戦後80年・現在の自民党の生みの親・政界の最長老ともいうべき古島一雄の敗戦の弁を聞く』★『大東亜戦争敗戦の原因である軍閥・官僚統制国家を改革できなかった政治の責任を反省する』(昭和20年10月8日の手紙)
日本リーダーパワー史(177)記事再録再編集
政治家必読<国難リテラシーを養う法>
前坂 俊之(ジャーナリスト)
護憲三派内閣の成立、立憲政友会と革新倶楽部の合同を斡旋。第二次大戦後も鳩山一郎自由党総裁の後任に吉田茂を推すなど、政界の黒幕として知られた。1945年8月、敗戦後の自民党総裁に推されたが、吉田茂を推挙した、以後、その相談役を務めた。
この事は他日、歴史的に記録すべきことと思う。
さらに回顧すれば,満州事変以来、軍閥に便乗したる官僚政治の失敗である。戦争を利用して国内改革を行おうとした二本立の計画が翼賛会となり、総動員法によりて立憲政治の外掘を埋め統制により政冶形態の変化させようとしたが、下剋上の風は帰するところがなく、闇の流行は道義の退廃をきたし法令百出、事務渋滞によって、かえって天下の不信を招き、一方,戦争の不利となると共についに極端なる暴圧政治を以て国民の耳目をおおうに至った。
われらもこれらの点に関しては忠告も進言したこともあったが、効果なく、たまたま具体的に公言すれば直に舌禍を招く。
先輩に対して愧(は)づるのみならず誠に上下に対して自責の念にたえない。81歳の老骨を惜む程の命ではないが、セメテ再生日本の輪郭だけでも見て死にたいと思っている。
(昭和二〇年十月八日の手紙)
羽田空港展望台から撮影(2025/08/16)

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