『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ㊺』3/11 『NYT』 Fukushima’s Continuing Tragedy ー福島の継続する悲劇
2014/3/11 『ニューヨーク・タイムズ』「EDITORIAL」
“ Fukushima’s Continuing Tragedy ”
“ 福島の継続する悲劇 ”
「 F 氏コメント 」
1. 東日本大震災発生後、三年が経過した。NYTはその社説で、こ
の未曾有の大惨事を振り返り、復興作業の現状と課題を指摘して、
今後の提言を簡潔に行なっている。
NYT東京支局は、2,011年3月11日の大震災発生以来、
ニューヨーク、ワシントン、仏、独など世界規模で、震災と原発に
通暁したベテラン記者を動員し、他の追随を許さない優れた
調査報道を不眠不休で実行して来た。その報道は
ピューリツァー賞のファイナリストにノミネートされたの
は記憶に新しいところである。
その後も、災害現場への密着の努力は続き、この社説は
その執拗な情報収集と膨大な報道の帰結として行なわれ、
その調査と提言は傾聴に値する。
2. 提言を整理すると、
1) 三重苦の国難からの復興というには、日本政府から
の東北三県に対する支援の規模とスピードが余りに
も遅い、これでは被災県民が気の毒で、救われない、と。
被災後の病死、自殺者の数が看過できない程増え
ているのはその証左である、と。
2) 復興資金を準備しても、再建に当たる職員、専門技術者
が恒常的に不足しており、政府からの人材補給も自治
体任せで、腰が座っていない。
政府は国難と看做していなのではないかと疑っている。
3)最も重要な「コミューニティの再生」という観点からの都
市計画創りについては、中央政府の支援はほとんど奏功し
ていないか、関与が無いのではと、言わざるを得ない。
総じて、地方自治体の再建能力に乏しい実態を直視し
改めて国と県との役割分担を見直すと共に、国の参画ウエイ
トを上げなければならない。
現状のままでは、災害関連死と自殺が益々増えるのではないか?
と憂慮せざるを得ない、と言う。
“ Fukushima’s Continuing Tragedy ”
火曜日は東日本の岩手、宮城、福島の三県を襲った3つの大災害の三周年であった。その災害と
地震、津波、そして福島原発のメルトダウンである。この大震災で15,884人が亡くなり、
2,636人が未だに行方不明である。政府の再建の努力は、不十分であり、うんざりするほどゆっくり
りしたものである。
現在未だ、270,000人が避難民であり、その内の100,000人が仮住まいで生活している。震災の
発生以来、3,000人以上が病気や自殺で亡くなっている。福島県では、災害で直接亡くなった方
(1607人)より災害発生の後、災害関連の原因によって亡くなった方(1650人以上
の方が多い。
時間の経過と共に、益々多くの人が且つて住んでいた場所へ帰還する希望を捨てている。
避難民の約35〜40%は、故郷へ戻りたいが、転居する費用が無く、
仮住まいにしがみついている。
。
関連記事
-
-
日本メルトダウン脱出法(577)●『香港民主派デモ:天安門以来の難局に直面する中国』(英FT紙)●「香港民主化デモ特集」
日本メルトダウン脱出法(577) <チャイナリスク再び!> &nbs …
-
-
【終戦70年「安倍談話」の最大受益者は中国、韓国か」「フランスより中国の方が危ない理由」他6本
日本メルトダウン脱出法(621) 【2015年の東アジア情勢】―「安倍談話」 …
-
-
『オンライン講座・吉田茂の国難突破力⑨』★『歴代宰相の中でも一番、口の堅い吉田じいさんは公式でも突っけんどんな記者会見に終始して、新聞記者と個人的に会談したケースは少ない。『総理番記者』は『新聞嫌いの吉田ワンマン』取材用に誕生した」●「伊藤博文の大磯邸”滄浪閣“を買取り、自邸の『海千山千楼』に改築した
2016/02/09 日本リー …
-
-
『世界漫遊記/ヨーロッパ・パリ美術館ぶらり散歩』★『ピカソ美術館編⑨」★『ピカソが愛した女たちー画家の精力絶倫振りは、超弩級、地球人とも思えません』
「ラ・セレスティーナ」、1904年 ピカソ23才の作 …
-
-
日本リーダーパワー史(621) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ⑮ 『川上操六参謀本部次長がドイツ参謀本部・モルトケ参謀総長に弟子入り、 ドイツを統一し、フランスに勝利したモルトケ戦略を学ぶ①
日本リーダーパワー史(621) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ⑮ 『川 …
-
-
速報(314)【4号機プール】セシウム137の量は広島原爆5千発分で早く安全な場所に移す小出裕章』ほか5本
速報(314)『日本のメルトダウン』 ◎『5月25日【4号機プール …
-
-
近著・申元東 著, 前坂俊之 監修『ソニー、パナソニックが束になってもかなわない サムスンの最強マネジメント』徳間書店 (8月27日刊行)
近著『ソニー、パナソニックが束になってもかなわないサ …
-
-
『Z世代のための近代史復習問題』★『<ロシアの侵略防止のために、山県有朋首相は『国家独立の道は一つは主権線(日本領土)を守ること、もう一つは利益線(朝鮮半島)を防護すること」と第一回議会で演説した』(国家リスク管理/「外交政略論)
2016/04/20/日本リーダーパワー史(701)/日中韓150年史の真実(7 …
-
-
日本の最先端技術「見える化」チャンネル☆「2015国際ロボット展」(12/2ー12/5,東京ビックサイト)②KAWASAKI,FANUC,NACHI,DAIHENのロボット展示ブース
日本の最先端技術「見える化」チャンネル ☆「2015国際ロボット展」(12/2 …
-
-
『バガボンド』(放浪者、漂泊者、さすらい人)ー永井荷風の散歩好きと野垂れ死考①
『バガボンド』(放浪者、漂泊者、さすらい人)ー永井荷風の散歩人と野 …