前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

★『百歳学入門』(165)『中曽根康弘元首相は来年(2018年)5月で100歳を迎え、歴代宰相の中では最長寿となる。★『中曽根流の百歳長寿10ヵ条とは』『未来は考えないね。今を充実させていくことで精いっぱいだ。未来は神様が与えてくれるものだ』』★『 いつまで生きるということが、人生だとは思っていない。「人生、みんな途中下車するけど、 俺は途中下車しない』★『(長寿の秘訣に対して)キミ、それは使命感だよ』

      2018/05/26

 ★『百歳学入門』(165)

 

中曽根康弘元首相は来年(20185月)で100歳を迎え、歴代宰相の中では最長寿となる。

中曽根氏は田中角栄と同期の政治家であり、中曽根流の『首相公選論」「憲法改正」などを一貫して唱える

政治哲学を実践し、小派閥で独力で苦心惨憺の末、首相の座を射止めた。

首相在任中に『行政改革』を断行し『土光臨調』を成功させ、「風見鶏」とマスコミにさんざん叩かれながら

レーガン大統領との日米同盟を不動のものにした有言実行、知合一致のその政治姿勢は、戦後政治の中でも、

傑出したリーダーシップのある政治家である。

その信念の実践が百寿・政治家になった所以であろう。

 

田中茂著「『100歳へ!』中曽根康弘の長寿の秘訣」(光文社 2014年)は、その中曽根氏の長年の秘書をつとめた

田中氏が『長寿の秘訣』に迫っており、超高齢化社会を迎えた日本で、

高齢者は老年をどう生きるか―大変参考になる健康法、精神力が満載なので、紹介する、

中曽根康弘1918年(大正7年)527

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9B%BD%E6%A0%B9%E5%BA%B7%E5%BC%98

 

<田中茂著「『100歳へ!』中曽根康弘の長寿の秘訣」光文社 2014年)から引用、転載させていただきました>

 

第1条「(歳を取ることで見える世界が変わってきたか)との問いにーー、それは視野も広がるし、人間や世界に対する見方が深まってくる。しかし、具体的に変わったな、と感じるようなことはないね。」

 

2条 「(長寿の秘訣は?)ーー人間の生に対する忠実性。また、運命に対する従順性。つまり、運命に反抗しないこと。そこに心の安定を持続する。それが長生きのもとだよ)

 

3条「(長寿の秘訣は?)―――座禅をやったり、自分で生きる意味というものを昔は考えたりしたものだ。

結論は運命に従順だと、人生に忠実だと。あるいは人生というか、天命に忠実であることだ」

 

第4条 「(長寿の秘訣に対して)キミ、それは使命感だよ。」「使命感とは豊かで、世界に発信できる強い

日本を創ること、その状態を国民が享受できること、そのために勉強すること」

 

第5条 -「長生きの秘訣は!は」―― 精神の安定とストレスを持たないこと。歳を取ると過去に

対する思いか、これから生きるわずかな時間に対する思いとかね、そういう感慨にふける朝とか、夕べとか、

そういう時間帯があるね。

 

第6条 - 『未来は考えないね。今を充実させていくことで精いっぱいだ。未来は神様が与えてくれるものだ』

 

7条「昔は、人生は60年と言ったからねえ……。問題は歳を取る長さよりも、何をやってあの世に行く

かということだ。何をやるかということを考えて、そのほかのことはあまり考えないようにしている。

それは無駄だと思っている」

 

8条 -「 いつまで生きるということが、人生だとは思っていない。「人生、みんな途中下車するけど、

俺は途中下車しない」と色紙に書いてから私に見せ、ニヤリと笑った。

 

 

9条「(大隈重信は人生125歳と言いましたが、人間はいくつぐらいまで生

きられると思いますか?)――「そういうことは、意味がないと思っているんだ。今を生きることが

人生だと思っているから。いつまで生きるということが、人生だとは思っていない。だからそんなことは考えない」

 

10条  『今を生きるとは、今何をなすべきか、という意味でもある。それが、充実した人生を送ることに

つながるのです。高齢化社会をどのように生きるか、その答えがまさにここにある』

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究 , , , ,

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
『5年前の記事を再録して、時代のスピード変化と分析ミスをチェックする』-『2018年「日本の死」を避ける道はあるのか⑥』★『『安倍政権はヨーロッパの中道政権とかわりない』 <仲良くせよ、けんかをするな、悪口をいうな、安全、 安心」一点張りの<ガラパゴスジャパン>主義が日本を潰すのです』

  ★『2018年「日本の死」を避ける道はあるのか ー―日本興亡150 …

no image
知的巨人たちの百歳学(136)『一億総活躍社会』『超高齢社会日本』のシンボルー 日本画家・小倉遊亀(105)、片岡球子(103)に学ぶ

 知的巨人たちの百歳学(136) 『一億総活躍社会』『超高齢社会日本』 …

no image
[ オンライン講座/清水寺貫主・大西良慶(107歳)の『生死一如』12訓★『 人生は諸行無常や。いつまでも若いと思うてると大まちがい。年寄りとは意見が合わんというてる間に、自分自身がその年寄りになるのじゃ』

清水寺貫主・大西良慶(107歳)の『生死一如』   人生は諸行無常や。 …

no image
日本リーダーパワー史(367) 日本占領から日本独立へ ,マッカーサーと戦った日本人・吉田茂と白洲次郎(1)

    日本リーダーパワー史(367) &nbsp …

no image
「少子超高齢社会」は「青少年残酷・老害社会」ー横井也有の<江戸の老人8歌仙と老害>で自戒する

 百歳学入門(83)   ▼「江戸の老人8歌仙と老害」 &n …

no image
軍神・東郷平八郎の真実

1 静岡県立大学教授 前坂 俊之 1 『タイム』の表紙に掲載された最初の日本人 …

no image
速報(91)『日本のメルトダウン』ー脱原発に動き出した世界、何をしてよいかわからず『座して死を待つ』状態の日本

速報(91)『日本のメルトダウン』 脱原発に動き出した世界、何をしてよいかわから …

no image
梶原英之の渾身歴史ルポー『日本の物語としての辛亥革命(2)』ナゾに包まれた孫文像と盛宣懐(下)

<辛亥革命百年と近代日中の絆―辛亥百年後の‘‘静かなる革 …

no image
池田龍夫のマスコミ時評(52)●『京都・滋賀県知事が原発再稼動を危惧する提言』『石原都知事が「尖閣諸島を買う」と公言』

池田龍夫のマスコミ時評(52)   ●『京都・滋賀県知事が原発再稼動を …

『オンライン死生学入門』★『中江兆民(53歳)の死に方の美学』★『医者から悪性の食道ガンと宣告され「余命一年半」と告げられた兆民いわく』★『一年半、諸君は短いという。私は極めて悠久(長い)と思う。 もし短いと思えば五十年も短なり。百年も短なり。生命には限りがあり、死後には限りなし」(『1年半有』)』

      2015/03/19/『中江兆民(53歳)の死生学』記事転 …