前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

『Z世代のための  百歳学入門』★『日本超高齢者社会の過去から現在の歴史②』★『80年前までは人生わずか50年だった日本』★『創造力は年齢に関係なし、世界の天才老人、夭折の天才少年の年齢調べ』

   

 

 百歳学に学ぶ健康長寿

前坂俊之(静岡県立大学名誉教授)

昭和最高のジャーナリスト・立花隆(80歳)の話では

「立花隆もその読書論で言っていますが、百歳になると脳の機能が相当低下していると思われるでしょうが、そうではないんです。これは個人差が大きく、健康な人の脳は、六十代の脳と変わらない。もちろん老化はあります。物忘れは激しくなったり、人の名前が出てこなかったりするのはごく小さな脳硬塞が起こっているからです。

しかし、脳は精緻な構造なので小さな脳硬塞はすぐにバイパスが通って機能が保つ。使えば使うほどそういうバイパスができる仕組みで、脳はとことん使うほど、老化しないのですね。教訓は、脳は惜しまず使えって言うことですね。平櫛翁の、<実践、実践、また実践。挑戦、挑戦、また挑戦・・>ではないが、脳を使って使って、使いと倒せ、知恵をしぼって絞って、しぼりつくせというのが、知的『セントナリアン』の秘訣というところですね」

『たしかに、その要素は大きいですね。年輪を重ねることによってますます円熟する、若い天才のインスピレーションから、それをまと整理する巨大な作品は年令の積み重ねによって生まれてきます。体力は衰えても、精神力はますます熟成して、巨木になるのです。

科学分野でも、73歳でなくなったダーウィンも最大の事業「種の起源」を出版したのは50歳のとき、最後の重要な論文『ミミズの土(その土壌の改良作用』)は亡くなる1年前の72歳です。

78歳という長寿だったガリレオ・ガリレイは17世紀の自然科学に大きな影響を与えた地動説の『天文対話』を68歳で出版、それ以上に科学史上画期的な「新科学対話」を最晩年の74歳で発表していますね。いずれも遅咲きの天才で、条件反射で有名なパブロフは八十七歳で亡くなるまで、二十代の情熱と勇気を最期まで持続させたといわれます』

  • 創造力は年齢に関係なし、世界の天才の年齢調べ①

  • ダビンチから音楽家、カントまで

『まだまだあるよ。ミケランジェロがサン・ピエトロ大聖堂を設計したのは八〇代になってからだが、88歳で死ぬ前日まで彫刻をしていといわれる。91歳でなくなったピカソも絵画から、陶芸、彫刻、その融合とジャンルを広げて、一段と高い境地から3万点以上という驚くべき多作を、特にその晩年から死ぬまで多数の作品を残したことは知られているよね。

イタリア・ルネサンス期の巨人・万能の天才 レオナルド・ダ・ヴィンチが「モナ・リザ」を書いたのは五十四歳、ミケランジェロの最大の構想はレンブラントの傑作も五十歳以後のものである。日本でも広重(62歳)、雪舟(87歳)、北斎(88歳)富岡鉄斎(87歳)など、高齢において名作を残し、横山大観(1868―1958、79歳)の大作「生々流転」も55歳の時の作品ですよ。

音楽家はモーツアルトのような確かに、夭折の天才も多いですが、高齢でも名曲を作った作曲家も少なくない。ヘンデルは名曲「メサイア」を56歳で作り、ハイドンの傑作「創造」は六十四歳の時、トランンペット狂想曲も六十九歳の時。

ベートーヴェンの代表的な交響曲は、四十五歳から亡くなる五十七歳の12年間に、耳が全く聞こえなくなる中で連続的に創造力が泉のようにあふれ作曲しています。ヴェルディ(イタリアオペラ作曲家 88歳没)の「アイーダ」は六十歳すぎ、ワグナー(69歳没)の「パージファル」は68歳の時の作です。決して若いときに名曲が出来るものではなく、人生の円熟期にこそできるのです。

●創造力は年齢に関係なし、世界の天才の年齢調べは(2)

世界文学でも同じで、ゲーテが『ファウスト』の第二部を完成したのは、晩年で亡くなった82歳の翌年に発表している。セルヴァンテスが「ドン・キホーテ」を完成したのは57歳、イプセンも最高の戯曲を書いたのは60歳をすぎてからで、ユーゴー、ゲーテ、トルストイ、ヴォルテールらの文豪も晩年になるほど名作、代表作を書いています』

『ドイツの哲学者イマニエル・カント(1724-1804)は80歳で亡くなっていますが、日本の哲学にも一番影響を与えた人物ですよね。彼は毎日夕方、一定の時間に、一定のコースで町を散歩して、その道は「哲学の道」と呼ばれました。カントの散歩は時計の時間に合わせたように正確で1分もの狂いもないといわれたほど。森や、戸外に出て散歩して、気分転換すると頭もスカッと爽快になって、新しいアイディアや思索が次々に沸いてくる。

彼はもともと虚弱な身体で散歩は健康を保つために規則正しく継続されて、夜は午後十時の十五分前に仕事を止めて、必ず十時に就床して、睡眠もたっぷりとる生活を習慣化していたといわれています。彼の健康長寿の秘訣はこの散歩とその間の思索、熟睡だったのです。歩いて、散歩する。足と頭は連動して血液の循環が活発となって頭に刺激を与え、脳の働きを向上させるんですね。
そうした晩学、晩成によって、四十六歳でケーニヒスベルク大学の教授となり、五十七歳で『純粋理性批判』、六十四歳『実践理性批判』、六十六歳『判断力批判』の哲学三部作の名著はライフワークを著作しているんですね。

映画王・「喜劇の天才」とうたわれたチャーリー・チャップリン(88歳)と長寿ですが、晩年まで、元気で旺盛な制作欲を示して、63歳で名作『ライムライト』では音楽まで作曲し、68歳で『ニューヨークの王様』最後の作品は監督だけですが『伯爵夫人』〔カラー作品〕を78歳で完成させていますよね』

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, IT・マスコミ論

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

サーフィンと車と青い海を眺めながら最高の湘南ドライブ(国道143号線)3月14日午後4時、鎌倉腰越から由比ガ浜まで

  サーフィンと車と青い海を眺めながら最高の湘南ドライブ(国道143号 …

『Z世代へのための<日本史最大の英雄・西郷隆盛を理解する方法論>の講義⑲』★『山本七平は「日本人とユダヤ人」のなかで「勝海舟は世界史の中でも傑出した偉人だが、彼は西郷隆盛を自分以上の大人物だったと絶賛』★『尾崎行雄と並ぶ<憲政の神様>犬養毅は西郷隆盛とは面識がないが、弟の西郷従道はよく知っており、その犬養毅による西郷隆盛のどこが偉いのか』

    2010/08/08 日本リーダーパワー史 …

no image
日本リーダーパワー史(562)「中国ディープニュース座談会ーAIIBには参加すべきか、否かで激論!」(60分)

 日本リーダーパワー史(562) 「中国ディープニュース座談会ーAIIBには参加 …

『中国紙『申報』が報道した『明治日本』―日中韓150年パーセプションギャップの研究』②現在の日中韓対立情況と全く同じ

   『中国紙『申報』が報道した『明治日本』― 日中韓150 …

no image
片野勧の衝撃レポート(80)原発と国家―封印された核の真実⑬(1988~96) 「もんじゅ」は世界に誇れる知恵ではない(上) ■チェルノブイリ以降も日本は原発に依存

片野勧の衝撃レポート(80) 原発と国家―― 封印された核の真実⑬(1988~9 …

『葛飾北斎の「富嶽三十六景」を追跡―富嶽を撮影する湘南絶景ポイントを紹介する』③『逗子なぎさ橋珈琲店テラス、逗子海岸から撮影(12月22日午前7時)』★『鎌倉材木座海岸からみる富士山(動画)』

  暮れも押し迫り木枯しが舞う今日このごろの12月。湘南から拝む富士山 …

『オンライン講座/今、日本に必要なのは有能な外交官、タフネゴシエーターである』★『日本最強の外交官・金子堅太郎のインテリジェンス①>★『日露戦争開戦の『御前会議」の夜、伊藤博文は 腹心の金子堅太郎(農商相)を呼び、すぐ渡米し、 ルーズベルト大統領を味方につける工作を命じた。』★『ルーズベルト米大統領をいかに説得したかー 金子堅太郎の世界最強のインテジェンス(intelligence )』

    2017/07/24 記事再録 ★ 明治裏 …

no image
日本リーダーパワー史(412)『安倍首相のリーダーシップで、『今後3ヵ月(2013年末)の短期国家戦略プログラム提言』

   日本リーダーパワー史(412) 『安倍首相が消費税値上 …

no image
速報(118)『日本のメルトダウン』『ファイナンシャル・タイムの警告(2011/8/4 )<日本 防御すること、そして復興すること>』

速報(118)『日本のメルトダウン』   『ファイナンシャル・タイムの …

no image
明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑥』-服部宇之吉著『北京龍城日記』(大正15年)より②」★『著しく現世的で物質的/拝金主義の支那(中国)人民にとっては、来世的、禁欲的なキリスト教精神は全く理解できずパーセプションギャップ(認識ギャップ)が発生し、疑惑が増幅し戦争になった』

 明治150年歴史の再検証『世界史を変えた北清事変⑥』  西教(キリスト教)に対 …