記事再録/知的巨人たちの百歳学(131)ー医師・塩谷信男(105歳)の超健康力―「正心調息法」で誰でも100歳まで生きられる
百歳学入門(109)
医師・塩谷信男(105歳)の超健康力―「正心調息法」で誰でも100歳まで生きられる
塩谷信男(しおやのぶお)1902・3・24~2008・3・14 105歳、医師。生命線療法と独自の治療法(真手)により治療。「正心調息法」を普及にまい進
-
①常に前向きに考え、感謝を忘れず、愚痴を言わない。これが正心です。
-
東京・渋谷に内科医院を開設したのが1932(昭和六)年。そして1986(昭和六十一)年、81歳で閉院するまで半世紀以以上にわたって第1線の医師として活躍した。百歳を超えた現在も自ら考案した「正心調息法」の普及のため、講演、執筆活動と多忙な日々を送る。
幼いころは虚弱体質でよく病気した。丈夫になりたいがために学んだのが、当時、伝染病の権威だった東大医学部教授・二木謙三が提唱する「二木腹式呼吸法」である。これが「正心調息法」の土台となった。
➁「正心調息法」で誰でも百歳まで生きられる
「正心」とは冒頭の三つを実践・実行すること。この生き方が基本にあっての呼吸法であり、誰でも百歳まで生きられると説いてやまない。
ではその呼吸法とはどのようなものか。赤ん坊のように「正しく息をする」ことである。
-
➂鼻から息を吸って丹田(たんでん)に息をため、「呼息、充息、吐息、小息、静息」の順に静かに吐き出す。
-
「正心」とは冒頭の三つを実践・実行することである。赤ん坊のような呼吸とは、深い腹式呼吸であり、日本には昔からあつたもので、鼻から息を吸って丹田(たんでん)に息をため、「呼息、充息、吐息、小息、静息」の順に静かに吐き出す。これを二十五回繰り返す。最後の静息のときに、プラスのイメージを頭に描いて念じると効果は抜群という。これで自らの腰痛、前立腺肥大症を完治させた。
-
ただ呼吸をするのではなく、きちんと腹式呼吸をすれば、精神状態も素晴らしいものになる。。そのためには姿勢を正しくすることが肝要であり、そうすると一本、筋が通る。逆に姿勢が悪いと短命を招く。長寿を保った名だたる高僧や武将らは、こうした正しい呼吸法を会得、それを実践していたのである。
④生きるとは「息る」こと
-
現代人は浅い息しかしなくなったため、人間そのものも浅くなったと喝破、生きるとは「息る」ことだと力説する。当の塩谷も正しい呼吸法を実践し続けたからこそ元気そのものである。
- ⑤百歳は長寿ではなく人寿。それから先が長寿、天寿というのです。
百歳前後に自らの長寿実践方法について『不老力』『百歳だからこそ、伝えたいこと』『人間百歳自由自在』などを次々に出版した。百歳を超えても週一回はゴルフを楽しむ超人ぶりで、周囲を驚かせた。
ゴルフを始めたのは三十代になってから。肺結核や化膿憧腹膜炎などの大病を患ったので、体力をつけることに腐心した。考えて打つこと、芝生の上を歩くこと、いずれも体にも頭にもいいという。そして爪先の広い靴を履く。
-
⑥「足心(そくしん)―人間は足をすぼめて歩いてはいけない」
「人間は足をすぼめて歩いてはいけない。なるべく足の指をのびのびとさせて歩くことが長寿を招き寄せる。昔の人は足心(そくしん)と言っていたぐらい大事にした」と。
だから若い人が履く、つま先の尖った窮屈そうな靴を見ると「ああ、この人は長生きしないだろうな」 と可哀相に思うと言う。
-
⑦食生活は若いころから玄米と生野菜が中心。
食生活は若いころから玄米と生野菜が中心。好物は南京豆で、薄皮のままよく噛んで食べる。白米は「大事な栄養素がすべて削られた残りものだから」と避けて、もっぱら玄米食一筋。「よく噛んで食べると、栄養素もとれ、満腹感も得られる。早めし早食いは自殺行為だね」と。
健康であること、長寿であることは一体でなければならない。「健康法で長生きしたという人はある程度はいるけど、生きてない人も多い。つまり病気がちだったり、寝たきりだったり。健康長寿とは人の役にたち、おのれの人生を楽しんでこそなのだ」
⑧まだ百歳は通過点に過ぎない
「私は百歳まで生きようと思ったのではない。生きるはずだと思った。生きるのが当然だと思った」。神から与えられた正しい呼吸法を実践・実行してさえいれば、人間というものは百歳まで生きて当たり前という考えだ。
「私はこれから天寿を生きるわけだ。まあ、あと十年は生きられると思うよ。だって正しく生きているからね」
歯はすべて自前、足腰も丈夫な塩谷翁は百歳を通過点と考えて自信たっぷりであった。
[amazonjs asin=”4763194437″ locale=”JP” title=”100歳だからこそ、伝えたいこと―健康と生き方の秘訣を語る”]
関連記事
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(152)再録/『知的巨人の長寿学』の牧野富太郎(94)に学べ<植物研究と山歩きで、世界的な植物学者になる>★『学歴差別をものともしなかった「日本の植物学の父」』
2010/10/31 記事再録 …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(28)「抑止力」一辺倒の危うさ- 新防衛大綱の「動的防衛力」
池田龍夫のマスコミ時評(28) 「抑止力」一辺倒の危うさ̵ …
-
-
日本リーダーパワー史(349)総選挙の必読教科書―徳川幕府の末期症状と現在の総選挙状況を比較、勝海舟の国難突破力に学ぶ
日本リーダーパワー史(349) (総選挙の必読教科書―徳川幕府の末期症状と 現在 …
-
-
★⑩日本リーダーパワー史(713)ー伊勢志摩サミットの陰の主人公・初代ベンチャービジネスの真珠王・御木本幸吉に学ぼう①ーエジソンは「『人工真珠』だけは 発明できなかった」と御木本を絶賛した>
日本リーダーパワー史(713) <記事再録>世界が尊敬した日本人(6) 初 …
-
-
『Z世代のための日中韓外交史講座』 ㉘」『1874(明治7)年5月23日付 フランス紙『ル・タン』報道の「日本便り」(上)』★『150年前の日本人分析<日本の政治、教育の欠陥をこれほど見事に分析した記事はない>』★『現在も延々と続く政治の混乱と教育貧困の日本の<死に至る病>は今も続く(上)』
『①論理的な学問なし②記憶力、詰め込むだけの教育③理性的学問では小学生レベルの無 …
-
-
日本メルトダウン(1005)ー『 プーチン訪日を批判報道する中国――対中包囲網警戒も(遠藤誉)』●『中国、日露首脳会談「成果なし」に安心?』★『中国の大気汚染、北部23都市で最高レベルの「赤色警報」発令へ』◎『中国の毛ガニが浮き彫りにする汚染危機の根深さ 香港当局が発がん性物質を検出、浄化作戦のモデルの湖が・』●『中国人頼みのカジノは必ず失敗する(李小牧)』●『爆買い客が中国に持ち帰った最も貴重なお土産とは? 日本流ビジネスを自分たちのモノにしていく中国人』●『韓国、中国人観光客の大暴れ多発が社会問題化…飲食店に酒持ち込み無銭飲食、殺傷&暴行多発』
日本メルトダウン(1005) プーチン訪日を批判報道する中国――対 …
-
-
NHK「花子とアン」の柳原白蓮事件(7)ー『憤怒の眦(まなじり)を決して伊藤伝右衛門氏下関で語る』「大阪朝日」
NHK「花子とアン」のもう1人の主人公・ …
-
-
「CEATEC JAPAN 2017(10/3~6)」-『ASUKANETの空中サイネージ(3D-DELZO)(等身大の人物を空中に立体表示)★『SORACOMブース「いまから最速で実現するIoT/AIプロジェクト成功の虎の巻」のプレゼン』
日本の最先端技術「見える化』チャンネル 「CEATEC JAPAN 2017」 …
-
-
速報(208)『日本のメルトダウン』 『小出裕章情報』『日本国債の暴落は起こるか』『大津波が西日本を襲う!?』
速報(208)『日本のメルトダウン』 ●『若い人達にこれだけ汚染した世の中を残す …
-
-
日本メルトダウン脱出法(751)「TPPの最重要点は関税ではなく「ルール統一」にある」●「中国はTPPの大筋合意をどれくらい警戒しているのか?」
日本メルトダウン脱出法(751) TPPの最重要点は関税ではなく「ルール統一」に …