『オンライン講座/作家・宇野千代(98歳)研究』★『明治の女性ながら、何ものにもとらわれず、自主独立の精神で、いつまでも美しく自由奔放に恋愛に文学に精一杯生きた華麗なる作家人生』『可愛らしく生きぬいた私の長寿文学10訓』
作家・宇野千代(98歳)『いつまでも美しく自由奔放に生きて行く私』長寿健康10訓
① 何歳になってもヨーイドン。私はヨーイドン教の教祖なのよ。
② 忘れるというのは自分を救う最良の方法なんですね。
③ トシのことなんか一度も考、えたことがないわ
④ できると思えば、どんなことでもできる
⑤ 人間同士のつき合いは、心の伝染、心の反射が全部である。
⑥ 私は書ける、書けると思って、強い信念をもって書いてみよう
⑦ 健康法らしいものといえば、一つは毎日一万歩くらい歩く。気が向いたとき、この部屋(二十畳ほどの広 さ)のまわりをぐるぐる歩くんです。
⑧ 健康法とか何とかいうよりも大切なのは気持ちの持ち方。くよくよしない。
⑨ 幸福は幸福を呼ぶ
⑩ 九十八歳で、『私何だか死なないような気がするんですよ』(海竜社)を出版、大往生した。
前坂俊之(ジャーナリスト)
宇野千代 (98歳)<1897・11・28~1996・6・10>
小説家。教員を経て作家としてデビユー・菊池寛賞を受賞、文化功労者。モデル、デザイナし実業家としても活躍。

① 『何歳になってもヨーイドン。私はヨーイドン教の教祖なのよ。
② 忘れるというのは自分を救う最良の方法なんですね。
いつも美しい和服姿で、ほんのり薄化粧をして年を感じさせない。最後まで美しく、明るく可愛い人だったが、その精神の持ち様、健康法も並のものではなかった。
一九八三(昭和五十八)年、『生きて行く私』を出版した。前年から毎日新聞に連載され、沈滞気味な新聞小説の中で読者の大きな反響を呼んだ。単行本になると、宇野千代ブームを巻き起こし百万部を突破、年間ベストセラーの一角を占めた。
このとき、八十六歳。普通、年齢とともに創作意欲は衰えていくものだが、年齢とは無縁の健筆ぶりを示した。それ以上に驚かされたのは、その内容で、明治の女性ながら、何ものにもとらわれず、自主独往の精神で、恋にも仕事にも精一杯生きた人生が描かれていた。
晩年はマンションの最上階に住み、書斎と居間を兼ねた広々とした二十畳の部屋で執筆していた。執筆の合間に、毎日、部屋の中を一万歩歩くのが自ら編み出した健康法。食事は朝が七時、畳が十二時、夜が五時と決め、間食は一切しない。料理が好きで、他人の手を借りずに自分で作り、片づけるという暮らしぶり。
思いつくと即実行する行動型。自分を「駆け出しお千代」と呼んで、仕事にも恋にも健康法にも果敢に挑戦した。
③ 「私はヨーイドン教の教祖なのよ」「何歳になってもヨーイドンで始めればいいのよ」行動することが人生なのだ。
人生に終わりはない。今、このときが人生なのだ。
④ 「何事も、くよくよしないこと、イヤなことがあってもすぐ忘れること。忘れるというのは自分を救う最良の方法なんですね」
「トシを忘れるとは、何とのんきなことでしょうね。トシのことなんか一度も考、えたことがないわ」
体当たりで生きた人の名言である。
⑤ 九十八歳で、『私何だか死なないような気がするんですよ』(海竜社)を出版、
大往生した。
大往生した。
⑥ できると思えば、どんなことでもできる
⑦ 人間同士のつき合いは、心の伝染、心の反射が全部である。
山口県岩国市の生まれ。岩国で小学校の代用教員となり、作家活動は、いとことの結婚で札幌にいたとき、中央公論社の懸賞小説に当選したのがきっかけ。
この最初の結婚の後、生涯で、尾崎士郎、東郷育児、北原武夫と、四回の結婚をした。『色ざんげ』をはじめとする、女の感性と独特の幸福観に根ざした小説を発表する一方、女性雑誌『スタイル』を創刊、「宇野千代さもの」という、きものの創作・販売をする会社を興すなど多才で、事業欲も旺盛だった。
女流作家として一定の地位を築いたが、六十代後半で、突然、極度のスランプに陥り、一行も書けなくなった。そのとき、中村天風の講演会に出かけた。
この時、天風は八十八歳、宇野は六十七歳。ヨガの修行者として、世界を股にかけ修行してきた天風の「人間はなにごとも自分の考えたとおりになる」「できないと思うものはできない。できると思えば、どんなことでもできる」との力のこもった言葉に啓示を受けた。
⑧ 『私は書ける、書けると思って、強い信念をもって書いてみよう」、もう一度机の前に坐り直して書き始めた。それまで全く進まなかったペンが、一行、二行、一枚二枚と滑りだした。
作家・宇野千代がよみがえった。 ⑨「毎日、机に必ず坐る」「書けると信じる」「一万歩歩く」(「健康法らしいものといえば、一つは毎日一万歩くらい歩いていること。
気が向いたとき、この部屋(二十畳ほどの広さ)のまわりをぐるぐる歩くんです。
もう1つは食事の時間を決めていること。朝が七時、ヒルが十二時、夜が五時。間食は決してしません。食事は自分で作って、自分で片づけます」(83歳の時の話)
「たわし健康法」「玄米食」……と、よいと思うことはすぐ実行する行動的な女に変身した。83歳の時、三階建てマンションの最上階の大きな部屋,に1人り住んでいた。寝室も書斎も応接間も台所も全部つつ抜けに続いているその大きな部屋で書いたり、歩いたり、寝たりしていた。
「人間なんてムリさえしなければ丈夫でいられると思うんですよ。健康法とか何とかいうよりも大切なのは気持ちの持ち方です。くよくよしないこと、いつもヨーイドンの姿勢をとっていること。そうです。ヨーイドンが私の本当の健康法です」
七十四歳のとき、がんで胃の五分の三を切ったが、健康法を忠実に実行し、仕事を休むことなく続ける忙しい生活の中で、毎日曜日は大好きなマージャンの日と決めた。仲間と十二時間も卓を囲んでストレスを発散。この転換の素早さが、千代の波潤の人生を救う鍵となった。
千代には求道者としての面もあって、フランスのモラリズト、アランの『幸福論』にも心酔していた。「人間は、その思うことがすべてである。思いは実現する」。
年輪を重ねるに従って千代の人生哲学は磨かれ、九十歳を超えて、丸谷才一を驚嘆せしめた瑞々しい小説を発表した。晩年は体験に基づいた人生論で人気を博した。
⑩ 「人間同士のつき合いは、心の伝染、心の反射が全部である。何を好んで、
不幸な気持ちの伝染、不幸な気持ちの反射を願うものか。幸福は幸福を呼ぶ」
不幸な気持ちの伝染、不幸な気持ちの反射を願うものか。幸福は幸福を呼ぶ」
関連記事
-
-
世界、日本メルトダウン(1036)– 『4/25は北朝鮮軍創立記念日、まだまだ続く朝鮮半島チキンレースの行方はどうなる!』●『対北朝鮮「武力行使なら全面戦争」=米専門家にインタビュー』★『北朝鮮危機は金正恩の「怯え」が原因だった 米国のメッセージで彼が感じる「命の危険」』●『トランプ政権がこのままいくと「リーマンショック」が再現されるのではないか』
世界、日本メルトダウン(1036)– 『4月25日は北朝鮮軍創立記 …
-
-
「少子超高齢社会」は「青少年残酷・老害社会」ー横井也有の<江戸の老人8歌仙と老害>で自戒する
百歳学入門(83) ▼「江戸の老人8歌仙と老害」 &n …
-
-
百歳学入門⑤<クイズ>日本の長寿経営者はだれか<農業、食品企業の創業者になぜ長寿者は多いのか>②!?
百歳学入門⑤<クイズ>日本の代表的長寿経営者は誰か?② <農業、食 …
-
-
知的巨人の百歳学(132)-『石油王・出光佐三(95)の国難突破力/最強のリーダーシップ/晩年長寿力』②『日章丸事件で石油メジャーに逆転勝利した最強のリーダーシップ』
2018月1日記事再録/日本リーダーパワー史(180) <国難 …
-
-
World Robot Summit 2018(10/17)-ARアドバンストテクノロジー、島津製作所によるAI搭載の診療科推論ロボットのプレゼン
日本の最先端技術「見える化」チャンネル Japan Robot Week2018 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(125)/記事再録★ 『超高齢社会日本』のシンボル・世界最長寿の彫刻家/平櫛田中翁(107歳)に学ぶ」<その気魄と禅語>『2019/10月27/日、NHKの「日曜日美術館ーわしがやらねばたれがやる~彫刻家・平櫛田中」で紹介』★『百歳になった時、わしも、これから、これから、130歳までやるぞ!』と圧倒的な気魄!
2010/07/31   …
-
-
「オンライン講座・大谷翔平「三刀流(投打走)」のベーブ・ルース挑戦物語⓵』★『大谷の才能を世界に最初に報道したのはニューヨークタイムズ』(2013年7/10)が日ハム・大谷投手 を取り上げて日米野球論を展開」★『NTYは日本のマスメディア、スポーツ紙の低レベルとは段違いのスポーツビジネス、リーダーシップ論、選手論を分析』』
『それから8年後、大谷は31本の本塁打を放ち、MLBのスーパースターを射止めた、 …
-
-
『Z世代のための日本戦争学講座②』★『 歴史インテリジェンスからみた真珠湾攻撃と山本五十六②』★『山本五十六は三国同盟への反対をなぜ最後まで貫けなかったのかー今の政治家、トップリーダーへの遺言』
『Z世代のための日本戦争学講座①』★『今日(2024/12/08)は80年前の真 …
-
-
日本奇人ビックリ百選(1)泉鏡花・幻想文学の先駆者は異常な潔癖症、ばい菌、犬、カミナリ恐怖症‥
日本奇人ビックリ百選(1) 泉鏡花・幻想文学の先駆者 …
-
-
『バガボンド』(漂泊者)ー永井荷風の好色人生と野垂れ死考 ③生涯一人暮らし、娼婦、芸妓、女給20人以上と女性遍歴とは・・
『バガボンド』(放浪者、漂泊者、さすらい人)ー永井荷風の好色人生と野垂れ死考 ③ …
