前坂俊之オフィシャルウェブサイト

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『オンライン/ウクライナ戦争講座⑨』★『ウクライナ戦争勃発―第3次世界「見える化」SNS大戦へ(上)』★『植民地時代の恫喝・武力外交を相変わらず強行するロシアの無法』★『テレビ戦争からYoutube・SNS戦争へ』★『無差別都市攻撃・ジェノサイドの見える化」の衝撃』』

   

 

ウクライナ戦争―第3次世界「見える化」SNS大戦へ(上)

前坂俊之(ジャーナリスト)

 

新型コロナのパンデミックが収束しないうちに、2022年2月末からロシアのウクライナ侵攻が勃発した。プーチン大統領はウクライナの政権の打倒、軍事中立化を目指してキエフ攻撃「ジェノサイト」、原子力発電所攻撃までを繰り返している・一方、ロシアとの全面戦争を避けるため米国、EU、日本などは史上最大の経済・金融制裁を科しており、ロシア経済は「デフォルト」(債務超過)に追い込まれた。プーチン大統領が核のボタンを握っており、限定核戦争に出てくる可能性も高まっている。

(これは3月15日までの情報分析、放談です)

「それでは恒例の世界各国・地域の新型コロナ感染者数(死者数)から入りましょうか。米ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめでは、3月15日現在の数字は以下の通りとなっています。

世界全体の累計感染者は約4億5795万(死者数約604万人)です

 米国      7952 (97万)                                          
インド     4299万  (52万)
・ブラジル     2937万 (66万)

・フランス     2356万(14万)

・英国      1967万(16万)

・ドイツ     1727万(13万)

・ロシア     1708万(35万)

・トルコ     1455万(9万6千)

・イタリア     1338万(15万)

・スペイン     1122万(10万)

・アルゼンチン   897万(13万)

 

番外 日本は577万(死者2万6千人)です。

 

「新型コロナウイルスの16日の国内新規感染者は5万7922人(死者は163人)ですが、政府は18都道府県に適用中のまん延防止等重点措置について、21日の期限で全面解除する方針を決めた。1月8日以来、約2か月半ぶりの解除となります。」 

「これまで日本のコロナの新規感染者数は、一挙に増加し、2ヵ月後くらいでまた一挙に下がっていく、ほぼ対称的なカーブを描いてきた。ところが、今回の第六波では3月初めにピークを打ったがその後なかなか下がらない。なぜか。専門家は次のように話しています。

オミクロン株(BA.1) の感染力はデルタ株の約3倍。さらに感染力が1.4倍高い同系統の亜種、ステルスオミクロン株(BA、2)が英国でも約5割まで置き換わった。

4月中には東京都でも74%がBA.2に置き換わる可能性が高い。重症化率はBA.1とほぼ同等なので、特に高齢者の死亡率がが高くなってきているわけですね」

  • ロシアのウクライナ侵攻開始

「この3年間、世界が新型コロナとの戦いにあけくれている中で、ロシアのウクライナ侵攻が突然始まった。この方が緊急の大問題なので話題を変えたいと思います。私はロシアがウクライナに侵攻するというニュースが1,2月から盛んに論じられていたが、まさか「戦争にはなるまい」を予想だにしてなかった。だから、2月初めに「ウクライナ侵攻と日露戦争」はウリ二つという原稿をかいていました。その内容ちょっと紹介したいと思います。

ロシア一流の巨大戦車の強権的軍事演習の動画プロパガンダやフェイクニュースの拡散で世界は「恐(おそ)ロシア」とおののいていたよね。私はこの米ロの激しい応酬を見ながら約120年前の『ニューヨーク・タイムズ』 (1903年(明治36)4月26日付)の「対ロシア報道」を思い出しました。

「ロシアの違約、日本は進歩の闘士」 と題した記事です。「ロシアの背信性は、その破廉恥さにおいて文明国中でも類をみない。誠意、信義に関してはロシアの評判は最悪だから、これが大国でなく一個人であったなら、だれも付き合おうとはしないだろう。(中略)日本は今回、日露戦争の勝利の代償として条約により、中国貿易を平等な条件で全人類に開放した。」

この記事は日露戦争開戦(明治37年2月10日)の約8ゕ月年前の論説で、日本の主張の正当性を英国とともに支持した内容ですね。」

  • ウクライナ戦争と日露戦争の比較

「どういう内容ですか。もっとわかりやすく解説しくださらないと、よくわかりませんね?」

「160年前の日本地政学的な位置をかんがえるとよくわかる。18,19、20世紀の世界は「植民地主義、戦争の世紀」であり、大英帝国が世界の七つの海を制し、ユーラシア大陸の下からは海沿いにインド、ミャンマー、マレーシア、香港などを植民地にしてきた。

一方、ユーラシア大陸最大国で寒冷大国のロシアは不凍港を求めて、南下政策をとり、露土戦争(オスマントルコとの戦争)を10回も繰り返し、英仏トルコとはクリミヤ戦争を行いながシベリア方面では、黒竜江を南下し満州に侵攻、朝鮮半島、日本をねらってきた。

いわば、朝鮮半島、日本」はウクライナと全く同じような植民地にされる状況になったわけです。下からは英国、上からはロシアの武力攻撃で、サンドイッチ状態に陥った。」

「近代史の再勉強だね。ペリーの黒船来航が1853年だからね。ロシアは1ヵ月ほど遅れて日本にきた。明治の2大スローガンは「富国強兵」「殖産振興」だが、これは「明治最大敵国ロシアに対する国家リスク管理の長期戦略です。明治のトップリーダーたちの「国家リスク管理」がいかに優れていたかがわかりますね」

(A)「そして、かろうじて日清戦争(1994年)に勝利したが、その1週間後に三国干渉をロシア、フランス、ドイツから突きつけられた。

拒否すれば三国と戦争になり日本は必敗する。トンビに油揚げをさらわれて泣く泣く割譲された遼東半島を清国に返還し、ロシア流の武力恫喝外交に屈したわけだ。」

  • 植民地時代の恫喝・武力外交を相変わらず強行するロシアの無法

  • 「遼東半島を強奪した三国はその後、どう行動したのか。ロシアは、つぎの対日戦争に備えて露清条約(軍事密約)を結び、その見かえりに李鴻章に五十万ルーブルのワイロをおくり、シベリア鉄道を清国内に延長するなどの条約を締結した。

一方出遅れたドイツ皇帝は「われらの権利を阻害する者は、武装した拳(こぶし)で撃つべし」と皇太子を派遣し砲艦外交を展開、膠州湾、青島を占領した。さらにその上をいったのがロシアで、1897年(明治30)、突然、東洋艦隊九隻を旅順港に派遣して、艦隊はそのまま居座った。ロシア流の強引な交渉で①旅順・大連のロシアへの割譲 ②関東州の二十五年間の租借条約を結ばせた。」

「ウクライナや東欧諸国、バルカン半島この約200年以上、戦争に次ぐ戦争により日本と同じ状態が続いていたわけですね。その後、ロシアの1900年(明治33)、ロシアの侵攻は続き韓国の馬山浦付近を租借し、1834年にはシベリア鉄道をウラジオストックまで開通させた。ウラジオストックとはロシア語で「東方を制圧せよ」という意味ですよ。

日本は日露戦争まったなしとリスク管理して、1902年(明治35)1月にはロシアを敵国する英国との間で日英同盟を締結した。合わせて日英軍事秘密協商を結んだのです。これは両国の軍事、諜報、暗号、石炭、輸送、海底ケーブル情報などを共有する信号法の制定で、日英の軍参謀本部は日露戦争は世界初の「情報通信戦争」「インテリジェンス戦争」になるとの共通認識を持っていた。恐るべき卓見ですね。今、ウクライナ戦争は完全なITデジタル・偵察衛星・ドローン・SNS・サイバー戦争になっていますからね。」

 

「ロシアは日英同盟に対して露仏同盟で対抗し、清国英米独日と約束した満州から撤兵を行わなわず、満州居に居座た。日本はロシアと直接交渉に乗り出したが、ロシアは「韓国の北緯39度以北を中立地帯とし、満州はロシアが全権を握る」と日本の要求を拒否。さらにロシアは奉天を占領し、軍隊を南満州から鴨緑江方面に集中し、極東、シベリアにある軍隊に動員令を下した。その結果、やむなく1904年2月10日に日本は宣戦布告したのです。この経過を見ると日露戦争は小国日本の自衛戦争だったということが、よくわかりますね。」

  • プーチンの生命線「ウクライナ」

 「ロシアのプーチン大統領は2月24日、ついにウクライナへの侵攻を開始したね。これには私は「まさか侵攻まではやらんだろう」と高を食っていたの大変驚きました。時系列的に説明しましょう。プーチン大統領の要求は①同国の北大西洋条約機構(NATO)への加盟絶対阻止②非武装中立地帯化➂ゼレンスキー大統領を引きずり降ろし、傀儡政権の樹立ーなどを狙ってたものです。隣国の産業・経済・エネルギー・農業の中心地ウクライナ(人口4000万人)を失うことはロシアにとっては最大の死活問題というわけです。

プーチン大統領の命令で核戦力部隊は高度の警戒態勢に入っており、一方、ゼレンスキー大統領はEU加盟申請書に署名した全面対立した。G7各国は一致しては2月27日、ロシアを世界の銀行決済取引網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除する制裁を科すことを表明した。SWIFTとは銀行間で貿易や為替、金融の国際送金・決済を行うためのシステムでロシアの銀行の約70%が影響を受ける。この発表後、ルーブルは急落し、最安値を更新して大暴落。28日、ロシア中央銀行は政策金利を従来の約2倍の20%へと大幅に引き上げた。ロシア国内で銀行預金を引き出す市民がATMの前で長蛇の列を作るなどの大混乱が続いていた。」

 

「26日、バイデン米大統領は「選択肢は二つある。ロシアと戦争して第三次世界大戦を起こすか、国際法を犯した国にその代償を払わせるかだ。」と明言した。さらに米国、ドイツはウクライナに武器支援を行い、日本も100億ドルの資金援助を行っており対立はますますエスカレート。両陣営のギリギリの戦闘と外交駆け引きが続いたのです。」

「わたしはメディアと戦争の観点から見てきました。今回のロシアのウクライナ侵攻は世界の総人口77億人の約半分近くがスマホを通じて毎日、見ている。その意味では21世紀型の初めての第3次世界AI(人工知能)・SNS/スマホ/サイバー戦争になっています。

  • テレビ戦争からYoutube・SNS戦争へ

「戦争の世界史を振り返ると、20世紀前半までの第1次、第2次世界大戦は新聞、印刷、映画メディアなどの報道が中心だった。世界の覇権を握る米国のベトナム戦争(1965-75)は世界最初のテレビ戦争となった。枯葉作戦などの悲惨な戦争実態に米国の若者ヒッピー世代が反戦運動を起こし、世界中の反戦世論に拡大し米国は敗北に追い込まれた。

イラク戦争(2003―2011)ではCNNの衛星テレビで米軍の進軍を同時中継し中東初の衛星テレビ「アルジャジーラ」(放送理念=1つの意見もあれば、別の意見もある。本社はカタール)と両側の戦場から報道合戦となった。米国は『エンベット従軍取材』を初めて認めて世界中から従軍記者600人が参加するというメディアコントロール(情報検閲・情報操作)が行われたのです。」

(A)「それから10年、インターネットの世界は「シンギュラリティ―)」(人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点(技術的特異点)超えてAI・ドローン、スマホ・SNS戦争報道時代に突入した。テレビ観戦からスマホ・SNS観戦に180度変わってしまったのですね。)

  • 「無差別・殺戮戦場の見える化」の衝撃

「今回、ロシア軍の巨大戦車、10万人以上の兵士の部隊のウクライナ国境「への集結動向などは米国の軍事衛星、偵察衛星によって常時監視され、ビンラディン捜索に活躍した「米AIビッグデータ解析会社・パランティア」がその位置、装備、人員、スピードなどを全記録したビッグデーターを分析、作戦行動に活かしている。いわば地上戦以上にし烈な宇宙戦争が展開されている。」

「今や「デジタルワールド」はGAFA(「Google」「Amazon」「Facebook(現Meta)」「Apple」)が牛耳っており、SNSの世界でも米国側が独占しており、軍事作戦、金融(SWIFT)排除、SNS国際世論工作でもロシアを世界から孤立させる戦術ですね。ロシア側も対抗してサイバー攻撃が激しさを増し「フェイクニュース」が横行しているが、ロシアの巨大戦車で20世紀の旧式な戦争に対してウクライナ側は21世紀の最新式のAISNSドロンミサウイル戦争で対決しており。この勝負はウクライナの勝利の可能性もも大きい」

つづく

 - 人物研究, 戦争報道, 現代史研究, IT・マスコミ論

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