済み燃 …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(83)』 朝日新聞の謝罪「新聞の価値の大暴落を招いた罪は計り知れません」

        &n …

『Z世代のための日本の超天才人物伝⑤』★『生成AIをはるかに超えた『世界知の極限値』・南方熊楠先生の書斎訪問記(酒井潔著)は目からウロコ②』★『大英博物館をわが書庫にして8年間、研究三昧で世界一の読書家に』★『東大あたりの官学者が、わしをアマチュアだ言うが馬鹿な連中だ。アマチュアではなく、英国でいうリテラート(独学で叩き上げた学者)で英国では大いにもてたよ』

  2015年4月29日の記事再録、編集 酒井潔著の個人雑誌「談奇」( …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(109)「領土紛争、民族対立の悲劇を繰り返すな」●「小松法制局長官の「集団的自衛権」容認の姿勢」

 池田龍夫のマスコミ時評(109)   ◎「領土紛争、民族対 …

no image
『オンライン中国共産党100周年講座/2021/7/1日)』★『 2016/07/25の記事再録)日中関係がギグシャクしている今だからこそ、もう1度 振り返りたいー『中國革命/孫文を熱血支援した 日本人革命家たち①(1回→15回連載)犬養毅、宮崎滔天、平山周、頭山満、梅屋庄吉、秋山定輔ら』

      2016/07/25」/記事再録『 辛 …

no image
『オンライン講座/日本戦争報道論③』<イラク戦争報道を回顧する>―『戦争報道を検証する』戦争報道命題5か条『戦争は謀略、ウソの発表、プロパガンダによって引き起こされる』★『戦争の最初の犠牲者は真実(メディア)である。メディアは戦争 を美化し、戦争美談が捏造される。』

 2003年 12月5日記事再録 <イラク戦争から1年> 前坂 俊之( …

『葛飾北斎の「富嶽三十六景」を追跡―富嶽を撮影する湘南絶景ポイントを紹介する』①『逗子なぎさ橋珈琲店テラス、葉山鐙摺(あぶずり)旗立山、逗子海岸から撮影』

    暮れも押し迫り木枯しが舞う今日このごろの12月。湘南 …