日本リーダーパワー史(462)国際大会(外交)での「リーダーシップ」-安倍外交と本田選手の活躍を比較する。
世界劇場型の政治家・スポーツマンのパフォーマンス
国際大会(外交)での日本人の「リーダーシップ」
―安倍外交と本田選手の活躍を比較する。
前坂 俊之(ジャーナリスト)
① 本田の入団会見の堂々とした態度、英語の記者会見スピーチの見事さは、日本人の国際的な舞台でのパフォーマンスとしては史上最高のものだったのではないか
◎「ACミラン入団会見で見せた本田の英語力 「堂々たる受け答え」に英語のプロも絶賛
http://www.j-cast.com/2014/01/09193795.html
② MBAでは多くの日本人選手が活躍しているが、英語力とパフォーマンス能力では残念ながら光るものがない。
ヤンキース時代の2009年にMVPを獲得した松井選手は優勝時の超満員のヤンキース球場での最高の場面で英語で満場を沸かすべきスピーチ(この時、松井は入団6年目であり、英語をマスターしようと思えばできたし、ここで見事に決めるべき)をいつもの松井調の日本語で控えめに語り、見ていた私はがっかりした。
●「ヤンキース・松井秀喜の<勝負脳>に学べ」ーMVPを獲得した松井選手は日本最強の宮本武蔵なり
http://maesaka-toshiyuki.com/detail/290
昨年のレッドソックス優勝の立役者上原投手もせっかくのスピーチの場面でも、小学生の息子の見事な英語にお株を奪われてしまった。
③ その点では、本田はインテリジェンスがあり、天性のリーダーシップがある。小学6年生の卒業文集に見るごとく、長期の人生設計(戦略目標)を定めて、着実に実行してスキルアップさせて、15年後の27歳で達成したのであり、このようなプレーヤーはこれまでいなかった。まさに、有言実行の典型である。
④ 本田はビックマウスといわれるように、大声で自己主張し、キックは自分で積極的に打つし、シュート・ゴールへの執念は人一倍強い。それを話して隠そうとしない点で日本人離れしている。ミランの10番を要求し、13日のデビュー戦では得点はできなかったが、確かな存在感を示した。
⑤ 今後の活躍が期待されるが、フアンにとってはテレビで毎回の試合中継を観戦できるのが何と言ってもうれしい。それに、毎試合、ランキングで辛口のスポーツ評論家、地元メディアの厳しい採点を受けるのが、これまたガチンコ勝負の真のプロの世界、結果を出さなければすぐ首になるという厳しい真剣勝負の世界を見ることはあらゆる人々にとって、自己研さんのプラスにもなる。
⑥ 本田の行動力を見ていて、一番感じるのは。国難に遭遇しているいまの日本で、安倍首相はもちろん、政治家、官僚、役人、企業人、サラリーマンでもお年寄りでも、生存競争で、結果がすべての世界に生きていることを自覚することである。そして、有言実行、知合合一のプロになることしか、個人はサバイバルできないし、国も存続できないということを自覚することである。
⑦ 安倍外交と比較してみる。
安倍外交も本田プレイスタイルも「有言実行」「積極外交」では同じである。安倍首相の経済外交、積極平和主義の外交は、その行動回数において歴代トップの精力的なものであり、一生懸命のその奮闘は評価に値する。
しかし、外交ばいわばシュートであり、たくさんシュートを打っても得点に結びつかなくては、意味がない。きびしいが結果がすべてなのであり、肝心の日中、日韓外交の1年間のストップは、失点、オウンゴールにしてはならない。そこに、最大のインテリジェンスと戦略が求められるが、その点ではまだ、アベノミクスとともに、結果を出していないというべきだろう。
⑧ 同じく、政治家も、官僚も、企業人も結果がすべてというプロの厳しさが求められる。負ければミランの監督も即クビになったが、終身雇用制の問題点や税金ドロボーとしての役人の存在も、やはりグローバルな大競争の時代に突入した現在、日本沈没現象の一端であること痛感する。
●「本田圭佑、ACミランデビュー ゴールポスト直撃も
チームは敗れる
http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/12/honda-keisuke_n_
4586608.html?utm_hp_ref=mostpopular
●【海外の反応】デビュー戦で現地ミラニスタに好印象与えた
本田圭佑 (サッスオーロ戦)
http://nofootynolife.blog.fc2.com/blog-entry-621.html
◎「ACミラン入団会見で見せた本田の英語力
「堂々たる受け答え」に英語のプロも絶賛
http://www.j-cast.com/2014/01/09193795.html
◎<F国際ビジネスマンのコメント>
本田の英語、語彙を慎重に選びながら、
ゆっくりとした正確な言い回し、英会
話学校で先生の質問に応える様な、優
等生の雰囲気でした。
本田、田中とBSTVのスターが増え、今年
は益々寝不足になりそうです。
ザッケローニ監督の後方支援は見事な
ものですね。ここへ来てワールドカッ
プ後のイタリー代表チームの監督の有力
候補に浮上している由。
◎「ザック、本田に太鼓判「イタリアに適応できる」
関連記事
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(9)記事再録/ 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ⑫『福島安正のインテリジェンスが日清,日露戦争の勝利の主因①わが国初の国防書「隣邦兵備略」を刊行、清国の新海軍建設情報 を入手、朝鮮を属国化し大院君を強引に連れ去った
2015/12/03   …
-
-
[ Z世代のためのAIを上回るエジソンの天才脳の作り方➂」★『発明家の生涯には助産婦がいなくてはならない。よきライバルを持て』★『エジソンの人種偏見のない、リベラルな性格で、日本人を愛した』★『私たちは失敗から多くを学ぶ。特にその失敗が私たちの全知全能力を傾けた努力の結果であるならば』
2022/01/23 『オンライン …
-
-
『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画録』⑱★『コロナパニックなど吹き飛ばせ』★『10年前の鎌倉沖は豊饒の海だった』/『つり竿さげて、鎌倉海をカヤックフィシングでさかな君と遊べば楽しいよ』★『「半筆半漁」「晴釣雨読」「鉄オモリをぶら下げて」鎌倉古寺を散歩すれば、悠々自適!』
2018/12/04   …
-
-
『オンライン/ベンチャービジネス講座』★『日本一の戦略的経営者・出光佐三(95歳)の長寿逆転突破力、独創突破力はスゴイよ②』★『眼が悪かった佐三は大学時代にも、読書はあまりしなかった。「その代わり、おれは思索するんだ」「本はよく買ってきては<積読(つんどく)>そして<放っ読(ほっとく)」だよと大笑いしていた』
出光佐三は1885年(明治18)8月、福岡県宗像郡赤間町(現・宗像 …
-
-
『日経新聞(2月10日)は「日銀の黒田総裁の後任に、元日銀審議委員の経済学者、植田和男氏(71)の起用を固めた」とスクープ』★『政治家の信念と責任のとり方の研究』★『<男子の本懐>と叫んだ浜口雄幸首相は「財政再建、デフレ政策を推進して命が助かった者はいない。自分は死を覚悟してやるので、一緒に死んでくれないか」と井上準之助蔵相(元日銀総裁)を説得、抜擢した』
2019/10/23 『リーダーシ …
-
-
名リーダーの名言・金言・格言・苦言集(18)『“長”の字に惑わされるな』(松永安左衛門)『雑音を聞き分けよ』(松下幸之助)
<名リーダーの名言・金言・格言・苦言 ・千言集(18) 前 …
-
-
『電子書籍 Kindle版』の新刊を出しました。★『トランプ対習近平: 貿易・テクノ・5G戦争 (22世紀アート) Kindle版』( 2019/09/23 )
2019/09/23 米中二大大国の覇権 …
-
-
『オンライン/真珠湾攻撃(1941)から80年目講座①』★『この失敗から米CIAは生れたが、日本は未だに情報統合本部がな<<3・11日本敗戦>を招いた』★『2021年、新型コロナ/デジタル/経済全面敗戦を喫している』(上)』
2011/09/09   …
-
-
日本リーダーパワー史(551)「日露戦争での戦略情報の開祖」福島安正中佐①「シベリア単騎横断」や地球を1周した情報諜報活動こそ日露戦争必勝のインテリジェンス
<日本リーダーパワー史(551) 「日露戦争での戦略情報の開祖」福島安正中佐① …
-
-
『オンライン講座/歴代”宰相の器”とな何か!』★『日本政治リーダーシップの研究』★『日本の近代化の基礎は誰が作ったのか』★『西郷隆盛でも大久保利通でも伊藤博文でもない』★『わしは総理の器ではないとナンバー2に徹した西郷従道』
日本リーダーパワー史(317)再録 「明治維新は西郷隆 …