前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

知的巨人たちの百歳学(171)記事再録/長寿逆転突破力を磨け/-加藤シヅエ(104歳)『一日に十回は感謝するの。感謝は感動、健康、幸せの源なのよ』★『「感謝は感動を呼び、頭脳は感動を受け止めて肉体に刺激を与える』

   

  『百歳学入門(214)』

加藤シヅエ(104歳)

日本の女性解放運動家。日本初の女性代議士。日本産児調節婦人連盟、日本家族計画連盟、家族計画国際協力財団の会長などを歴任。戦後初の衆議院総選挙で婦人として初の当選を果たす。「一日に十回感動」し「昼寝は厳禁」。うがいと一日に三合の牛乳を飲むことが長寿の秘訣たった。

「奇跡の人」とは評論家の樋口恵子さんの批評だ。裕福な家庭に生まれ、男爵家に嫁ぎながら、夫の赴任先の炭坑で極貧の女性たちに接して産児調節運動へ。

産めよ増やせよの時代に避妊具・薬を輸入して配り、警察に勾留。戦時下にも労働運動家、加藤勘十さんとの愛を貫き、離婚、再婚、出産。無事生き延びて女性初の国会議員となり、国連人口賞など数々の賞に輝く~。

しかし、「奇跡」の連続のような人生の陰には、透徹した理性と情報力があった。

敗戦直前の空襲が相次ぐ中、48歳で娘の加藤タキさんを生んだ。「まもなく戦争は終わり、女は忙しくなる。それなら今しかないと、あなたを産んだ」。

性を直視し、体の自己管理こそが自立の基礎と見抜いて活動した人ならではの家族計画だった。98歳という高齢で、家族計画国際協力財団の長に就任して世間を驚かせた。

情報収集と発信は100歳を超えても変わらなかった。がんで舌の1部を切り取った後もベッドの上から発言を続け、自力で言語能力を取り戻した。多様なメディアに目を通し、「頑張っている人」には無名でも男女問わず、励ましの一筆を送った。「私の仕事は人間開発」と笑っていた。

「男女平等は与えられたものではない。日本の女性の戦前からの地道な活動のたまもの」と言い最期の言葉は「みんなに愛してもらって幸せです」(朝日新聞)

百歳名言①『一日に十回は感謝するの。感謝は感動、健康、幸せの源なのよ』。

一日の始まりは健康な体を授けてくれた両親.楽しい思い出を残してくれた亡き夫に感謝、遺影に手を合わせる。食べ物が出てきたら作ってくれた人々に感謝。こんな老人に会ってくれる人々感謝、感謝と言うわけ。

「感謝は感動を呼び、頭脳は感動を受け止めて肉体に刺激を与える」

百歳名言②「昼寝は厳禁」

「昼寝というのは夜の睡眠と違い、脳をダラけさせてしまうような気がする。その間は脳を刺激していないから、脳細胞の衰えを促進するようなものだと自分なりに考えている」

百歳名言③「牛乳を必ず一日五四〇cc飲む」「一日に何度となくうがいをする」 

「大切なカルシウム源である牛乳を必ず一日五四〇cc飲む」。喉、声帯を酷使するような場合は「一日に何度となくうがいをする」。うがいによって耳、鼻、喉が清潔に保たれ、風邪を遠ざけるばかりか、耳が遠くなるようなこともない。

百歳名言④「身だしなみは自分の心を反映する」

服装や髪は乱れて顔を化粧せず、だらしなくて見苦しい格好のときは、きれいでまっすぐな心を保つことはできません。身だしなみの感覚を磨くには一流のものを見て目を肥やせ」

百歳名言④「長生きするためには時代の空気を吸う」

過去の思い出ばかりに浸っているのではなく、今という時代、人間を理解することが大切。そうしなければ頑固になり、結局は心を閉じて社会との接点も断ち切ってしまう。

百歳名言⑤「ニュースで国内外の出来事をチェックする」

、テレビ、メディアでニュースで国内外の出来事をチェックする。「知りたい、知りたいと追いかけていくうち、それが面白さに変わっていく。年をとらないということにつながっていくの」

 

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
速報「日本のメルトダウン」(492)「国借金が1000兆円でも国債が暴落しなかった 訳」「独占公開、サムスンが呑み込んだ日本技術」

     速報「日本のメルトダウン」(4 …

『リーダーシップの日本近現代史』(73)記事再録/『日露300年戦争(4)』『露寇(ろこう)事件とは何か』★『ロシア皇帝・アレクサンドル一世の国書を持って、通商を求めてきた第2次遣日使節・ラスクマンに対しての幕府の冷淡な拒絶が報復攻撃に発展した』

  2017/11/18 / 日露300年戦争(4 …

no image
日本リーダーパワー史(828)(人気記事再録)『明治維新150年』★『3・11直後に書いた日本復活は可能か、日本をチェンジせよー明治維新の志士は20歳の若者たちを見習え、を再録』★『今こそ、「ゲームチェンジャー」(時代を変える若者) こそ出でよ、『日本老害社会をぶち壊せ』●『2025年問題」をご存知ですか? 「人口減少」「プア・ジャパニーズ急増」…』★『2025年問題が深刻過ぎる件』

   2011、6,14に書いた< 日本リーダーパワー史(160)> 『3・11 …

no image
日本リーダーパワー史(819 )『明治裏面史』 ★ 『「日清、日露戦争に勝利」した明治人のリーダーパワー、 リスク管理 、インテリジェンス㉞『日本史決定的瞬間の児玉源太郎の決断力⑥』★『明治32年1月、山本権兵衛海相は『陸主海従』の大本営条例の改正を申し出た。』★『この「大本営条例改正」めぐって陸海軍対立はエスカレートが続いたが、児玉参謀次長は解決した』

 日本リーダーパワー史(819 )『明治裏面史』 ★ 『「日清、日露戦争に勝利」 …

no image
速報(323)『日本のメルトダウン』『南相馬市で1kg当たり200万~600万ベクレルものセシウム東京の葛飾区水元公園も120万~30万』

速報(323)『日本のメルトダウン』   ●『南相馬市で採取された黒い …

no image
日本リーダーパワー史(98)『幽翁』伊庭貞剛・大住友精神を作ったその禅による経営哲学(リーダーシップ)

日本リーダーパワー史(98) 『幽翁』伊庭貞剛・住友精神を作った経営哲学     …

『オンライン/トランプ大統領引き際の悪さの研究』★『NYポスト紙、トランプ氏に「狂乱を終わらせよ」と1面で呼び掛け(12月28日)』★『大阪自由大学講座 ー読書カフェ動画『世界で最も危険な男ー「トランプ家の暗部」を姪が告発』

「NYポスト紙、トランプ氏に「狂乱を終わらせよ」と1面で呼び掛け」 ブルンバーグ …

「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑩」★『「電力の鬼」松永安左エ門(95歳)の75歳からの長寿逆転突破力①』昭和戦後の日本が敗戦によるどん底から奇跡の復活を遂げたのは松永安左エ門(95歳)が電力増産の基盤インフラ(水力発電ダムなど)と9電力体制を万難を排して実現したことで高度経済成長が実現した』①

第4章 「電力の鬼」・松永安左エ門(95歳)の「岩は割れる」①   昭 …

「終戦70 年」ージャーナリスト高杉晋吾氏が「植民地満州国の敗戦地獄」の少年体験を語る(3/3)

「終戦70 年」歴史ジャーナリズム)ージャーナリスト高杉晋吾氏が 「植民地満州国 …

no image
日本リーダーパワー史(608)日本国難史にみる『戦略思考の欠落』④『明治維新後、世界に初船出した日本丸はどこを目ざすべきか』―明治のトップリーダーの『インテリジェンス』長期国家戦略「富国強兵」政策はビスマルクの忠告から決まった。

   日本リーダーパワー史(608) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』④ 『明 …