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 ハワイの戦功で連合艦隊司令長官に勅語〔昭和16年12月11日 大阪毎日〕

 

(大本営海軍部発表昭和16年12月10日午後四時) 本十日、連合艦隊司令長官山本五十六に左の勅語を賜わりたり。

勅 語

 

連合艦隊は開戦劈頭、善謀勇戦、大いに布哇(ハワイ)方面の敵檻隊及び航空兵力を撃破し偉功を奏せり。朕、深くこれを嘉尚す。将兵ますます奮励して、前途の大成を期せよ。

 

東郷元帥以来の光栄

 

開戦三日にして米英海軍の主力艦を圧倒的に殲滅し、帝国海軍の威力を中外に宣揚した偉功、畏くも天聴に達し、十日、連合艦隊司令長官山本五十六大将

に対し畏くも優渥なる勅語を賜わったのであるが、司令長官に対して勅語を賜わったのは、前には日本海海戦に敵のバルチック艦隊を撃滅した明治三十八年五月二十七日の戦捷天聴に達し、五月三十日、東郷連合艦隊司令長官に対し賜わりたる勅語あるのみである。

 

 

「ハワイ海戦」「マレー沖海戦」と呼称(昭和16年12月12日 大阪毎日〕

 

海軍では開戦第一日の八日、ハワイで米国の太平洋艦隊のウエスト・ヴァージニヤ、オクラホマ両戦闘艦、航空母艦エンタープライズを轟撃沈、戦艦四隻、甲級巡洋艦四隻を大破という全滅的大打撃を与えた作戦を「ハワイ海戦」と呼び、また十日、マレー沖で英国東洋艦隊主力艦プリンス・オブ・ウェールズ、

レパルスを撃滅した作戦を「マレー沖海戦」と呼ぶこととした。

 

これら戦果は各種艦艇によって編制される艦隊および航空部隊、無線通信など攻撃武器の結合戦力を発揮したものであって、この意味から右のごとく呼ぶこととしたわけである。

 

 

米戦艦アリゾナも撃沈と判明〔昭和16年12月14日 大阪毎日〕

 

(大本営海軍部発表十三日午後三時)

 

  •  さきにハワイ海戦の戦果につき、主力艦二隻撃沈せる旨発表せしところ、その後にいたり撃沈せる主力艦は三隻なりしこと確実となれり。

②マレー沖海戦の戦果は、さきに発表せる戦艦一隻のほか、大型駆逐艦を撃沈せること確実なり。

  • 帝国海軍○○航空部隊は十一日の香港攻撃において、左の戦果を収めたり。

魚雷艇1隻撃沈、砲艦一隻、武装商船3隻撃破。

  • 帝 国海軍は十一日、艦艇をもってウェーク島を砲撃し、残存軍事施設に大なる損害を与えたり。わが方も若干の損害を被りたり。
  • 帝国海軍○○航空部隊は十二日、比島敵航空基地パタンガス、イバ、オロンがポ、クラーク・フィールドに対し猛烈なる攻撃を加えたり。戦果、左の通り。撃墜八機、地上(水上)銃爆撃破飛行艇十一機、陸上機十四機。
  • ハワイ海戦におけるさきに発表せし撃沈戦艦はオクラホマおよびウエスト・ヴァージニヤの二隻なしが、その後に至り撃沈確実となれる他の一隻は第一戦艦戦隊旗艦アリゾナなりと推定せらる。

 

ハワイ海戦において主力艦の撃沈せられしもの三隻なりとは、米国側において逸早く発表せしところなるが、わが軍にいては十分慎重を期し各方面の報告 ってその実証を確かめたる上、今回の発表をみるにいたりたるものなり。.

 

 

 戦果詳報発表、米軍の被害更に増大〔昭和16年12月19日 東京日日〕

 

航空兵力も全部撃滅,開戦劈頭のハワイ海戦における帝国海軍の赫々たる戦果は全世界を驚倒せしめたが、この海戦史空前の大戦果も、十八日、改めて戦況詳報が確報さるるに至り、同海戦におけるわが戦況と戦果が従来の海上戦闘の常識を絶したる俄烈、強大なることが判明した。

 

すなわち新しく発表された戦果によれば、米戦艦にして撃沈、撃破されたもの総計九隻に及び、とれは実に戦前より太平洋上に遊戈(ゆうよく)、無礼極まる挑戦を我に行いつつあった米太平洋艦隊の主力艦総数九隻に該当し、八日早暁、帝国海軍航空隊並びに精鋭なる新兵器特殊潜航艇隊が敢行せる果敢なる必殺の剣は、一瞬にしてこの米大艦隊の全主力を屠り去ったのであった。

 

しかも同海戦において敵が失える艦艇は、この九隻の戦艦を筆頭として各級巡洋艦、駆逐艦その他合計二十隻に達し、航空機また四百六十余機を壊滅し、まきに豪壮極まりなさ大戦果である。

華麗を誇れる真珠湾は今や撃沈されたる戦艦、大破せる戦艦はじめ無数の小艦船の無残にして乱雑なる屍の地獄図絵と化しているのである。

 

もはや太平洋上に1隻の主力艦をも有せぬ米海軍の艦隊による対日決戦は、今大西洋上にあるその残余の全戦艦九隻を廻航せざる限り全く不可能にして、盟邦独伊両国が対米宣戦を行える今日となっては、その大西洋艦隊の全的廻航は作戦上到底実施し得ざるところにして、よし作戦を無視し大西洋の全艦隊を

廻航、反撃するとも、われらが信頼する帝国海軍の善謀勇戦により鎧袖一触の悲運を再び喫するに過ぎず。

 

その一部廻航のごときは、単に米西海岸防衛にいささかの役割を果たすに過ぎず、遠航東攻するなどは全く笑止の沙汰として思考しあたわざるものとなった。太平洋、大西洋の両艦隊を合し主力艦十八隻の威容を誇れる米海軍は、いま全くその巨像の半身を奪われ、その建ち直りは今後一隻の喪失、損傷なく建艦に全能力を集中するとも、四、五年間は絶対に不可能である。

 

(大本営海軍部発表十八日午後三時)

 

ハワイ海戦の戦果に関しては確報接受の都度発表しありたるところ、攻撃実施部隊の目撃並びに攻撃後の写真偵察等により、左の通りの綜合戦果をあげ、太平洋艦隊並びにハワイ方面敵航空兵力を全滅せしめたること判明せり。

 

  •  撃沈-戦艦五隻(カリフォルニヤ型一隻、メリ17ンド型一隻、アリゾナ型一隻、ユタ型一隻、艦型不詳一隻)、甲巡または乙巡二隻、給油船一隻。
  •  大破(修理不能または極めて困難なるもの) 戦艦三隻(カリフォルニヤ型一隻、メリーランド型一隻、ネバダ型一隻)、軽巡二隻、躯逐鑑二隻。
  • 中破(修理可能と認むるもの)―戦艦一隻(ネパタ型一隻)、乙巡四隻。
  • 敵陸海軍航空兵力に与えたる損害―銃爆撃により炎上せしめたるもの約四百五十機、撃墜せるもの十四機、右のはか撃破せるもの多数、格納庫十六棟を炎上せしめ、二棟を破壊す。
  • 特殊潜航艇、決死突入―ハワイ海戦において決死、勇戦せるわが海軍将兵は、航空部隊の壮烈なる空雷攻撃と爆撃行並びに潜水艦隊の緊密なる協力によるものと従来発表されていたが、この詳報発表において初めて特殊潜航艇隊なる覆面部隊が勇壮なる戦闘を展開せることが明らかとなった。

 

われら国民はこの特殊潜航艇隊に対し深い感激と感謝を棒ぐべきである。

この特殊潜航艇隊は海鷲の真珠湾急襲に呼応し、ひそかに港内に突入、味方の荒鷲が投下する爆弾と火を吐く敵砲火を物ともせず、まっしぐらに獲物である敵艦に驀進し、輝く大戦果をあげたもので、その帰還せざる五隻の乗員はハワイ上空で散華、自爆せる海鷲二十九機の荒鷲達とともに、すべて尊

き軍国の神というべきである。

  • 、同海戦において特殊潜航艇をもって編成するわが特別攻撃隊は、警戒厳重を極むる真珠轟内に決死突入し、味方航空部隊の猛攻と同時に敵主力を毒、或いは単独夜襲を決行し、少なくとも前記戦艦アリゾナ型一隻を轟沈したるほか大なる戦果を挙げ、赦艦隊を震撼せり。
  • 我が方の損害―飛行機二十九機、未だ婦遷せざる特殊潜航艇五隻。
  • 八日、撃沈せるも確実ならずと発表したる敵航空母艦は沈没を免れ、○○港内に蟄伏中なること判明せり。

 

壮絶な撃滅状況

 

世界にその強大を誇った米国太平洋艦隊に一瞬にして止めを刺し、これを全滅せしめたる帝国海軍航空隊並びに特殊潜航艇の奮戦は、実に壮烈、鬼神を巽かしむるものがあるが、わが攻撃と敵艦撃滅の状況、左の通り。

 

撃沈せるもの

 

カリフォルニヤ型一隻は火薬庫に爆弾命中、轟沈一、

メリーランド型超々等級戦艦一隻は魚雷及び爆弾により艦体切断。

てアリゾナ型戦艦一隻は魚雷及び爆弾により艦体切断。

ユタ型戦艦一隻は魚雷により撃沈。

艦型不詳一隻、特殊潜水艦の攻撃により轟沈。

大破せしめたるもの (各戦艦)

 

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